海外ドラマスペシャルコラム

アメリカTVのスペシャリストがドラマの魅力や見どころを語ります!

Vol.48 いよいよ4月から日本初放送開始!
「ゴシップガール」にハマりそう!!

いま全米の若者たちを熱狂させている最新ドラマ「ゴシップガール」。スーパー!ドラマTVが4月16日より毎週木曜22:00ほかで独占日本初放送するのは、前回のこのコラムで書いた通り。しかし筆者がその原稿を書いたのはまだ数話だけ見た段階だったが、あれからその続きの各話をぐんぐん見続けている毎日だ。いや、なかなかハマります、コレ。まずメインの舞台がマンハッタンのアッパー・イーストサイドで、そこで実際にロケしているのが秀逸。筆者も行ったことがあるが、多くの高級マンションに制服を着たドアマンがいて、お迎えのリムジンに住人が滑り込むよう乗っていくゴージャスな光景に圧倒されたもの。そこで感じた"一体コイツら、どんだけリッチなんだ!?"という謎に答えてくれそうな予感だ。TVドラマにとって物語をどう語るかは重要だが、謎のサイト管理人、ゴシップガールの存在が本作では光る。この匿名キャラが、ひょっとして主要な登場人物の中の誰かかもしれないというのは最高のミステリーだ(誰でもない可能性があっても)。もしも日本のTVドラマがパクっちゃったとしても、即特定可能だろう。そして何より! 各キャラとそれを演じるキャストの魅力。大人になってからも「ビバリーヒルズ高校(青春)白書」にハマっていた筆者だが、当時の高揚感がいきなり甦ったかのよう。Sことセリーナには、筆者も敏(サトシ)なので親近感を覚えつつ(?)、毎回変わるヘアバンドに目が行くブレアは可愛いし、ちょっと抜けてるジェニーが「ビバヒル」のドナ風なのも楽しい。男子も、自由なダン、お坊っちゃまのネイト、ワルなチャックと、中年の筆者から見ても"いたいた、こういうヤツ"と、キャラが立ちまくり。それでいて「ビバヒル」と大きく異なるのは、どのキャラも安全圏をけっして確立していないこと。リッチでも常に危険と隣合せという空気感こそ、21世紀ドラマ「ゴシップガール」の優れた到達点だ。

【アメリカTVライター 池田敏 2009/02/19】

Vol.47 キャストのセレブ度いまだ全米で上昇中!
特番で「ゴシップガール」を予習しよう!!

米国には“今このTVドラマがキている”というサインが幾つかあると思う。全米視聴率が一番分かりやすいのはさておき(笑)、人気が社会現象に拡がるかもという点で筆者が毎年マークしているのは、人気雑誌“Entertainment Weekly”が秋に発売するTV改編特集号の表紙をどの番組が飾るかだ。そして08年秋の特集号でその地位を得たのは、スーパー!ドラマTVが4月16日から日本初放送する「ゴシップガール」だった。しかも主要キャスト6人を2人ずつ撮った計3バージョンの表紙が全米各地の書店に出現(ちなみに筆者はエド&レイトン版を所有)。ファンが3つすべて買ってくれるのを出版社が期待した訳だが、そこまでしたくなる人気やキャストのセレブ度の上昇がこのドラマにあったのだ。本作は07年秋から「スーパーナチュラル」「ヴェロニカ・マーズ」など、若者向け番組に定評がある全米CWネットワークで放送中。ミーシャ・バートンがブレイクした「The OC」のクリエイター、ジョシュ・シュワルツによる野心的な次世代バージョンであると共に、舞台が「SEX AND THE CITY(=SATC)」と同じくニューヨークであることから“ヤング版「SATC」”と呼ばれるなど、全米放送開始時から注目の的に。“これもおしゃれな若者たちがくっついたり離れたりするドラマなんでしょ”と思った人、いや、ちょっと違うのだ。同じくNYを舞台にした「フェリシティの青春」も感動作だったが、あれと異なり本作は本物のNYで全部ロケし、屋内場面を「ザ・ソプラノズ」や映画版「セックス・アンド・ザ・シティ」と同じ撮影所で収録するなど、これほどアップ・トゥ・デイトなNY青春ドラマは今までに無い。“旬”なファッションを楽しむという意味でも、見るのが早ければ早いほど価値があるドラマでもある。スーパー!ドラマTVは3月18日20:30他で「ゴシップガール カミングスーン特番」を放送。気になる人はぜひ見て予習を!

【アメリカTVライター 池田敏 2009/02/19】

Vol.46 これから追いつくなら声優が代わる今だ!
「スーパーナチュラルIII(シーズン3)」

スーパー!ドラマTVでCS初放送中の「スーパーナチュラル」が、2月3日より毎週火曜22:00~23:00他で「III(シーズン3)」のオンエアを開始。但し2月3日のみ20:00~23:00の3時間スペシャルで、シーズン3第1話の前にシーズン2の最終2話(第43・44話)を放送するが、結構多そうな“シーズン3から見る”人にはナイスなサービスだ。どうして“シーズン3から見る”人が多そうかというと、吹替の声優が代わるから。シーズン3からサムの声を演じるのは、「タイタニック」がフジテレビで2回目の放送をした時にレオ様の声をアテた内田夕夜、ディーンの声を演じるのは「プリズン・ブレイク」でウェントワース・ミラーの声をアテている東地宏樹で、最初からこの2人にアテてほしかったぞという(笑)、かなりのハマリ役。なので、この2人が声優なら“シーズン3から見る”人は多いと思った次第だ。本国では昨秋からシーズン4に突入しているが、1話完結のエピソードが多いので、まだ全然追いつけるし。そして2~3月は偶然にも、「スーパーナチュラル」のキャストが出演した映画が相次いで日本公開される。サム役のジャレッド・パダレッキが主演した映画「13日の金曜日」は2月13日公開。そしてディーン役のジェンセン・アクレス(筆者は以前インタビューしたがとても性格のいい好美青年!)が主演した立体映画(!)「ブラッディ・バレンタイン 3D」も2月14日から公開。面白いのはどちらも古いホラー映画のリメイク(後者の原典は「血のバレンタイン」)で、「スーパーナチュラル」のおかげで2人共ホラーが似合うと認められたのだろう。またウィンチェスター・パパ、ジョンを演じたジェフリー・ディーン・モーガンも、3月28日公開のヒーロー映画「ウォッチメン」に出演。3人がこうしてホラー系やファンタジー系の映画に進出できたことに、「スーパーナチュラル」の影響や人気を感じずにいられない。

【アメリカTVライター 池田敏 2009/01/28】

Vol.45 一話も見逃せない!伝説の名ドラマの頂点 「ERVIII 緊急救命室(シーズン8)」

スーパー!ドラマTVでCS初放送中の人気病院ドラマ「ER 緊急救命室」。待望のシーズン8が新年1月22日より、【二カ国語版】が毎週木曜22:00~23:00他で、【字幕版】が毎週木曜11:00~12:00他で放送される。あまりに衝撃的なのでネタバレ厳禁だが、番組史上最大といっていい大事件が終盤に待ち受ける、ファン必見シーズンだ。以下、ネタバレが嫌な方は続きをお読みにならないほうがいい......。番組初期からいる2人の長寿キャラ(?)含む4人のレギュラーが少しずつERを去り、代わって2人の新キャラが加わる。これはファンには朗報なのであえてバラすが、新キャラの1人はあのスーザン(シェリー・ストリングフィールド)で、彼女はERに帰って来る。余談だが、筆者がロサンジェルスに行き、今まで唯一収録現場を取材できたのがこのシーズン8。あるキャストと会えなかった理由は納得がいくものだったし、以前来日した時にインタビューしたカーター役のノア・ワイリーが来日時より憔悴していたことをよく憶えている。それほど忙しく、大変なシーズンなのだ。そんなシーズン8、特に見逃せないエピソードが幾つかある。第158話「四人の物語」は今シーズンに重大な転機を迎える4人に焦点を絞った回。第164話「もし神の慈悲に背いたら」では医学生ガラントが初登場。第177話「手紙」で先輩カーターがガラントに語る言葉が、第1話でグリーンがカーターに語った言葉と同じなので感激。そして絶対に必見なのが第175話「空に輝くオリオン」。筆者は、グリーンがある少女に語った一言を思い出すと、初見から6年経った今でも涙腺が緩みそうになる。また第176話「緊急事態」は「サード・ウォッチ」シーズン3第63話「いわれなき拘束」との楽しいクロスオーバー。12/29(月)~12/31(水)には<年末年始スーパー!ドラマまるごと一挙放送>でシーズン7全22話が一挙放送。ぜひ予習or復習してからシーズン8をお楽しみに。

【アメリカTVライター 池田敏 2008/11/25】

Vol.44 何度言ってもいい、これを見ずして海外ドラマは語れないと。傑作「ザ・ソプラノズ4」

もうすぐ暮れそうな2008年。海外ドラマ好きには映画版「SEX AND THE CITY」が盛り上がった年としても記憶されそうだが、TV版「SATC」を全米放送したHBOの同じく野心作であり、エミー賞で「SATC」の計7回をはるかに上回る計21回の受賞を遂げた「ザ・ソプラノズ」にまだ注目が集まっていないのはもったいないと本当に思う。米TV界的にタブーとされてきたマフィアを題材にし、“TV版「ゴッドファーザー」”と呼ばれるほどの名声を得た「ザ・ソプラノズ」だが、脂が乗りに乗りまくったそのシーズン4が、スーパー!ドラマTVで12月29日より毎週月曜23:55~25:00他で放送される。マフィアの強面だが家に帰れば自分の家族のパパであるトニー(ジェームズ・ギャンドルフィーニ)の苦悩を描く「ザ・ソプラノズ」だが、シーズン4で彼の2つのファミリーはそれぞれより深い闇で覆われていくと共に、ソプラノズ伝説もまた第2章に突入する。6シーズンある当番組の後半戦の序章として、時間がない人はここから見るのも十歩譲ってありだが、一方でスーパー!ドラマTVはシーズン1~3を再放送中(現時点でシーズン1の途中)で、ぜひ今からでもチャレンジしてみてほしい。シーズン4で要注目の2大キャラはトニーの甥クリス(マイケル・インペリオリ)とその恋人アドリアーナ(ドレア・ド・マッテオ)。2つのファミリーを守りたいトニーとしては、パパとして自分の子供2人に、そしてマフィアとしてクリスの世代に希望をつなぎたい重大な局面。だが彼らに降りかかる運命の残酷さと、それらを盛り上げる演出の華麗さ……。「ザ・ソプラノズ4」は筆者にとっても印象深いシーズンだが、同時にエミー賞の歴史でも、地上波ではないケーブル向けチャンネルの番組が史上初めてドラマ・シリーズ作品賞を受賞するという快挙を成し遂げた、歴史的シーズンでもある。何度だって言ってもいい、これを見ずして海外ドラマを語るな!

【アメリカTVライター 池田敏 2008/11/25】

Vol.43 どこでセレブが生まれるか、油断ならない!「セレブリティ・ファイル4」にご注目を!!

残念ながらもうすぐ某老舗映画誌が休刊する一方、書店に行ったら行ったで海外セレブのスキャンダルを満載した、うーん、何と呼んでいいのか分からない新雑誌が急増中の昨今(時代の趨勢だが……)。そんなセレブ&スキャンダル大好きな米国で注目を集めているTV番組が「ザ・ヒルズ」だ。ヒルズといっても六本木ヒルズとは関係なく(苦笑)、ビバリーヒルズを始め、LAの町を見下ろす丘(ヒル)に住むハイソな若者たちのおしゃれな日常を追った、全米で超人気のドキュメンタリー・シリーズだ。あ、ストーリーがあるみたいでドキュメンタリーじゃないなんて声もあるが(苦笑)、何はともあれこの「ザ・ヒルズ」、全米でいま話題のヤング・セレブたちを次々と生み出していることは間違いない。基本設定は、同じくドキュメンタリーとドラマの中間を思わせたヒット番組「ラグナ・ビーチ」に主演した美少女ローレン・コンラッドが、TV「The OC」でおなじみのオレンジ・カウンティからロサンジェルスに引っ越して始める新生活を描くというもの。そしてローレンやハイジ・モンタグらが今や全米注目のヤング・セレブになっているが、そんなローレンの出世作「ラグナ・ビーチ」でローレンを上回る数のエピソードに登場し、ローレンに負けない美少女として人気爆発したのが、クリスティン・カヴァラリだ。スーパー!ドラマTVが放送している「セレブリティ・ファイル4」の11月初放送分の1本には「The OC」でおなじみのミーシャ・バートンと、そんなクリスティンが登場。実はカリフォルニア生まれではないクリスティンが、オレンジ・カウンティで暮らして「ラグナ・ビーチ」でスターになる一方、ミーシャはロンドン生まれで映画「シックス・センス」などで子役として叩き上げてきた。2人は正反対の生き様だが、日本人がセレブと呼んでもてはやすのと別次元で、それぞれ等身大の日常感覚を大切にしているのは、実に興味深い。

【アメリカTVライター 池田敏 2008/10/22】

Vol.42 米TV界にも“アラフォー・ブーム”到来!?「チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ」

スーパー!ドラマTVが10月14日から毎週火曜20:30~21:00に日本初放送する「チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ」。観客の笑い声が聞こえる、いわゆるシットコム(シチュエーション・コメディ)の全米最新ヒット作として要注目だが、映画ファンにおなじみのハリウッド・スター、チャーリー・シーンの主演が最大の観もの。チャーリーにとってはTVでカムバックした「スピン・シティ」に続いてのシットコムだが、映画「ホット・ショット」で共演したジョン・クライヤーとの再共演も楽しい。番組で兄と弟を演じるチャーリーとクライヤーだが、実は同じ1965年生まれで、クライヤーのほうが約5か月早く生まれていたりする。そういえば、日本では40歳前後の人を“アラフォー世代”というようになったが、米TV界でも、「24」のキーファー・サザーランドや「LOST」のマシュー・フォックスは66年生まれだし、「クローザー」のキーラ・セジウィックも65年生まれと、この世代が活躍。最近ではチャーリーやキーファーと映画「ヤングガン2」で共演したクリスチャン・スレイター(69年生まれ)も全米NBCの新番組“My Own Worst Enemy”でTV進出に挑んでいる。67年生まれの筆者は、自分と同じ世代である彼らの作品を見ながら、気がつけばオジサンになっていたが(笑)、チャーリーとキーファーとクリスチャンに関してはプライベートに問題が多い時期もあって(そこはさすがに筆者と彼らは違う)、正直いって彼らがスターの座に居残れるか心配した。しかし、TVの世界で座長になった彼らの活躍を見ると安心し、自分もがんばろうなんて気になるというもの。特にチャーリーは今年5月に3度目の結婚をするなど、今までの派手な私生活を「~ハーパー★ボーイズ」のチャーリー役に反映させているかのようで(TVのほうは独身だが)、まるでセルフ・パロディだ。こうなったら“アラフィフ”(?)になるまで応援したい!

【アメリカTVライター 池田敏 2008/09/24】

Vol.41 SFを越えた傑作「バトルスター・ギャラクティカ」のユニークな全米放送形態とは!?

スーパー!ドラマTVが9月17日から毎週水曜22:00~22:55に日本初放送する「バトルスター・ギャラクティカ2」。シーズン1の圧倒的な面白さをすでに体験した人も多いだろうが、9月13~15日にはシーズン1全話一挙放送もあり、まさに“今からでも間に合う!”ので、ぜひ挑戦してみてほしい。9月3日ほかのドキュメンタリー「バトルスター・ギャラクティカの真相」、同じく9月3日ほかのオリジナル特番「inside バトルスター・ギャラクティカ」もファン必見。シーズン2だが、まずはシーズン1が約3時間の“序章”プラス13話しかなかったのに対し、シーズン2・3は各20話ずつにボリュームアップ。そんなシーズン2は全米で05年7~9月に前半を、06年1~3月に後半を放送。一説によれば05年秋の全米各ネットワークの強力な新番組とオンエアが重ならないようインターバルを置いたというが、全米放送した局がそれほど慎重にならざるほどをえなかったほど「バトルスター~」を大切にしたという、ニクい逸話に思える。事実、全米Time誌や、アメリカン・フィルム・インスティテュートが本作を“2005年最高のTV番組”に選んだのは、シーズン1とシーズン2の前半の両者を見渡してのタイミングと思え、ますますシーズン2に期待させる。さて9月21日(現地時間)に開かれる第60回エミー賞でも「バトルスター~」は注目され、ドラマ・シリーズ脚本賞に「THE WIRE/ザ・ワイヤー」、「ダメージ」、「Mad Men」(日本未放送)といった非SFドラマ群と並んでノミネートされているのは、「バトルスター~」のドラマ本来の底力を感じさせて興味深い。全米放送中のシーズン4で番組が幕を下ろすのはファンとして残念だが、世界的人気ドラマになるとずるずる続いてしまう番組が多い中、それでいて続編が作られてもきっとファンが歓迎するのは間違いないという妙な余裕を予感させるあたりまで、何から何まで頼もしいかぎりだ。

【アメリカTVライター 池田敏 2008/08/22】

Vol.40 名製作者ジョン・ウェルズにも再注目したい
「ザ・ホワイトハウス」シーズン5初放送!

スーパー!ドラマTVが初放送する「ザ・ホワイトハウス5」(8月8日から毎週金曜21:00~22:00)。ファンはご存じの通り、かつて地上波やBSで放送されたのはシーズン4までで、このシーズン5は日本独占初放送。まさしく快挙だ。物語的に、シーズン4の最後で起きた大統領の娘ゾーイの誘拐事件の顛末やバートレット大統領の再起が気になるが、筆者には気になる点がもう1つある。それは番組を生んだクリエイターで、シーズン4までメインの脚本家をつとめたアーロン・ソーキンが、シーズン5から番組作りに参加していないことだ。ではそれ以降、番組の質に期待できないかというと逆で、それまでソーキンと共に製作総指揮してきたジョン・ウェルズが脚本家としても参加するようになるのが嬉しい。ウェルズはスーパー!ドラマTVでもおなじみの「ER 緊急救命室」「サード・ウォッチ」を成功させてきた名プロデューサーだけに、「ザ・ホワイトハウス」をどう盛り返すか、要注目だ。そんなウェルズ、実はこの頃、「ER 緊急救命室」シーズン10のほうでも、それまで3シーズンの実質的プロデューサーだったジャック・オーマンから舵を引き取ったばかりで、二重に忙しかった(!)はず。ユニークなのは「ER~」のシーズン10といえばカーターコバッチュがアフリカと強い関わりを持つ展開で、「ザ・ホワイトハウス」と併せてウェルズがこの頃、海外の政治情勢に強い関心を抱いていたのかどうか、もしも本人に会って聞けるなら、ぜひぶつけてみたい質問だ。そんな「ザ・ホワイトハウス」シーズン5、トビー役のリチャード・シフが第19話“Talking Points(原題)”で初監督をつとめたり、「フレンズ」のマシュー・ペリーがシーズン4に引き続いてゲスト出演してエミー賞のゲスト男優賞にノミネートされたり、後に「ダメージ」に主演するグレン・クローズもゲスト出演するなど、他にも見どころたっぷり。お楽しみである。

【アメリカTVライター 池田敏 2008/07/22】

Vol.39 「HEROES/ヒーローズ」シーズン2は
シーズン1を超える壮大な物語の導入部だ!

スーパー!ドラマTVが7月29日から日本初放送する「HEROES/ヒーローズ」シーズン2。引き続いて名キャラたちの活躍やアクションが見どころだが、やはりこれまでと同様、先の読めない展開が肝で、筆者のような物書きは、いわゆるネタバレをしないよう苦心しながら紹介している・・・・・・ようで、番組自体が面白いので実は苦労していない(笑)。さて、これはもう明かしていいと思うが、シーズン1は全23話だったのに、シーズン2は全11話しかない。なぜか。昨年11月~今年2月の全米脚本家組合ストの影響で、収録が中断したからだ。それにしても他の各ドラマはスト終結後、収録のペースを速めて15話前後まで追いついたのに・・・・・・。米国のある雑誌によれば「スケールが広がる物語と複雑なVFX(視覚効果)」が「HEROES~」の新エピソードを減らしたという。後者に関してはヒーローたちが能力を使う場面の高いクオリティから想像がつくが、では前者は? 要はどうシーズン2の幕を下ろしてシーズン3につなげるか、盛り上がるタイミングを計算した結果だとか。4月に来日したマシ・オカもこう明かした。「本当はあと2話位作れましたが、続編に関心を持たせる場面でシーズン2を終わらせようと、11話で幕を下ろしたそうです」。つまりシーズン2は、シーズン3まで続く、シーズン1を超えた壮大な物語の導入部なのだ。実際、シーズン2は腰が抜ける(というのはオーバーだが)、驚愕のエンディングで、さすがだ。そして全米で9月に始まるシーズン3はVolume 3(いわば第3章)となるが、そのタイトルは“Villains(悪人たち)”。“Heroes(英雄たち)”と対をなしているのは明らかで、これまた何かあると思わせるニクいタイトル。シーズン2で判明する、人類を待ち受ける危機(米国だけが危機に陥った前シーズンよりスケールアップ!)とは何か。シーズン2の各要素がシーズン3に続く伏線になるのも間違いない。

【アメリカTVライター 池田敏 2008/06/27】

Vol.38 「特攻野郎Aチーム完全版」で再確認したいアクション・プラス・ユーモアのバランス!

大阪でなく米L.A.郊外にある本家ユニヴァーサル・スタジオ・ハリウッドには、今も「Aチーム」名物の黒いバン(車)が飾ってあるのだろうか。スーパー!ドラマTVが6月10日から完全版(日本初放送時カットされた場面に字幕を付けて吹替版に足したもの)を日本初放送する「特攻野郎Aチーム」は、1980年代の“海外ドラマ・冬の時代”の中、米作品ならではのド派手アクションを目玉にファンを熱狂させた、TV史上最高クラスの痛快編だ。ヴェトナム戦争の帰還兵4人からなるAチームはお尋ね者だが、社会的弱者に味方し、悪を徹底的にやっつける。話はそれだけともいえそうなシンプルさゆえか、ファンは飽きることを知らず、現在まで20年以上も声援を送り続けている人気編だ。日本では時代劇“必殺”シリーズに似ているといわれたが(テレ朝系「日曜洋画劇場」で放送された第1話も邦題は「必殺!Aチーム」だった)、米国ではむしろ日本の名作映画「七人の侍」や、そのリメイク西部劇「荒野の七人」に近いといわれ、だから当時日本で「Aチーム」がフツーに人気が高かったといわれても、すんなり納得できる人はきっと多いはずだ。さて気になる“日本初放送時にカットされた場面”だが、どうやらクレイジー・モンキー(ドワイト・シュルツ)が絡んだコミカル場面が多かった模様。確かにストーリーとあまり関係がない、おふざけも多かっただろうが、しかし筆者は迫力満点のアクションを売りにしたがゆえ、時に本国で暴力的と批判されることもあったこのドラマが、ユーモアを大切にして批判を中和した、その意匠を再確認できたと思い、完全版もやはりファン必見だと痛感した。惜しむらくはクレイジー・モンキーを吹替えた富山敬氏が1995年に他界したことだが、遺された吹替部分の見事なコミカル演技を通じ、本作の魂を富山氏がいかに理解していたか分かった。パラドキシカルかもしれないが、そこに時を越えたマジックを見た。

【アメリカTVライター 池田敏 2008/05/20】

Vol.37 「ホミサイド/殺人捜査課」製作陣が放つ新たな衝撃!
要注目作「THE WIRE/ザ・ワイヤー」開始

スーパー!ドラマTVが5月3日から、日本でテレビ初放送する「THE WIRE/ザ・ワイヤー」。筆者は、「ザ・ソプラノズ」「シックス・フィート・アンダー」「OZ/オズ」を全米放送したHBOが、かつてスーパーチャンネル(現・スーパー!ドラマTV)が日本初放送した警察ドラマ「ホミサイド/殺人捜査課」のスタッフ、デヴィッド・サイモンと組んだと聞いて以来、日本で見られる日を待ちに待った1人。舞台は「ホミサイド/殺人捜査課」と同じく、ボルティモアの危険なストリート。市警察と麻薬組織が繰り広げるドラッグ戦争を描く社会派クライム・アクションだ。「ホミサイド~」はかつて新聞記者だったサイモンが、ボルチモアのダークサイドを取材して書いた実録を、映画「フェイク」(97)の脚本家ポール・アタナシオがTV化したものだが、やがてサイモン自身も「ホミサイド/殺人捜査課」にスタッフとして参加。そこでドラマ作りを学んだサイモンが独り立ちした記念すべき作品が「THE WIRE/ザ・ワイヤー」だ。Wireという英単語には針金や電線に加え、盗聴という意味がある。そして「THE WIRE/ザ・ワイヤー」は、ボルチモア市警の特捜班が盗聴も駆使して麻薬組織の壊滅をめざす姿を極めてリアルに描くもの。ユニークなのは「ホミサイド/殺人捜査課」同様、登場人物が警官でも犯罪者でも彼らのモラルが危ういことを浮かび上がらせる点で、サイモン自身、この世界に善と悪の区別はないといった発言をしている。第1話の監督は「ホミサイド/殺人捜査課」でメルドリック・ルイスに扮し、後に「ザ・シールド ルール無用の警察バッジ」や映画「S.W.A.T.」(03)で監督として売れっ子になるクラーク・ジョンソン。「ホミサイド/殺人捜査課」ほどドキュメンタリー・タッチに頼ることなく、その分登場人物の内面により肉薄したのが鮮烈だ。ちなみに英国の雑誌“Empire”は最近歴代TVドラマベスト50を選出したが、「THE WIRE/ザ・ワイヤー」はそこで第8位に。今までに無かった犯罪ドラマを見たい人、必見だ。

【アメリカTVライター 池田敏 2008/04/22】

池田敏
海外ドラマ評論家。海外ドラマのビギナーからマニアまで楽しめる初の新書「『今』こそ見るべき海外ドラマ」 (星海社新書) 発売中。

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