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海外ドラマおすすめコラム vol.18 個性あふれる天才オタク青年たちの愛すべき日常「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」

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2007年のスタート以来、長年愛され続けている人気コメディ「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」。天才科学者でルームメイトでもあるレナードとシェルドンを中心に、天才仲間たちとの愉快な日常を描いた本作の魅力は、なんと言っても愛さずにはいられない個性豊かなキャストたちのケミストリーだ。
 
二人合わせてIQ360のレナードとシェルドン、彼らの友人で応用物理学のエンジニアであるハワード、宇宙物理学者のラージは紛うことなき天才集団だが、少々世間ズレしていて、筋金入りのオタクでもある。そんな彼らの前に現れた女優志望でキュートな美女ペニー。まさに正反対の人生を生きてきた彼らの出会いから始まる”異文化交流”が絶妙な笑いを生み出していく。
中でも極めつけの変わり者であるシェルドンに対する周囲のリアクションは、この作品のツボ。マイペースに我が道を行くシェルドンと、そんな彼に振り回されながらもなんだかんだで楽しそうな日々を送る彼らの姿に、見ているこちらも元気がもらえるのだ。
 
こうした天才と凡人のギャップから生まれる笑いを描いた本作だが、好きなものには全力投球なオタクマインドが、高い評価を得ているポイントだ。科学の分野においては故スティーブン・ホーキンス博士を筆頭に、一流の科学者たちが実名でゲスト出演。オタク分野では「スタートレック」のレナード・ニモイや「スター・ウォーズ」のジェームズ・アール・ジョーンズに故キャリー・フィッシャー、もはやシリーズ恒例ゲストとなっている「新スタートレック」のウィル・ウィートンなど、ここに書ききれないほどの多くのSF作品のスターたちが続々登場。豪華なゲスト出演の多さも、その分野の一流たちに愛されている事を証明している。
 
またこの作品が一般の観覧者を前に収録するシットコムである事も見逃せない。舞台出身の俳優が多い本作にとって、ライブ収録はまさに本領発揮の場。よく見ると共演者が笑いを堪えていたりするシーンもあり、そうしたライブ感も彼らのケミストリーを一層豊かなものにしていると言えるだろう。
 
【幕田千宏 2018/9/19】