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海外ドラマおすすめコラム vol.105 「CSI:科学捜査班」開始から四半世紀! 最終章となる「CSI: ベガス シーズン3」

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6月のスーパー!ドラマTVの目玉は「CSI: ベガス」シーズン3のCSベーシック初放送だ。
ご存知の通り、大ヒット作「CSI:科学捜査班」の続編だが、今年は「CSI:科学捜査班」が2000年に全米放送が始まってから25年、ちょうど四半世紀となる。
15シーズンも続いた「CSI:科学捜査班」はどう復活し、「CSI: ベガス」が始まったか。



2015年、全米CBSネットワークで一度は幕を下ろした「CSI:科学捜査班」だが、生みの親のクリエイター、アンソニー・E・ズイカー(脚本家になる前はラスベガスで観光客を乗せるトラムの運転手をしていた)は「CSI:科学捜査班」の登場人物陣のその後が気になり、続編を作りたいと願った。
そして「CSI:サイバー」が2016年に終了した時点で製作陣とCBSは続編「CSI: ベガス」の企画に着手。2020年2月、映画界の大物ジェリー・ブラッカイマーらがまた製作総指揮を務めると発表されたが、コロナ禍とあって2020年秋に予定された収録開始は半年後に延期。



また当初はシーズン1だけのリミテッドシリーズになる予定が、すぐにシーズン2以降もありうると変更。
グリッソム(ウィリアム・ピーターセン)ら「CSI:科学捜査班」の登場人物の一部の復活も決まったが、物語を進める中心は新キャラ陣、女性の新主任マックス(ポーラ・ニューサム)らに。
そしてシーズン2ではグリッソムに代わりおなじみのキャサリン(マージ・ヘルゲンバーガー)がCSIに復帰した。
これら2シーズンは旧キャラ陣と新キャラ陣のバランスがいいのが見ものに。そして惜しくも最終章となるシーズン3だが、新キャラ陣の活躍にウェイトを置いていてフレッシュだ。



それにしても全米視聴者数はシーズン2より増えたのになぜここで幕を下ろしたのか不思議でならない。
しかし以上の通り、「CSI:科学捜査班」終了から「CSI: ベガス」開始まで速かった。なので"新「CSI」"の可能性は十分あるように思える。期待してニュースを待ちたい。




【海外ドラマ評論家 池田敏 2025/5/30】

池田敏:海外ドラマ評論家。映画誌「スクリーン」などに寄稿し、TV・ラジオで出演や監修をすることも。著書は「『今』こそ見るべき海外ドラマ」(星海社新書)など。