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海外ドラマ最新レポート Vol.137 「スーパーナチュラル」浮かんでは消えるスピンオフ企画 その理由はあの主演の2人にあった!?

 

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米CWで2005年の放送開始以来、超常現象アクション系TVドラマの先駆けとして、愛され続けている「スーパーナチュラル」。主演のジャレッド・パダレッキ、ジェンセン・アクレスの魅力とともに、世界中に熱心なファンをかかえる超人気シリーズだ。
 
米国の人気TVシリーズは、そのファンの支持に期待して、スピンオフが製作されることが多い。古くは「宇宙大作戦/スタートレック」に始まり、「ブラックリスト」「クリミナル・マインド」、そしてコメディでは「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」にもスピンオフがある。言い換えればスピンオフの存在は人気シリーズの証とも言える。
 
「スーパーナチュラル」も例外ではなく、過去2度に渡り挑戦が行われた。スピンオフ・シリーズの導入エピソードとして、シーズン9では「Bloodlines」(第20話「モンスターの街」)、シーズン13では「Wayward Sisters」(第10話)が、それぞれ放送されている。しかし、2エピソードとも評判を得られず、シリーズ化への昇格はならなかった。
 
8月上旬に行われた会見で、CWのマーク・ペドウィッツ社長は、「スーパーナチュラル」スピンオフ・シリーズ化の2度の挑戦が失敗に終わったのを認めた上で、「(現時点で)『スーパーナチュラル』のスピンオフは考えていない」ときっぱり。「この番組の本質とそこに流れる血は、ジャレッドとジェンセンの存在無しにはありえないと信じているから」とその理由を語った。
 
また、ペドウィッツ社長とは別の会見に参加していた、ジャレッドとジェンセンも同様にスピンオフへの心情を明かした。
 
ジャレッドは、「番組が長年続いてきたという事実には感謝しかない。僕らも同じCWや他のネットワーク、映画でさまざまなスピンオフが製作されているのを見てきたから、僕らの番組もその一員になれたらという気持ちがないわけではない」と発言。スピンオフへの心残りを正直に語った。
 
一方のジェンセンは、ジャレッドの無念を汲みながらも、もう少し現実的だ。「主役の2人のキャラクター及びシチュエーションが番組に定着してしまうと、(スピンオフで)その主役の2人抜きに新しいストーリーを語り始めるのは難しいと思う」と、ペドウィッツ社長に近い考えを明かした。
 
「スーパーナチュラル」は米で今秋からスタートするシーズン15での終了が決定。ジャレッドとジェンセンの演じるウィンチェスター兄弟のストーリーは一旦終わりを告げることになる。しかし、出演者やスタッフ、そして何よりファンの熱い思いがあれば、スピンオフへの期待はこれからも失われることはないのかもしれない。
 
 
<「variety.com」 8月4日>