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海外ドラマ最新レポート Vol.23 「クリミナル・マインド」製作総指揮者が明かす 全ては連続殺人鬼の研究から始まった

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「クリミナル・マインド」の製作総指揮者の一人、エリカ・メッサーが米TVのインタビューに答えた。「クリミナル・マインド」は、放送する米CBSが新シーズン(シーズン14)の更新を発表したばかり。創成期から番組に携わるメッサーが、ロングランドラマ誕生時の思い出を語っている。
 
「この番組が生まれるごくごく最初の頃、才能ある脚本家たちが集められたの。私たちは連続殺人鬼のことなんて何も知らなかったけれど、今になってみればそれが良かったのでしょう」
 
「クリミナル・マインド」企画段階で脚本家として招聘されたメッサー。それまで脚本家として手掛けたのは、「The OC」や「エイリアス」など、青春ドラマや女性が主人公の作品ばかりだった。だからとりわけこだわりもなく、新しい知識吸収にどん欲になれたのだ。
 
「これらの人々(連続殺人鬼)についての研究から始めたわ。文献を読み漁ったのだけど、量には困らなかった。ジェフリー・ダーマー(ミルウォーキーの食人鬼)やテッド・バンディ(30人以上を殺害、主に若い女性)、サムの息子(デヴィッド・バーコウィッツ、70年代のNYの殺人鬼)といった、世間の人たちが耳にしてきた犯罪者だけじゃないの。切り裂きジャック(英の猟奇殺人事件の犯人、未解決)のような事件は歴史上あちこちで起こっているのよ」
 
つまり「クリミナル・マインド」の“お手本”はたくさんあったのだ。
 
「番組のために長年、毎週のように脚本家ルームに集まって身の毛がよだつ話を考えてきたわ。視聴者を怖がらせるために、インパクトのある話にしたいし、同時に物事を正しく描きたいとも思う。私は常にヒーロー(BAU)の視点から番組を見ているの。彼らは暗黒の中の光のようなもの。悪事に立ち向かい、世界を良くしようとしている彼らにスポットライトを当てるような番組にしたいと考えているわ」
 
現在は、番組の実質的な責任者であるショーランナーとして現場を動かすメッサー。FBIの最強プロファイラー・ユニット(BAU)をヒーローとして描きたいという思いを一貫してきた。それが正しかったから、シーズン14を迎えるロングランドラマにまで成長したのだろう。「クリミナル・マインド」は連続殺人鬼を描くドラマではない、ヒーローの活躍を描くドラマなのだ。

 
<「boston.cbslocal.com」 4月18日付け>