
「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」で犯罪プロファイラー、マルコム・ブライト役を演じる英俳優のトム・ペイン。海外ドラマファンには、「ウォーキング・デッド」のジーザス役でおなじみだろう。
「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」で主役を演じるに当たり、"初座長"の意気込みを米エンタメサイトに語っている。
「主演を務めるのは今回が初めてですからね。『ウォーキング・デッド』では、(この作品は好きだし、素晴らしいと思うけれど、もうちょっと出番があればなあ)なんてぼやいていたものです」
大ヒットシリーズ「ウォーキング・デッド」の一員にはなれたものの、シーズン6から9までの間、メインキャストの一人でありながら、決して出番の数に満足していたわけではなかった。キャラクターが認知され、人気になればなるほど、もっと演じて居たいとなるのは当然。自信がついた証拠でもあった。
そこで降って沸いたような主演話。「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」のマルコム役が決まり、「全部のシーンに出るんだぞ、感想を聞かせてくれよ? と問われている気分になりました」と苦笑い。戸惑いもあったが、喜びはその何倍も。
「嬉しかったですね。主演と決まって、皆をどう率いるのか、うまくやれるのか。作品の成功は他の誰よりも僕の双肩にかかっていると言っても良いわけです。僕にとっては、試験のようなものと言えるかもしれません。どうなることやら、でも頑張りますよ」
主演の務めは一番出番が多いだけではない。作品が成功するのか、すなわち現場がうまく機能するかどうかも、己の廻しにかかっている。その場の長、"座長"の責任は重大だ。
「毎日現場に来るのですから。僕は頼られる立場であるとも言えます。もし問題が起こったり、出演者に作品絡みで悩みがあるとしたら、僕は行動せねばなりません。上層部に相談したり、仲裁したりするのです」
現場で最も力を持つのは主演。皆に良い職場環境と思ってもらえるように努力するのも、職務の一つなのだ。
「僕らはこの仕事につけて非常にラッキーと言えるでしょう。だから一生懸命やるべきだし、同時に仕事は楽しくあるべきです。いいムードを維持していけるよう、盛り上げていきたいですね」
ひょうひょうとしているようで、"座長"の責任を正面から受け止める熱い男。その情熱はきっと仕事仲間にも伝わったことだろう。トム・ペインはこれからも注目の俳優だ。
<「brieftake.com」 2019年9月23日>