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海外ドラマ最新レポート Vol.698  「LAW & ORDER: 性犯罪特捜班」のケリー・ギディッシュ、デビュー作のソープオペラに感謝

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米国では、日本の昼の帯ドラマにあたるソープオペラが、現在も安定した人気を誇っている。エミー賞でも、別カテゴリーとしてデイタイム・エミー賞が設立されており、TVエンタメの一ジャンルとして広く認められている。
基本的に毎日放送されるソープオペラは、新人スター発掘の場でもある。シェマー・ムーア(『The Young and the Restless』:原題)、ジェンセン・アクレス(『Days of Our Lives』:原題)、マーゴット・ロビー(豪シリーズ『Neighbours』:原題)ら人気スターも、新人時代にはソープオペラで初々しい演技を披露していた。



LAW & ORDER: 性犯罪特捜班」のケリー・ギディッシュもソープオペラ出身だ。ケリーは、かつて放送されていたソープオペラ「All My Children(原題)」に2005年から07年まで出演。登場エピソードは、計115回にも及ぶ。
ジョージア州に生まれ、芸能とは無縁の家庭で育ったケリー、教師だった母の友人が市民劇団を運営していた縁で、高校生の頃から舞台に立ち始めたという。
大学で演劇を学び、卒業後はNYへ。初めてつかんだ大役が「All My Children」だった。
「これでステーキを食べられる」と、オーディションで選ばれた時の感激を振り返るケリー。それまでは、レストランのウェイトレスとして、一晩40ドルの稼ぎで生活していたのだ。



「すごく幸せな毎日でした。今の私がいるのも『All My Children』で勉強させてもらったおかげです」
舞台で経験は積んでいても、カメラに向かって演技するTVはまた別の世界だ。ソープオペラは学校でもあった。
「ネットワークのTVシリーズで仕事をするということは、過酷なスケジュールに足を踏み入れるということです。私はそれをソープオペラで学びました。一日に90ページもの台詞を覚え、撮影の手順も記憶せねばなりません。それをワンテイクでやるんですからね!」
ケリーは「All My Children」降板後、TVシリーズ「Past Life(原題)」、そして「CHASE /逃亡者を追え!」にて主演抜擢された。どちらも1シーズンで打ち切りとなったのは不運だが、スタークオリティはソープオペラで磨かれたに違いない。さらにタイミングよく、クリストファー・メローニが抜けたばかりの「LAW & ORDER: 性犯罪特捜班」へとつながった。



「All My Children」以降、ほとんど絶え間なく役に恵まれているケリー。ステーキに喜んだ初心を忘れることがなければ、これからもTVで活躍し続けることだろう。




<「celebrity.nine.com.au」 2024年12月23日>