「スタートレック:ピカード」は、1987年から94年にかけて放送された「新スタートレック」の続編シリーズだ。両作品に主演するのが、英の名優パトリック・スチュワート。他にピカードとして、4本の映画にも主演している。
映画第一作目は『スター・トレック ジェネレーションズ』(1994年)、二作目が『スター・トレック ファーストコンタクト』(1996年)、三作目は『スター・トレック 叛乱』(1998年)、そして四作目が『ネメシス/S.T.X 』(2002年)だ。
現在、84歳のパトリックは、俳優として多彩な出演作で知られる。シェイクスピア演劇を基礎とした確かな演技力で、映画『X-メン』シリーズのプロフェッサーX役はピカード役に並ぶ代表作でもある。
そのパトリックが「新スタートレック」映画で高く評価するのが、第二作目の『ファーストコンタクト』。
「ジョナサン・フレイクスが監督した『ファーストコンタクト』は傑作です。4作品の中で最高の作品でしょう」(パトリック)
ジョナサンは、ライカー役で「新スタートレック」に出演のかたわら、監督業にも挑戦していた。
初めてのメガホンは、もちろん「新スタートレック」。シーズン3第16話「アンドロイドのめざめ」だった。以降も「スタートレック/ディープ・スペース・ナイン」「スタートレック/ヴォイジャー」でエピソード監督を務め、どっぷりと「スタートレック」ワールドに浸かった。
そして、満を持したジョナサンが初めて手がけた映画が『ファーストコンタクト』なのだ。
俳優としては、ジョナサンよりもずっとキャリアは上、おそらく実力も上のパトリックだが、監督のジョナサンには一目も二目も置いている。
「ジョナサンは、この『新スタートレック』において、私に最も影響を与えてくれた一人です。彼の『スタートレック』シリーズへの知識と理解力はずば抜けており、多様性と変化を生み出すために、『新スタートレック』をいかに導くか大きな貢献をしています」(パトリック)
ジョナサンに対するパトリックの敬意は『ファーストコンタクト』から30年近く経過した現在も変わらない。
「『新スタートレック』でも彼の監督エピソードのうち何作かは素晴らしいものでした。『スタートレック:ピカード』シーズン1でも監督してもらいました。以降のシーズンにも参加してもらうと自信を持って言えます」(パトリック)
パトリックが最敬礼するジョナサン・フレイクス監督。熱烈なファンの多い作品だけに、「スタートレック」ワールドを知り尽くすジョナサンは、出演者や他のスタッフにとっても頼もしい存在だ。
ジョナサンは、パトリックに次いで「新スタートレック」が生み出した珠玉の才能なのだ。
<「hollywoodreporter.com」 2020年1月20日>