「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」にてNY市警の女性刑事ダニ・パウエルを演じているオーロラ・ペリノー。実父のハロルド・ペリノー(「LOST」)譲りの愛嬌ある瞳が印象的な女優だ。
「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」で刑事役を演じるにあたり、役作りについて米エンタメサイトの取材に答えている。
「実は刑事をしている女友達がいるの。私のキャラクターは、彼女を参考にさせてもらっているわ」
オーロラはその友達の経験談などをベースに、プロデューサーと話し合いを重ね、キャラクター像を創り上げたのだとか。
「お互いを尊重して話し合えたわ。ダニはこういう性格だから、こんな反応をするに違いないと、一つ一つ決めていったの」
"ダニ・パウエル刑事"は再考され、脚本も書き直しが行われたのだとか。オーロラは自身のキャラクターを知り抜いた上で演技しているのだ。
さらにオーロラには、友達の女性刑事以外にもお手本とする"刑事"がいるのだという。
「『THE KILLING/キリング』が大好きなの。登場する女性刑事が素晴らしい、刺激的なキャラクターなのよ。彼女みたいな個性のあるキャラクターを演じたいわ」
「THE KILLING/キリング」はデンマーク発の傑作ミステリー。主役のサラ・ルンド刑事を演じたソフィー・グローベールは、同作で高い評価を受けている。リメイクされた米国版では、主役の女性刑事を演技派のミレイユ・イーノスが演じ、本家に負けないキャラクターを創り上げた。
ソフィーやミレイユのような熟練された女優を目指すオーロラ。目標が高いからだろうか、仕事観はいささかシニカルだ。
「皆と考え方が違うのかもしれないけれど、私は仕事で幸せになれるとは思っていないの。幸せは自分の内側から湧いて出てくるものじゃないかしら。そのために、自分自身を大切にしないといけないし、時には自分に厳しいのも必要。そうやって頑張っていれば、おのずと結果はついてくると思っている」
開かれたキャリアを前に自滅する仲間も数多く見てきたのだろう。幼い頃から、その浮き沈みの激しさを知るがゆえ、己の強さが成功の鍵と考えている。
人気俳優を父に、個としての強さも併せ持つオーロラ、今後の活動に期待したい。
<「scadconnector.com」 2020年3月2日>