
「レバレッジ ~詐欺師たちの流儀」「レバレッジ 詐欺師たちの償い」のハーディソン役で知られるオルディス・ホッジ。2008年に「レバレッジ ~詐欺師たちの流儀」がスタートした頃は、伸び盛りの若手俳優に過ぎなかったが、大ヒットした映画『ブラックアダム』、初の主演配信ドラマシリーズ「アレックス・クロス ~狙われた刑事~」等を経て人気スターへの仲間入りを果たした。
そんなオルディスを芸能活動へと導いたのは、母親のヨレット・エバンジェリン・リチャードソンさんだったと米誌のインタビューで明かしている。
「初めての仕事は僕が3歳のちびっ子だった時です。僕には二つ年上の兄、エドウィン・ホッジがいるのですが、彼の仕事の際、もう一人、子供が必要となったのです。僕はやりたくなかったけれど、仕事を受けるなら、母はバットマンの人形を買ってくれると言った。じゃあ、やってみようと」
それは有名雑誌の撮影だったとか。兄と一緒に雑誌に載り、まるで「重要人物」の気分になれた。人に見られる喜びを知った最初の記憶だ。
オルディスと兄、そして母は一時期、ニュージャージーの祖母の家に身を寄せていた。その家には他に子供を含め9人が住んでおり、毎日がお祭りのようだったという。
「母はそんな環境から僕らを連れ出すと心に決めていたみたいです」
やがて母は、オルディスたちのマネージャーになり、エージェントになった。けれど、ステージママとは思っていない、母は同時に教育にも厳しかったのだ。
「決してステージママではなかったですよ! 学校の成績がAかBじゃないと、オーディションに行かせてもらえませんでした。本当に一生懸命だったから、演技の世界こそが僕らの進むべき道だと確信できたのでしょう」
子役の仕事など決して多くはなかったはず。生活は楽ではなかった。
「それでも母は生活が苦しいなんて、おくびに出しませんでした。僕らが食事している時、母が何も食べていないこともありましたね」
だからスターとなったオルディスは、母に最敬礼。
「母のおかげです。僕に才能を与えてくれました」
オルディスは母と一緒にイベントなどに出席することがある。さっそうと輝く息子のそばで微笑む母。あの頃があったから、とびきり幸せな今を、母と息子はかみしめている。
<「essence.com」 2020年10月29日>