
「CSI: ベガス」のマット・ローリアが母校の大学メディアのインタビューに答え、過酷だった演劇学部時代を振り返っている。
「Friday Night Lights(原題)」や現在米国で放送中の「Sheriff Country(原題)」など数々のTVシリーズへの出演で知られるマット。25歳で「30 ROCK/サーティー・ロック」出演以来、順調なキャリアを重ねているが、その下地には演劇学部時代の猛トレーニングがあるという。
マットが卒業したのは、ノースカロライナ大学芸術学部(通称UNCSA)。演劇学部に加え、映画製作やダンスなど5つの学部を抱える名門芸術校だ。
同校は数々の有名スターを輩出しており、メアリー=ルイーズ・パーカー、アンソニー・マッキー、ジェイダ・ピンケット・スミスなどそうそうたる面々が演技の基礎を学んだ 。
輝くスターと肩を並べるマットだが、実は他の著名演劇学校も含め、何度も入学試験に落ち続けた末のUNCSA合格だったとか。
「3度目のオーディションでやっと認めてもらえました。それがUNCSAだったんです。ノースカロライナに移り住んだ時、僕はもう21歳になっていました。演技トレーニング以外に脇目を振る時間はありませんでしたね」
大学生が親元を離れ、キャンパスライフを満喫する、そんな甘い考えは毛頭なかった。成人のマットは学費も生活費も自分で稼がなければならない。バイトをしながら、一分一秒を惜しむことなく、大学から何かを吸収しようとした。
「大学をブートキャンプ(軍隊の訓練所)のように思っていました。そこは遊んだり、楽しむための場所じゃない、学ぶための場所なのだと」
日々のスケジュールは、大学と舞台のリハーサルの時間が朝10時から夜11時まで。それから始まる個々の稽古は深夜まで続く。そこにアルバイトが加わるのだ。
「あの頃、よく頭の中でぼんやり考えていたものです。『僕の人生でこれほど大変でつらい時期は二度とないだろう』と。そしてそれは今も真実であり続けています」
商業演劇ではない、クラシックな演劇を学んだ大学での時間は何ものにも代え難かった。
「大学での日々はまさに僕が求めていた、真の演劇トレーニングそのものでした。一切の妥協や手加減はありません。演劇という芸術の世界に全身全霊で飛び込むような体験でした。幾多の名作演劇の本質を追及し、その過程で僕らの心と想像力、肉体と声、全てを限界まで追い込む毎日だったんです」
自分を追い込んだ若き日々があったからこその今。
「これまでのキャリアで、肉体的に過酷な仕事を幾つも経験してきました。空腹でくたくたに疲れ切ってしまうような現場もありました。それでも休みの日はもらえますからね! 大学演劇時代の方がずっとしんどかったです」
しっかりした基礎がマットの強み。最近では甘いルックスに渋みが増した。基礎に加えた経験がこれからも積み重ねられてゆくことだろう。
<「uncsa.edu」 2018年6月14日>