ストーリー


1984年に開催されるオリンピックを間近に控えた、巨大都市ロサンゼルス。連邦政府やロス市警、そして軍部が何よりも恐れているのはテロリズムだった。ミュンヘンの二の舞を恐れ、一計を案じた軍と連邦公安機関は、テロ鎮圧と群衆整理のためという口実で不気味な攻撃用メカを作り出した。それは機体が厚さ2.5cmの装甲で覆われ、大都市上空を時速320kmという猛スピードで飛行することが可能なジェット・ヘリであった。遥か上空から地上の虫さえも照らし出す3000万燭光のブライト・サーチライトをはじめ、熱画像装置、赤外線フィルター付きビデオカメラ、高性能のコンピュータ、低音ターボ・シャフト・エンジン、パイレート・マイク等、最新テクノロジーの粋を集結させたそのジェット・ヘリを、人々は“ブルーサンダー”と呼んだ。
ブルーサンダーのテストパイロットには、ロス市警航空課の凄腕、フランク・マーフィーが選ばれた。しかしマーフィーはブルーサンダーのブレーンの1人にかつてベトナム戦争時の同僚コクレーン大佐がいると知った時、不吉な気配を感じ取る。不安は的中した。なんとコクレーン大佐と一部の政府要人は、ブルーサンダーを使ってロサンゼルスから全米各都市を意のままにコントロールしようという、大胆極まりない策略を練っていたのだ。
マーフィーはこの計画を阻止するため、単身でブルーサンダーを奪取、ロス上空でコクレーン大佐を迎え撃つのだが……。