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海外ドラマ最新レポート Vol.778  「グッド・ファイト」クリスティーン・バランスキー、40代でハリウッドでの花開く

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グッド・ファイト」「グッド・ワイフ」でやり手弁護士のダイアン・ロックハートを演じるクリスティーン・バランスキー。今年、74歳を迎えるベテラン女優は、ジュリアード音楽院卒の舞台育ち、意外にもハリウッドでのブレイクは40代という遅咲きだ。
クリスティーンの出世作は「Cybill(原題)」。1995年に同シットコムがスタートした時、すでに43歳になっていたクリスティーンは、エミー賞最優秀助演女優賞を受賞、その実力を広くハリウッドに知らしめた。そして同シットコムのクリエーターがチャック・ロリーという強運もスターらしい。ロリーがその後製作する「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」にもキャスティングされ、その名は若い世代にまで知られることになるのだから。
「最初にTVの世界に飛び込んだ時の脚本家がチャック・ロリーなんて、私はなんてラッキーだったんだろうって思います」と米エンタメサイトのインタビューに答えたクリスティーン。「Cybill(原題)」の台本を初めて開いた興奮を今も覚えているという。
「私はそれまで(喜劇作家として有名な)ニール・サイモンやトム・ストッパードの舞台を経験していましたから、台詞廻しの妙というのは分かるんです。一言で場を落とす台詞を知ってはいましたが、TVの台本で見たのは初めてでした。だからこれは舞台と同じことをやっている、素晴らしいと思いました」


生粋の舞台人がTVに心を開いた瞬間だった。そして活躍の場はコメディからドラマへ。「グッド・ワイフ」、後の「グッド・ファイト」。ダイアン・ロックハートとの出会いだ。
「(製作の)ロバート・キングとミシェル・キングには繰り返し何度も言いました、『ステレオタイプの女性を描くのを止めましょう』と。弁護士事務所の代表者で、独身で子供がいないからって、彼女が不幸で嫌な女であるわけじゃないんです。その意味でダイアン・ロックハートが殻を破ったことを誇りに思います。ダイアンはいつも職場にお洒落して出勤します。そして仕事が終わったらお酒を飲んで、男性とデートを楽しむのです。彼女は男性の敵ではないんです」
それはクリスティーン自身、成功した女性として、どうあるべきか探求し続けた結果でもあった。
「私はいつもダイアン・ロックハートみたいになりたいと願っていました。だからダイアンを演じ続けた13年間は学習期間でもありました。力を持った女性はどうあるべきか学んでいたのです」
ダイアン・ロックハードがかっこいい女性でありえたのは、クリスティーンの願望が反映していたからであり、おそらくは演じるまでもなく本人そのものであったからなのだ。


ハリウッドでもまれな遅咲きのスターは、年齢やステレオタイプを超えた魅力を、これからもスクリーンや画面を通し輝かせることだろう。



<「goldderby.com」 2025年6月1日>