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海外ドラマおすすめコラム vol.109 スピンオフも期待できそうな「S.W.A.T.」! 惜しくもファイナル=シーズン8が日本上陸

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10月のスーパー!ドラマTVの目玉は「S.W.A.T.」のファイナル・シーズンとなるシーズン8の独占日本初放送開始。ちなみに全8シーズンでエピソード数は通算163話に到達(ちなみに通算第150話となる本シーズン第9話はディーコン役のジェイ・ハリントンが監督)。
2025年は原作ドラマ「特別狙撃隊S.W.A.T.」が1975年に始まってから、ちょうど半世紀(!)だが、原作が2シーズンで全37話しかなかったことを考えると、この「S.W.A.T.」はファンを飽きさせない工夫を積み重ねてロングランに到達したと分かる。
また、"打ち切られるかも"と思われた後に復活したシーズン7が計13エピソードと少なかったのに対し、このシーズン8は計22エピソードとボリュームアップ。世界的に人気が高いドラマはこういうこともあるというのは夢がある。


このシーズン8だが、各キャラを掘り下げて描くのが最終章にふさわしい。
まずは新キャラの女性隊員デヴィン・キャンベル(「シカゴ」シリーズでエミリー・フォスター役を演じていた)が初登場。第1話でいきなり派手なアクションを見せるが、意外な過去の持ち主だ。
新レギュラーはもうひとり、ニコ・ペパイが演じるミゲル・アルファロが準レギュラーから昇格するが、ディーコンの家族と何かありそうな雰囲気。


さて、先んじて本稿で「S.W.A.T.」はこのシーズンが最終章になると書いたが、実はスピンオフの製作が決まっている。タイトルは「S.W.A.T. Exiles(原題)」。
ホンドーが、若き隊員たちから成る新チームを育てる物語で、第1話にはジェイ・ハリントンが演じるディーコン、パトリック・セント・エスプリトが演じるヒックスがゲスト出演するとか。
それにしてもこのスピンオフがユニークなのは、全米でどこが放送・配信するか決まっていないのに製作されること。
筆者は全米のドラマ界をかなり長くウォッチしてきたが、ほとんど初めてとなるレアなケースかも。ぜひ期待したい。



【海外ドラマ評論家 池田敏 2025/9/30】


池田敏:海外ドラマ評論家。映画誌「スクリーン」などに寄稿し、TV・ラジオで出演や監修をすることも。著書は「『今』こそ見るべき海外ドラマ」(星海社新書)など。