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海外ドラマ最新レポート Vol.540  「アフェア 情事の行方」モーラ・ティアニー、ガン闘病経験を語る

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アフェア 情事の行方」で主演のノア(ドミニク・ウェスト)の妻ヘレン・ソロウェイを演じているモーラ・ティアニー。「ER 緊急救命室」の頑張り屋の看護師アビー・ロックハート役で顔を覚えた人も多いだろう。
 
「ER 緊急救命室」終了後の2009年、モーラは主演の一人としてキャスティングされていたTVドラマシリーズ「Parenthood(原題)」を突然降板した。乳ガンが発覚したのだ。まだ44歳の時だった。
「ショックでした。私の年齢でガンになるなんて」と当時の記憶をたどるモーラ。胸部にしこりがあり、乳房X線検査と生体検査を受けたところ、悪性と判明したのだ。医師からは切除手術と化学療法が必要だと説明を受けた。
「(医師の言葉を聞いて)最初に思ったのは、私は若いのだから何かの間違いだということでした。ガンについての知識がなく、とても怖かったのです」そしてモーラは化学療法にも怯えていた。「私の毎日の生活が一変してしまうのではないかと思ったのです。体が衰弱してしまったらどうしようと」
 
モーラは医師に従い、3か月の化学療法を受けた。自身の経験を言えば、思ったより「なんとかなった」のだとか。
「一番苦しかったのは、化学療法で自分の体がどう反応するのか分からなかったことです。たとえば、ベッドから起き上がることが出来ないんじゃないかとか、家から出ることも出来ないんじゃないかとか。幸いにも、そんな症状とは無縁でした」
モーラはガン克服後、米製薬会社の依頼でガンの化学療法に対する意識改革のキャンペーンに協力した。モーラがかつて恐れおののいた化学療法について自身の経験から語ったのだ。
「情報を集めることは大切です。私は医師を信用し、彼らとたくさん会話をしました。何か不安に思うことがあれば、質問するんです。(大病にかかったとしたら)くだらない質問なんてありません、気になることは全て聞いていました」
ガンの治療のため、キャリアの中断を余儀なくされたものの実力派に仕事が絶えることはなかった。
「グッド・ワイフ」などを経て、「アフェア 情事の行方」へ。“今”、キャリアは絶好調だ。
「私はいつも“今”を生きています。ガンに罹ったから生き方が変わったとは思いません。ただ一つ変化があるとすれば、家族と過ごす時間が増えたことですね」
 
ハリウッドで長年生き抜いてきたモーラにとって、ガンはいくつか経験した困難の一つに過ぎないのかもしれない。その強さがある限り、これからもさまざまな作品でモーラの活躍を見続けることになるだろう。
 
 
<「yahoo.com」 2022年4月2日>