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海外ドラマおすすめコラム vol.75 米国ドラマの金字塔がパワーアップして再始動「LAW & ORDER シーズン21」独占日本初放送!

 

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12月のスーパー!ドラマTVの目玉は「LAW & ORDER シーズン21」の独占日本初放送開始だ。全米放送が1990年から20シーズンも続き(スーパー!ドラマTVでは過去に放送済み)、スピンオフ「LAW & ORDER: 性犯罪特捜班」(2022年12月の時点でシーズン24が全米放送中)に抜かされるまで全米ゴールデンタイム史上最長タイのロングランを記録した伝説的ドラマが「LAW & ORDER」。
 
そして近年、米国では過去の大ヒットドラマを再始動させることが増えたが本作もそう。とはいえ「LAW & ORDER」のシーズン20が終了したのは2010年。12年ぶりの復活とあって全米NBCネットワークも慎重になったか、シーズン21は全10話となったが、同時に気合も感じさせる。各話で事件が起き、前半で容疑者の確保、後半でその裁判を取り上げるという従来のフォーマットを踏襲しつつ、再始動ならではのパワーアップが随所に。筆者が“そこまでやるか”と驚いたのは俳優陣のキャスティング。サム・ウォーターストンとアンソニー・アンダーソンの再登場が嬉しい上、ドラマ「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」で主人公マイケル役を演じたジェフリー・ドノヴァン、ドラマ「ハンニバル」でウィル・グレアム役を演じてマッツ・ミケルセンと共演したヒュー・ダンシー、ドラマ「ザ・プラクティス ボストン弁護士ファイル」でエミー賞のドラマシリーズ助演女優賞に輝いたカムリン・マンハイム(実はシーズン1・3・4にゲスト出演)など、主演クラスがずらりと揃った。
 
さらに名製作者ディック・ウルフによってショーランナーに選ばれたリック・エイドは、法人顧問弁護士の出身。LAW(法律)が重要な本作にとって実に頼もしい。現実の事件をモデルにすることもあるという名物も、第4話で歌手ブリトニー・スピアーズの後見人問題を参考にするなど健在。全米では2022年9月からシーズン22に突入。「LAW & ORDER: 性犯罪特捜班」とのデッドヒートも引き続いて要注目だ。
 
【アメリカTVライター 池田敏 2022/11/30】
 
池田敏:海外ドラマ評論家。映画誌「スクリーン」などに寄稿し、TV・ラジオで出演や監修をすることも。著書は「『今』こそ見るべき海外ドラマ」(星海社新書)など。