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海外ドラマおすすめコラム vol.44  二カ国語版も字幕版も声優陣が気になる! 『サンダーバード ARE GO シーズン3』

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7月のスーパー!ドラマTVの目玉は独占日本初放送、『サンダーバード ARE GO シーズン3』の第1話先行プレミア放送だ。
 
スーパーメカが活躍する特撮人形劇『サンダーバード』を、CGアニメ+特撮でリブートしたという技術面に注目が集まりがちだが、旧作より行動的になった登場人物たちも魅力的。オリジナル版でもおなじみのキャラ陣に加え、女性のケーヨなど実ににぎやかだが、吹替版もオリジナル版も声優陣が充実している。
 
吹替版(二カ国語版の主音声)だが、旧作でペネロープ役を吹き替えた黒柳徹子さんが、本作のシーズン1第22話「シルビア大おばさまとティーを」ではペネロープの大おばシルビア役も吹き替えた。旧作のファンもチャンスがあったらぜひ見てみたい。ちなみにシルビアという名前は『サンダーバード』を生んだ夫妻の妻、シルヴィア・アンダーソンが由来だろう。
 
『サンダーバード ARE GO』吹替版の声優陣は、芸歴35年の浪川大輔さんなど、日本を代表する実力派声優陣が結集。ちなみに筆者は数年前、ささきいさおさんにインタビューしたが、1980年代の『ナイトライダー』のアテレコの現場に子役時代の浪川さんがいたと浪川さん自身から聞かされ、大変驚いたそうだ。
 
8月からのレギュラー放送では二カ国語版も字幕版も放送されるが、字幕版のキャスト(二カ国語版の副音声でも聴けるが)にも注目したい。
 
スコットとアランはラスムス・ハーディカー、バージルとゴードンはデヴィッド・メンキンのそれぞれ1人2役だが気づかなかった人もいるのでは。ジョン役のトーマス・ブローディ=サングスターは『ゲーム・オブ・スローンズ』第三・四章でジョジェン・リード役を演じた。そしてペネロープ役は映画『ゴーン・ガール』で第87回アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされたロザムンド・パイクなのが豪華。パーカー役のデヴィッド・グラハムは『サンダーバード』でゴードン、ブレインズ、そしてパーカー役を演じていた。
 
『サンダーバード ARE GO』は二カ国語版と字幕版で2度楽しもう。
 
 
 

【アメリカTVライター 池田敏 2020/6/30】

 
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