カジュアルシーズン4

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キャストやスタッフがそれぞれの想いを込めたシリーズ最終章!
ヴァレリー、アレックス、ローラの成長ぶりにも注目!

シーズン4 見どころ

惜しまれながらシーズン4で有終の美を飾る!

2011年にオリジナルコンテンツの取り扱いを開始した米配信サービスHulu。2012年にはオリジナルスクリプテッドシリーズ(=脚本のあるオリジナルシリーズ)の分野へも進出したが、当時はモキュメンタリーやパロディー、スーパーナチュラルコメディーなどのラインナップにとどまっていた。コメディーを主体とした低予算のオリジナルコンテンツを提供するサービスから、プレミアムなオリジナルコンテンツを提供するサービスへと変革を遂げようとしていた米Hulu。そのブランドを位置づけるような象徴的なコンテンツを探していたサービスが目につけたのが、この「カジュアル」だった。かくして、2015年10月に配信が始まった本作。見事米Hulu初のゴールデングローブ賞ノミネートを果たし、その後の「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」の快挙へと繋がっていった。4シーズンを通して各キャラクターの成長を追ってきた「カジュアル」だが、まさに米Huluの成長とともに歩んできた作品と言っても過言ではない。
そんな本作だが、2017年8月にシーズン3の最終話が配信された時、シーズン4の更新はまだ決まっていなかった。米Huluが最終シーズンとしてシーズン4の更新を決めたのがその年の10月。「カジュアル」ファンへ向けてきちんとしたエンディングを届けられることが分かったキャストやスタッフたちは、ホッと胸を撫で下ろしたと言う。ヴァレリーを演じるミカエラ・ワトキンスは、もう1シーズン続けられることを知って嬉しかったしワクワクしたが、それが最終シーズンとなることについてはほろ苦い気持ちになったと語っている。ただ、最終シーズンと分かった上でシーズン4に臨めたことで、脚本や撮影の重みをいつも以上に感じたようだ。ローラを演じるタラ・リン・バーも、突然のシリーズキャンセルという辛い経験をしている友達がたくさんいると述べた上で、本作に関わる全員が、シリーズを終えるためのステップを与えられたことに非常に感謝しており、それは視聴者のためだけでなく、キャストやプロデューサー、脚本家たちスタッフにとっても、同僚や友達としての区切りをきちんとつけられたことがありがたかったと語っている。
ともに歩んできた米Huluの計らいで更新が決まったシーズン4。ヴァレリー、アレックス、ローラの3人が車のトランクに腰かけて何かを見つめている様子が描かれているキーアートには、タグラインとして「WELL, WE HAD A GOOD RIDE.」(=実にいい体験だった)と書かれている。また、今シーズンのあるシーンで、ヴァレリーがアレックスに「I'm going to miss this.」(=寂しくなるわ)と言い、アレックスが共感の微笑みを浮かべて「Me, too.」(=僕もだ)と返す場面もある。まさに、物語の中だけにとどまらない全員の想いが、シーズン4に集約されているのだ。

昨シーズンの終わりから複数年早送りされたシーズン4、ヴァレリー、アレックス、ローラの成長ぶりにも注目!

シーズン4は、シーズン3の終わりから数年が経った後の設定になっている。それもそのはず、ヴァレリーのアシスタントのリアが精神科医としてヴァレリーと共に働いていたり、アレックスとレイの間には娘が生まれていたり、ローラは髪をばっさり切ってレストランでフルタイムで働いていたりと、各キャラクターに大きな変化が見られる。また、随所にテクノロジーの発展も見られ、バーチャルアシスタント、自動運転タクシー、VRデートなどが登場し、まさに2020年代を描いているのではと思わせるくらいだ(注:シーズン4の米国での配信は2018年)。
企画・脚本・製作総指揮のザンダー・レーマンは、お互いの軌道から離れることができず、時には不健全なくらいお互いに頼っていたアレックスとヴァレリーが、時を経た今シーズンではお互いから離れ、相手の人生の外で生きることができるようになったと語っている。ヴァレリーを演じるミカエラ・ワトキンスも、自分にとって一番重要だったのは姉弟関係であり、もちろん娘との関係も大切だが、母娘の間にあるのは無条件で変わらない愛であるのに対し、アレックスとの間にあった愛は深く絡み合ったものだったと述べている。今まではお互いが相手の持つ唯一の存在と考えていて、2人はそれにしがみついてきたが、今シーズンではそれらを解き放ち、絡み合わなくても完全な存在として生きていけることを2人は学んだと説明する。そして、その行いこそ本作を解放する、つまり本作の完結を意味しているのだと。ローラを演じるタラ・リン・バーも、機能不全の環境の中で育ってきたローラが腰を落ち着けられるよう願っていたと振り返る。最終シーズンはエンディングのように感じるかもしれないが、3人のキャラクターにとっては素敵な始まりのようにも感じられると語っている。
4シーズンを通して各キャラクターの成長を感じられる本作だが、同時にキャストたち自身も成長を感じたそうだ。ミカエラ・ワトキンスは、どん底と頂点を時には同じ場面で経験するヴァレリーを演じたことは、俳優としての幅を広げることに繋がったと言う。俳優として次のステップに進む準備ができたと感じているそうで、その次のステップというのは、4シーズン前に思い描いていたこととはまったく違うものになったようだ。

ストーリー

夫の浮気が原因で離婚を決めた精神科医ヴァレリーが、多感な10代の娘ローラを連れて、親愛なる弟アレックスの家に転がりこんでくる。そして、3人の不思議な共同生活が始まった。
恋愛、家族、仕事、学校と三者三様に数々のことが起こりながらも、互いに助け合いながら仲良く日々を過ごしてきたヴァレリー、アレックス、ローラ。そんな固い絆で結ばれた3人だったが、ついにヴァレリーとアレックスの関係にヒビが入り、ヴァレリーがローラを連れてアレックスの家を出て行ってしまう。そして、それに追い討ちをかけるように、ヴァレリーとアレックスの母ドーンの突然の発表で、実は異父姉弟であったことを知ってしまった2人。ギクシャクした関係が続く中、ヴァレリーは心機一転ストーリーテリングのクラスに通い始めたり、以前デートしていたジャックとよりを戻したりする。しかし、結果的にはどれもうまくいかなかった。一方のアレックスも新しい仕事を始め、家計を支えるために自宅でAirbnbも始める。新しい仕事場ではシングルマザーで多忙なジュディを口説くことに成功し、デートを重ねるも、結局はフラれてしまう。Airbnbの客として移り住んできたレイとは酔っ払って一夜限りの関係を持ってしまい、レイを妊娠させてしまった。タトゥー除去のための資金集めをきっかけにバイトを始めたローラ。お金稼ぎは簡単でないことを思い知らされたローラはバイト先を転々とし、やがて環境活動グループのインターンに落ち着く。それは、女ボスのケイシーに心を奪われてしまったからだった。しかし、ケイシーは仕事でサクラメントへ引っ越してしまい、置いていかれたローラは、ヴァレリーとの関係がギクシャクしていたことも手伝い、家出同然でサクラメントへ旅立つ。しかし、そこで目にしたのは、新しいインターンと仲良く仕事をするケイシーの姿だった。
散り散りになってしまったヴァレリー、アレックス、ローラ。それから数年が経ち、ヴァレリーは精神科医の仕事にケリをつけ、新しい人生へと繰り出すことを考え始める。アレックスとレイの間には娘が誕生し、結婚という形は取らずに共同生活が始まっていた。しばらく海外に行っていたローラは、戻ってきて新しい仕事に就き、真剣に付き合い始めた彼女と一緒に暮らし始める。しかし、ローラとの関係修復を願っていたヴァレリーは困難に直面し、アレックスはレイの彼氏に嫉妬し、ローラも彼女との関係が思うようにいかず仕事で失敗を繰り返してしまう。3人がそれぞれ抱える人間関係は、これまで以上に複雑な局面を迎えていた。

各話あらすじ

放送時間

キャスト

ヴァレリー・コール/Valerie Cole

離婚を決断し、10代の娘を連れて弟アレックスの家に転がりこんできたヴァレリー。精神科医として自分のクリニックを持ち成功を収めているが、自身のコンサルテーションは苦手なよう。複雑な家庭環境で育ったヴァレリーとアレックスの絆は鋼よりも固く、お互いがお互いを支えている。アレックスの手助けもあり、再びデートライフを楽しめるようになったヴァレリーだが、どの男性とも本格的な関係には発展せず、元夫ドリューとも一夜を共にしてしまう始末。ついには、親愛なる弟アレックスとの関係にもヒビが入り、心機一転アレックスの家を出て、娘ローラとの2人暮らしが始まった。しかし、そんな散々な日々に追い討ちをかけるように、父チャールズを偲ぶ会で母ドーンがヴァレリーの父親はチャールズでないことを発表する。アレックスが異父姉弟であることを知った上に、自分には異母兄弟もいることを知ったヴァレリー。また、以前デートしていたジャックとよりを戻すが、結局はそれも破綻してしまう。さらには、娘ローラとの関係もうまく行かなくなり、ローラに家を出て行かれてしまった。

ミカエラ・ワトキンス Michaela Watkins

1971年12月14日、米ニューヨーク州生まれ。マサチューセッツ州ボストン郊外の上品な町で育ち、ボストン大学で美術学の学士号を取得。その後、主に太平洋岸北西部の地域劇場で経験を積み、ロサンゼルスへやってくる。ロサンゼルスでは、物語仕立ての即興コメディー団The Groundlingsに所属しながら学び、地元の劇場でも定期的に出演。この頃から、ドラマ「Without a Trace(原題)」やシットコム「マルコム in the Middle」などTVシリーズのゲスト出演の仕事もこなすようになる。そして2008年、「サタデー・ナイト・ライブ」シーズン34の新キャストに抜擢されるも1年でクビに。製作総指揮ローン・マイケルズからTVシットコム向きというアドバイスを受け、その直後にヒットシットコム「The New Adventures of Old Christine(原題)」で見事レギュラー出演の座を獲得。その後もコメディー「エンライテンド」や「Trophy Wife(原題)」などTVシリーズの主要キャストを務め、コメディー「Benched(原題)」では企画・脚本・製作総指揮デビュー。本作でもシーズン3で脚本を務めている。映画出演作は『カレには言えない私のケイカク』や『ふたりのパラダイス』など。

アレックス・コール/Alex Cole

人気出会い系サイトSnoogerを共同で創設するも、日々のオペレーションはパートナーに任せて自宅で悠々自適な日々を過ごしていた、独身のアレックス。Snoogerの隠れアカウントで出会ったエミーと珍しく真剣な関係に発展するが、やがて失敗に終わる。Snoogerの経営状態が悪くなり、ベンチャーキャピタリストからの誘いで再生に乗り出すが、彼の婚約者が元カノと分かり、彼女を奪ってしまった。そしてSnooger再生も、やがては元カノとの関係も終焉を迎え、さらには親愛なる姉ヴァレリーとの関係もギクシャクし出し、セラピーに助けを求める日々。ヴァレリーが家を出て行ってしまい、会計士から出費をコントロールするように言われ、Airbnbをしつつ、新しい仕事に就く。新しい職場では常に前任者と比べられフラストレーションを抱えるが、会社の要職を複数担うシングルマザーのジュディと打ち解け、デートを重ねるようになる。しかし、Airbnbの客として移り住んできたレイと酔っ払った勢いで一夜を共にしてしまい、その1回でレイが妊娠したことが分かる。

トミー・デューイー Tommy Dewey

1978年8月3日、米アラバマ州生まれ。コートニー・コックスやアラン・ハンターの母校でもあるマウンテン・ブルック高校を卒業し、プリンストン大学で行政・国際関係を学ぶためニュージャージ州へ移る。しかし、演技に興味を持つようになり、ロンドンの英国王立劇芸術院でトレーニングを受け、その後同じプリンストン大学卒業生のGreg Bratmanとニューヨークへ移り住み、コメディーショーの脚本を共同執筆。この、デートでの失敗談を書いた「Natalie!(原題)」がNew York International Fringe Festivalでプレミアされて好評を受け、ロサンゼルスでの演技の仕事に繋がっていく。シットコム「恋するマンハッタン」でTVデビューし、ドラマ「The Mountain(原題)」ではレギュラー出演を果たす。映画『I'm Reed Fish(原題)』や『セブンティーン・アゲイン』で脇役を務めながら、ドラマ「MAD MEN マッドメン」などにもゲスト出演し、コメディー「The Mindy Project(原題)」では主要キャストを務めた。本作ではシーズン3で脚本も執筆している。

ローラ/Laura

ヴァレリーの1人娘ローラ。自由奔放に育てられ、性的にもとてもオープン。10代だが、自分のことを大人だと思っており、精神的には成熟しているが、恋愛面では意外と未熟。自分の行いで転校することになり、転校先で余命わずかなガン患者の男の子と出会い、恋に落ちる。しかし、彼の治療が成功して生き延びれることを知った途端、興味を失ってしまった。彼と一緒に入れたタトゥーを一刻も早く除去したくなったローラは、除去代を稼ぐためにバイトを始めるも、なかなか定着せずバイト先を転々とする。環境活動グループのインターンを始めたローラは女ボスのケイシーに惹かれていき、彼女との距離を縮めようとあれこれ試行錯誤するが、ケイシーは次の仕事でしばらくサクラメントに住むことになり、ローラを置いて旅立ってしまう。ケイシーのことが忘れられないローラは、自分の所持品やヴァレリーのダイニングテーブルまで売ってお金を作り、家出同然でサクラメントへと向かった。しかし、そこで新たなインターンと仲良く仕事をするケイシーを見て、裏切られた気持ちになる。

タラ・リン・バー Tara Lynne Barr

1993年10月2日、米カリフォルニア州生まれ。アカデミー賞受賞俳優ギグ・ヤングの遠い親戚にあたる。放課後のプログラムで父親から演技の導入を受け、姉のステージプログラムへの参加をきっかけに自身も演技に興味を持つようになる。子供向け劇場を卒業後、TVや短編映画のちょい役を経てディズニーチャンネルシリーズ「The Suite Life of Zack and Cody(原題)」などに出演するも、プロの役者になるためにはもっと実質的な仕事をしなければならないと決心する。高校卒業直前にカルトヒット映画『ゴッド・ブレス・アメリカ』への主演が決まり、この役により彼女の演技のトーンが定まった。ローズ・マッゴーワン初監督のサンダンス映画祭ノミネート短編映画『Dawn(原題)』でも主演を務め、ドラマ「アクエリアス 刑事サム・ホディアック」にもゲスト出演している。

レオン/Leon

ヴァレリーのワン・ナイト・スタンド。ヴァレリーにとってはどうでもよかったが、なんとアレックスに気に入られ、それ以来アレックスは何かにつけてレオンを呼び出しては、彼の行動に同行させたり、相談を持ちかけたりしている。アレックスはレオンにノーと言わせない勢いがあり、振り回されるレオンは時に迷惑そうにもしているが、相対的にはアレックスとの関係を楽しんでいるようにも見える。イギリス訛りが特徴で、気は小さいがとても優しい性格。作曲家。ついに長年の努力が実り、彼女ができたと思ったら、相手はなんとヴァレリーのアシスタントのリアだった。秘密裏に付き合っていた2人だったが、レオンはレイアから逆プロポーズされ、結婚パーティーのお知らせとともに関係を公表した2人はついにゴールインした。

ナシャ・ハテンディ Nyasha Hatendi

1981年9月14日、米ワシントンD.C.生まれ。アメリカだけでなく、イギリスとジンバブエでも育ち、イギリス英語、フランス語、ショナ語に堪能。ロンドンの英国王立劇芸術院への入学をきっかけに、演技をプロとして追求することを決める。TVデビューはイギリスの医療ドラマ「Holby City(原題)」。映画デビューは、ロバート・デ・ニーロ監督2作目『グッド・シェパード』。その後しばらく短編への出演が続いた後、舞台へも出演するようになる。舞台「The Brothers Size(原題)」でローレンス・オリヴィエ賞にノミネート。当初、本作のレオンはイギリス人キャラクターとしては描かれていなかったが、キャスティング・ディレクターのジョン・パプシデラに呼ばれてオーディションを受けることになり、製作総指揮のジェイソン・ライトマンとザンダー・レーマンを見事唸らせてレオン役をゲットした。

レイア/Leia

ヴァレリーのクリニックのアシスタント。仕事だけでなく恋愛を始めとする様々な面において、ヴァレリーのよき相談相手。突拍子もないアドバイスをすることもあるが、ヴァレリーはレイアを信頼しきっており、どんなアドバイスも受け入れている。ちょっと変わっているが、どんな時も正直なリアのコメントは、心地よい笑いをもたらしてくれる。ネコを飼っており、そのネコがアレックスの家のネズミ退治に一役買い、それをきっかけにレオンとの関係が急接近する。秘密裏に付き合っていた2人だったが、なんとレイアはレオンに逆プロポーズし、結婚パーティーのお知らせとともに関係を公表した2人はついにゴールインした。

ジュリー・バーマン Julie Berman

1983年11月3日、米カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。幼いころから演技の道に進みたいと考えていた。最初にプロとして演技をしたのは6歳の時で、コマーシャルへの出演だった。その後も多数のTVコマーシャルに出演し、10代後半で映画やTVのオーディションを受け始める。ファミリードラマ「7th Heaven(原題)」で最初のレギュラー出演を果たし、若手俳優として注目を集める。その後も「Once and Again(原題)」、「ボストン・パブリック」、「スレッシュホールド ~The Last Plan~」と出演が続き、「General Hospital(原題)」でデイタイム・エミー賞を数回にわたって受賞しブレイクを果たした。それ以後は、「シカゴ・メッド」などゲスト出演が続いている。

作品基本情報

原題:Casual Season 4
データ:シーズン4・2018年/アメリカ/字幕/30分/今回シーズン4全8話/HD作品
製作総指揮:ジェイソン・ライトマン、ヘレン・エスタブルック、ザンダー・レーマン
出演:ミカエラ・ワトキンス、トミー・デューイー、タラ・リン・バー、ナシャ・ハテンディ、ジュリー・バーマン