あしたのジョー2

力石徹をリング上で死に至らしめた矢吹丈は1人で街をさまよっていた。一方、やくざの用心棒に身を落としたウルフ金串は、ゴロマキ権藤のゴロマキ殺法の前になす術もなく、見かねたジョーが止めに入るが…。

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久しぶりに丹下ジムに戻ってきたジョーはみんなの歓待を受けた。彼は力石の墓参りを済ませると再起へと始動。西とのスパーリングでかつての威力あるパンチを見せ付けたジョーが、再起第1戦に臨む。

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圧倒的な強さで対戦相手を病院送りにするジョーをボクシング協会は危険視し、ある陰謀を企てる。タイガー尾崎との試合を控えたジョーは、段平の心配をよそに稽古にいそしむが、陰から彼を観察する者がいた。

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尾崎との対戦を迎えたジョー。試合前、尾崎サイドの人間が｢矢吹には致命的な欠点がある｣と指摘。力石を殺したトラウマから敵の顔面にパンチを打ち込めなくなったと言う。そんなジョーを尾崎は猛然と攻めるが…。

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屈辱的な敗北を喫したジョーは、紀子の暖かいサポートを受けて練習に励む。そして段平の反対を押し切り、ジョーと原島の対戦が組まれた。原島の顔面にパンチが炸裂したその時、ジョーの様子が変わるのだが…。

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ジムのみんなが心配する中、ジョーは心身共に傷だらけにもかかわらず、さらに自分を追い込むかのように猛練習を重ねる。そしてカーロス・リベラがリングサイドで見守る中、ジョーは南郷と対戦する。

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｢ボクサーとしての矢吹丈はもう死んだんだ｣と段平はジョーに向かって引退を勧める。苦悩するジョーは、またしても嘔吐してしまう。その後、ジョーが丹下ジムに戻ると、西が腕を負傷していて…。

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段平がジョーに何も告げることなく、ジムを畳んでしまった。一方、白木ジムを訪れたジョーは、カーロス相手のスパーリングを志願する。すると、互いの気持ちが前面に出て、野性が呼び覚まされる。

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ジョーは、力石が死んでしまったことで相手の顔を殴れなくなり、選手生命の危機に瀕していた。カーロスは、タイガー尾崎と対戦した後、リングの上でジョーに向かって「1ラウンドでKOする」と宣言する。

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クリスマスの日を迎えた。ドヤ街はささやかでありながらも、幸せに満ちていた。そんな中、闘志は静かに降り積もるのだった。雪の降りしきる公園で、ジョーはカーロスとの決着を申し出るのだが…。

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カーロス対ジョーの試合がついに実現する。大晦日の晩、除夜の鐘と同時に熱い魂のゴングは鳴った。カーロスとジョーは息詰まる熱戦を繰り広げる。そして、十八番のクロスカウンターを破られたジョーだが…。

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強烈なアッパーを見舞われて失神したジョー。しかし、心の底から全力を出し尽くすまで負けるわけにはいかない。互いの持てる力を全てぶつけあう中、カーロスの必殺技「見えないパンチ」が炸裂する。

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ジョーたちは平和な正月を迎えたが、西だけがくすぶる思いを消化しきれずにいた。そんな中、段平たちの計らいで西の引退披露パーティーが開かれる。西は、ジョーと最後のスパーリングがしたいと願い出た。

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ファイトマネーを受け取りに白木ジムを訪れたジョーは、そこでカーロスが再起不能になったことを知る。その後、ジョーと紀子は雨上がりの公園で会い、紀子はボクシングを辞めたらどうかと彼に進言するが…。

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なかなかジョーの対戦相手が決まらないことに焦った段平は葉子を頼る。そして、ジョーの次の対戦相手は東洋5位のボクサー、ウスマン・ソムキッドに決定。カーロスへの思いを胸に抱き、ジョーは序盤から攻め込む。

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ある日、須賀というルポライターがジョーの前に現れ、｢俺はあんたよりもあんたを知っている｣と告げる。その後、カーロスの敵でもあるホセと一日でも早く対戦したいジョーは、東洋3位を相手に怒涛の攻撃を見せた。

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テレビ関東の大橋運動部長は、ジョーの試合の独占放送をすることを発表した。その一方で、祝賀会には意外な男の姿があった。その祝賀会が終わると、ジョーはホセを新たな標的に定める。また、丹下ジムに戻ると…。

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須賀が伝えた｢ヤブキはどこから来て、どこへ行くつもりなのか｣とのホセの言葉は、ジョーの本質を突いていた。一方、東洋チャンピオン・金の公開練習を見物した段平は、その冷酷な試合運びに嫌な予感を抱く。

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葉子は須賀に依頼して金の情報を探らせ、金サイドも盗み撮りをしながらジョーの情報を集めた。金は2階級上の剣持と対戦。チャンスにもあえて攻め込まず冷静に相手の疲労をうかがう金にジョーと段平は恐れを抱く。

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東洋タイトル戦まであと3週間だが、思うようにウエイトが落ちないジョーは、ジムを閉め切ってストーブを焚くなど危険な減量を始める。ジョーは段平に減量を止められるが、絶食するため屋根裏に引きこもる。

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葉子からジョーの居場所を聞いた段平は、無理やり彼を連れ出そうとするが失敗する。減量が極限状態まで達したジョーは、在りし日の力石のように水を求め苦しみだす。顔は死人のように痩せこけ、唇だけが腫れていた。

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試合当日の朝、コミッショナーの計量が始まった。金は計量をパスするもジョーは体重がオーバーしており、そこで初めてジョーはジムの秤に細工がされていたことを知る。そこから必死の思いで減量し、計量をパスした。

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試合会場の蔵前国技館でジョーは一眠りしていた。目覚めたジョーを段平はレストランへ連れて行く。そして段平と入れ替わりに金が現れ、彼はジョーの前の席に座って自分の過去を話し始めるのだった。

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試合直前、記者の取材を受けた玄は勝利宣言をする。控え室の段平と西はジョーを励ますが、そこにいるのはいつものジョーではなかった。案の定、試合でも防戦一方となるが金に何度ダウンを奪われても立ち上がる。

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限界を超えても倒れないジョーに、冷徹な計算が狂い始める金。ジョーも最初、なぜ立ち上がれるのか分からなかったが、答えは力石への思いにあった。彼の死に立ち会った者としての矜持が、倒れることを許さないのだ。

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金竜飛から東洋太平洋タイトルを奪取したジョーの次なる目標は、世界チャンピオンのホセ・メンドーサ。かつて、日本で1人だけホセと闘ったことのあるボクサーがいると須賀から聞いたジョーは、その男に会いに行く。

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ジョーに敗れてボクシング界を去ったウルフ金串。彼と再会したジョーは、知人のボクシングジムでトレーナーをしていることを知り、再起を素直に喜んだ。資金難にあえぐそのジムのため、ジョーは一肌脱ぐが…。

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東洋太平洋タイトルを手にしたジョーは、ハワイでの初防衛戦が決定。海外へ行くのは億劫だったが、ホセがハワイで試合をすると聞いてその気になる。報道陣は「カーロスを廃人にした男」ジョーに興味を抱いていた。

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リングサイドのホセを意識し過ぎて2ラウンドKOを予告したジョーだが、思うように戦えず、大振りのパンチを出し続けてカウンターの餌食になる。しかし、予告失敗で開き直ったジョーは渾身の左で勝利をもぎ取った。

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防衛戦を終えたジョーはハワイでオフを過ごす。一方、葉子はホセが持つ世界タイトルの防衛戦の興行権を獲得するため、ホセに密着していた。ジョーは葉子の紹介で、休日を家族と過ごす余裕たっぷりのホセと対面する。

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ジョーたちが見守る中、ホセの試合が始まる。しかし、ホセは対戦相手に好き放題にパンチを打たせて周囲を驚かせ、段平はそんなホセに底知れぬ脅威を感じた。その後、リングの上で起きた光景に観衆は凍りつく。

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世界への階段を上り始めたジョーに世間が注目し始めた。そんな中、段平の念願だった新ジムが完成。しかしジョーと段平は新しい部屋で寝つけず、旧ジムに戻ったところで出くわし、2人は言葉少なく酒を酌み交わす。

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バンタム級統一王座を賭け、ホセがもう1人のチャンピン、ゴメスと対戦することになった。ジョーはその勝者と対戦する権利を懸け、ニューヨーク出身のレオンと戦うが、ホセのことばかり考えて実力を発揮できない。

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ジョーはレオンの猛攻に守勢に立たされるが、持ち前の喧嘩屋魂に火がついた。試合は乱戦となり、僅差の判定で勝利を手にした。試合後、互いの健闘を称えあうジョーとレオン。その後、レオンに悲劇が襲いかかる。

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ホセとゴメスの統一タイトル戦を観戦するジョーは、世界チャンピオンのゴメスに敬意を払うというホセの余裕のパフォーマンスに反感を抱く。そして、ホセは必殺技のコークスクリューパンチでゴメスを倒すのだった。

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マスコミに引っ張りだこのジョーから本来の野性味が薄れていくのを感じた葉子は、タイトルマッチに先立ってもう1試合開催することを条件に興行権を譲渡。そして、アジア全土から「野生の獣のような挑戦者」を探す。

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ジャングルの奥地で育ち、凄まじい戦法でKOの山を築いている男・ハリマオがジョーの対戦相手に決定。ホセとの試合を前に、ほかのことに気乗りしないジョーは、挨拶に来たハリマオに不意を突かれ殴られてしまう。

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気の緩みから野生児・ハリマオに2度までも屈辱を味わわされたジョーは、ボクシングの枠に収まらないハリマオ戦を承諾。その準備のためゴロマキ権藤に助力を請う。ジョーは、常識破りのトレーニングを始める。

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野生児・ハリマオ対喧嘩屋・ジョー。ハリマオは常識を越えた動きを見せるが、ストリートファイターとしての勘を取り戻したジョーの敵ではなかった。一方、パンチドランカーとなったカーロスを見たジョーは…。

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葉子の計らいで箱根のサナトリウムに収容されたカーロスだが、「回復不能」との冷酷な診断を下される。そんな中、ジョーの身体にも異変が起き始め、段平はジョーもパンチドランカーではないかと不安を募らせる。

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長年の思いを実らせ紀子と結婚することになった西を、ジョーは苦楽を共にしてきた仲間として祝福する。しかし幸せを感じるのも束の間、全てを賭けたホセとの対戦に闘志を燃やすジョーは、カーロスに勝利を誓う。

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ジョーの不調に気付いた葉子は、パンチドランカー症の権威に調査を依頼。カーロスを廃人にしたのはホセのパンチだった。葉子は試合をやめようとするが、ジョーは連絡を絶ってしまい、黙々と練習を続けていた。

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症状のことを伝えたい葉子は、雑音を遠ざけ八ヶ岳で合宿をするジョーを訪ねるが、ロードワークに出ていて会うことができなかった。葉子は力石の墓前で霊に助力を請うが、運命の歯車は残酷に時を刻み始める。

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世界タイトル戦の当日、会場にはジョーと関わった人々が集まる。少年院で一緒だった面々や権藤、ウルフ。そんな中、葉子はようやくジョーと会う。そこには、命の危険を顧みず試合に向かう男の姿しかなかった。

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ゴングが鳴るや猛ラッシュに出るジョー。完璧なディフェンスで攻撃を交わし、確実にヒットさせるホセ。万事休すかと思われたその時、ジョーのパンチが当たり始め、予想外の反撃にホセの計算が狂いだす。

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ジョーの反撃に戸惑うチャンピンだが、これはパンチドランカーのため右目の視力を失いかけていることが原因と気付く。勝利を確信したチャンピンによって、ジョーは死角に回り込まれてパンチを浴びるが…。

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ホセの勝利を誰もが疑わなくなった中、変化が起こり始めた。ジョーはホセと同じようにディフェンスをし、コークスクリューまで繰り出し始める。倒されても這い上がってくるジョーの姿に、ホセは未知の恐怖を抱く。

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