局の発表通り、6月30日(火)24:00をもって「スーパー!ドラマTV #海外ドラマ☆エンタメ」は放送サービスを終える。
前回書いたようにスカパー!を受信できる南に向いたアパートに筆者を引っ越させてしまったほどの名チャンネル、スーパー!ドラマTV。絶妙なチョイスの過去の名作や「スタートレック」シリーズなど、海外ドラマをたくさん楽しんだが、21世紀に入った頃から新作の日本初放送に"攻め"の姿勢を感じさせた。
無数ある中から筆者のお気に入りをご紹介すると、まずは「ホミサイド/殺人捜査課」。映画界の大物バリー・レヴィンソン監督が製作総指揮。ドキュメンタリータッチでボルチモア市警殺人課の日常を描き、米国の刑事ドラマの進化を感じさせた。これに影響を受けた米国ドラマは少なくない。
そして「OZ/オズ」。米HBO局による刑務所ドラマで、これもレヴィンソンらが製作総指揮。刑務所内の暴力・同性愛などを赤裸々に描き、地上波で放送不可能というのはスーパー!ドラマTVにぴったりだった。HBOの野心作は「シックス・フィート・アンダー」「THE WIRE/ザ・ワイヤー」なども秀作。
また今年他界したチャック・ノリス主演の「炎のテキサス・レンジャー」や、「SCORPION/スコーピオン」「S.W.A.T.」など日本の地上波・BSでも放送できそうなエンタメ作品も多く、日本で見る機会が減ったコメディもマイケル・J・フォックス主演「スピン・シティ」などを放送。
米国以外も、後に米国で「アグリー・ベティ」としてリメイクされるコロンビア産の「ベティ~愛と裏切りの秘書室」などを発掘。そして大ヒット作「HEROES/ヒーローズ」「バトルスター・ギャラクティカ」「THE MENTALIST メンタリストの捜査ファイル」「ブラックリスト」の上陸にも貢献。
スカパー!の他の海外ドラマ系チャンネルも奮闘し、日本の海外ドラマ専門チャンネルの黄金期を牽引したのだった。(次回の最終回に続く)
【海外ドラマ評論家 池田敏 2026/4/30】
池田敏:海外ドラマ評論家。映画誌「スクリーン」などに寄稿し、TV・ラジオで出演や監修をすることも。著書は「『今』こそ見るべき海外ドラマ」(星海社新書)など。