
「NCIS ネイビー犯罪捜査班」で熱血漢のNCIS捜査官ニック・トーレスを演じているウィルマー・バルデラマ。シーズン14から加入した同シリーズでも欠かすことの出来ないメインキャラクターの一人として、ファンに愛されている。
ウィルマーが自著「An American Story: Everyone's Invited(原題)」のPRのため、トークイベントを開催、米国に恋に落ちた瞬間を語っている。
1980年、米フロリダ生まれのウィルマー。3歳で父の母国であるベネズエラに移り住み、13歳で再び両親と共に米国に戻ってきたという。
車での移動中、13歳のウィルマーの目には米国の街々が魅力的に映ったのだとか。州ごとに文化が異なり、街並みも変わる。それぞれの街は個性的で独自の風景があった。音楽、食事、何もかもが違って見えたのだ。
そこに唯一変わらなかったのが、ガソリンスタンドなどで立て掛けられていた米国国旗、星条旗だ。風にたなびく様が勇ましく、まぶしく、ウィルマーの目に飛び込んだ。
「僕はこの国の全てに恋に落ちていました。僕のこの国の一員になりたいと心から願ったのです」
米国生まれとはいえ、育ちは中南米。外見もマインドも、米国人というより、むしろ移民に近かったのだろう。恋する国でショービジネスを目指したウィルマーは、舞台やCMなどを経験したのち、18歳でシットコム「ザット '70s ショー」のレギュラー、フェズ役をつかんだ。
「あの役に選ばれて、願えば夢は叶うと思いました」
もちろん、願うだけで誰しも夢が叶うわけではない。ウィルマーの才能、何より興味があるものに打ち込んだ努力が早くに実を結んだのだ。
「この国ではアメリカン・ドリームが本当に存在することを教えられました」
変動する米国の情勢、経済、米国民の思いもさまざまだ。それでもウィルマーの恋心は変わっていない。
「僕がこの本『An American Story: Everyone's Invited(原題)』で経験したことは、米国民一人一人の物語でもあります。皆さんの信仰が何であれ、文化が何であれ、人間としての常識が何であれ、そして夢が何であれ、その物語が教えてくれるのは、私もあなたも、さほど違いのない、同じ米国人だということです」
ウィルマーは、米軍兵士とその家族のサポート、ラテンコミュニティへの選挙参加推進など数々のボランティア活動に協力している。全てはアメリカン・ドリームを叶えてくれた米国への恩返し。ウィルマーの恋心は冷める気配がない。
<「yahoo.com」 3月6日>