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海外ドラマ最新レポート Vol.730  「エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY」ジョン・マイケル・ヒル、病気が変えた生活習慣

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エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY」で、マーカス・ベルNY市警刑事を演じているジョン・マイケル・ヒル。愛嬌のある顔立ちと鍛えられた体型、そして演劇育ちの確かな演技力で「成りあがり者」「61st Street(原題)」など近年、出演作が絶えない人気俳優だ。


そのジョンは、6年前の33歳の時、1型糖尿病と診断された。中高年がかかりやすい2型糖尿病と比べ、1型糖尿病は小児から青年までがかかることが多い。のどの渇きや疲労感といった糖尿病の症状が急激に現れるとされ、合併症により重症化することもあるという。
自身の健康管理について、ジョンが米誌の取材に答えている。
「自分で料理するようになり、血糖値を安定させることができるようになりました。外食だと、目の前の皿にどのくらいの炭水化物が含まれているか分かりませんからね」
既に何度も低血糖を経験したという。突然の疲労感、肉体的にも精神的にも不調になってしまうのだとか。
「舞台上で低血糖になったこともあります。怖かったです。幸いにもそれで台詞を飛ばしたことはありませんけれどね」
舞台のどこかに常にオレンジジュースを隠しておく。1型糖尿病との付き合い方を覚えた。糖質が手元にあると思えることがジョンの心の安定だ。


今年40歳を迎えるジョン、今も青年のように若々しい。学生時代からアスリートを自認するが、病気と加齢を経て、運動のスタイルは変わったという。
「高校時代はフットボールと陸上の選手でした。いつも自分の限界までトレーニングしたものです。もっと強く、早く、そして忍耐力をつけたかったんです。だけど今は、自分の体に耳を傾けるようになりました」
俳優として均整のとれた体型を維持するため、筋トレは欠かせない。毎日1マイル(1.6キロメートル)走るのは日課だ。時にゆっくりとしたペースになることも。自分を追い詰めるのは止めた。
「押したり引いたり、加減を知ることが大切なんです」
生活習慣を見直せたのは、中年期を迎えたジョンにとって幸いだったのかもしれない。病気との並走はこれからも続く。良き加減で、ジョンはTVに映画に舞台に、今後も活躍を誓う。



<「chicagomag.com」 2024年3月13日>