ニュース

海外ドラマ最新レポート Vol.414  「NUMBERS 天才数学者の事件ファイル」のデビッド・クラムホルツ、演技コーチにモノ申す

Numbers_yr5_#96(5-17)_NUM-epi096-258i.jpg
ハリウッドでは、プロの俳優も演技コーチについて演技を学ぶという。著名な演技コーチとして、メソッド演技法を確立したリー・ストラスバーグ、マーロン・ブランドやロバート・デ・ニーロもその演技法を学んだステラ・アドラー、ロシア人演技コーチ、コンスタンチン・スタニスラフスキーらがショービジネスの歴史に名を残している。
 
しかし、全ての演技コーチが俳優から優れた演技を引き出せるわけではないのかもしれない。短編映画『Class(原題)』で演技コーチを演じたデビッド・クラムホルツも、彼らについては意見があるという。 「NUMBERS 天才数学者の事件ファイル」で主役の天才数学者チャーリー・エプスを演じていたデビッド・クラムホルツは、映画でも『サンタクローズ』シリーズ、『ヘイル、シーザー!』など数々のヒット作に出演した実力派だ。デビッド自身も、演技コーチに師事したことがあるという。その経験を踏まえ、デビッドは「演技を本当の意味で教えるのは難しい」と考えている。
 
もちろん、デビッドは演技コーチの存在を否定しているわけではない。ただ「俳優が演技の上達を感じるとしたら、何か特別な経験を積んだり、苦しみや失敗を味わった、その結果でしかありえないと思う。俳優にとって、そうした体験こそが一番の演技コーチなんだ」 そして何より最悪なのが、デビッドが『Class(原題)』で演じたアダムのような演技コーチ。 「彼は(自分のクラスで)カルト集団のような雰囲気を創り出してしまう。自分のアドバイスに従わなければ、上手くいかないような空気を作り上げるんだ」
 
 逆に、デビッドにとって良い演技コーチとは、俳優が自身の内面に向き合えるよう指導できる人物だとか。以前、師事した演技コーチのリー・キルトン・スミスについて、デビッドは「自分自身と向き合い、自分の行動に嘘をつかず、誠実に対処せよと教えてくれた。彼のおかげで成長できた」と、今も敬意を払っている。
 
キルトン・スミスのような例もあるが、彼のような演技コーチに出会うのは珍しいのかもしれない。 「ほとんどの演技コーチは売れない俳優だからね。結局のところ、それが現実さ」 恵まれたキャリアを積んできたデビッド、実力や人間性が測りにくい演技コーチには少々辛口の意見を持っているようだ。
 
 
<「upi.com」   2021年10月29日>