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海外ドラマ最新レポート Vol.122 「リミットレス」の高学歴俳優ヒル・ハーパー、「トラブルの元」お金についての本を執筆

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「リミットレス」のヒル・ハーパーといえば、名門アイビーリーグのブラウン大卒、そしてハーバード・ロースクールにも通っていた、ハリウッド屈指の高学歴俳優だ。友人のオバマ大統領政権下では財政委員会のメンバーに加わるなど、これまでエンタメ以外の活動にも熱心に携わってきた。
 
ヒルは一般人のファイナンシャル・リテラシー(お金の知識)ついても「The Wealth Cure(富の直し方)」(原題)を執筆するなど、その啓蒙に力を入れている。
 
米エンタメサイトのインタビューに答えたヒルは、ファイナンシャル・リテラシーの重要さに気づいた、きっかけを明かした。
 
「僕は、皆に一人一人もっと力をつけて自信をもってパワフルに生きてもらうための活動を行っているのだけど、そこで最初に気が付いたのは、いろいろなトラブルの元は全て“お金”ということだったんだ。教育しかり、家族のつながりしかり、お金がトラブルを起こす。目標に向けて教育を受けるのも、教育が十分に受けられないコミュニテイで問題を解決するのも、一番の難題はお金だ。夫婦喧嘩の理由もお金ってことが多いだろう」
 
お金があれば、したいことができるだろうし、気持ちに余裕が生まれるのは事実。お金がないとその反対、気持ちはすさみがちになり、さまざまなトラブルが生まれるというのが、ヒルの考えだ。
 
「家族を一つにして、教育を向上させようと思ったら、まずそこから始めるべきだと分かったんだ。お金がトラブルの元なら、そこを正せばいい。算数は小学一年生から中学を卒業するまで習うのに、学校ではお金について教えてくれないからね」
 
幼い頃から聡明なヒル少年は、お金について学んでいた。先生は、お父さんだった。
 
「不思議なことに、ほとんど人は全ての一ドルには平等に一ドルの価値があると考えているんだ。僕の父はこう教えてくれた、お金には賢いお金と愚かなお金があるって。全ての一ドルは平等じゃないんだ。自分のためになるお金もあれば、そうじゃないお金もある。父が教えてくれたのは、お金をどう生かすかが重要だということ。その教えは今も人生のいろいろなところで役に立っているよ」
 
ヒルにとって、借金をしてまで、つまりローン払いで贅沢品を手に入れるような生活は最悪だとか。
 
「貧しいのはお金がかかることなんだ。こんな言い回しがあるよ、一番お金を持ってない人が、一番お金を請求されるって」
 
つまりお金持ちは100万円の商品をキャッシュでそのまま手に入れるが、そのお金がなければ、ローンを組んで金利を払って、同じ商品を150万円で手に入れるかもしれないということ。
 
「ツールとしてお金の使い方を上手くコントロールできるようになってほしいんだ。そこから人生を変えてゆくことができる」
 
独身のヒルは、3年前に赤ちゃんの男児を養子にもらいうけた。彼のお金の先生は、もちろん父である、ヒル自身だ。
 
「彼に貯金箱を買ってあげたよ。今はそれぞれの硬貨の価値の違いを教えているところだ。彼が成長したら、なにかバイトをさせようと思っている。そしたら自分で稼げるようになるからね」
 
幼児の息子にバイトの話。さすが英才教育というべきか。俳優だけでなく、さまざまな顔を見せるヒル、これからの活動にも目が離せない才能の一人といえそうだ。
 
 
<「essence.com」 5月23日>