1975~1976年にABCで放送された「特別狙撃隊S.W.A.T.」。特殊部隊である“SWAT”は、高度に訓練された 5人の精鋭メンバーで編成され、通常の警官が扱うには危険すぎるテロや凶悪犯罪などに次々と対処していく。チームメンバーは、司令塔ホンドー、若く正義感溢れるストリート、ホンドーの片腕ディーク、射手ルカ、そして彼らを援護するTJ。様々な能力のエキスパートたちが、街の平和を守るため奮闘する。
本作はTV「命がけの青春/ザ・ルーキーズ」のスピンオフ作品である。 レナード・ゴールドバーグ、 アーロン・スペリングが製作総指揮を務めた「命がけの青春/ザ・ルーキーズ」は1972~1976年にABCにて放送され、南カリフォルニアで新人警官3人“ザ・ルーキーズ”が犯罪に満ちた街で奮闘する姿を描いた人気の警察ドラマ。
レナード・ゴールドバーグとアーロン・スペリングは、新人がスティーヴ・フォレスト演じる強い警官にトレーニングを受けるために警察学校に戻る、というストーリーの2時間ドラマを企画、それが「命がけの青春/ザ・ルーキーズ」のシーズン3、第20話・第21話に前後編として制作され“S.W.A.T.”と名付けられたエピソードだった。1975年2月17日に放送されたこのエピソードをABCがとても気に入り、スティーヴ・フォレストとSWATチームを軸にしたシリーズドラマを発注した。それが本作「特別狙撃隊S.W.A.T.」である。
当時映画・テレビでは警官アクションものが非常に流行していたが、1960年代後半に多発した民間暴動後、アメリカで注目された実在する犯罪対策組織に触発され制作された「特別狙撃隊S.W.A.T.」のように、注目を浴びまたは論争の的にもなった番組は少なく、激しい銃撃戦や残忍な描写を含んでいたにも関わらず、2年という短い放映期間のうちに成功を収め、今日に至っても根強い人気を誇っている。あまりにも有名なテーマ曲「反逆のテーマ」(Theme From S.W.A.T./RHYTHM HERITAGE)は、日本では水曜スペシャル「川口浩探検隊シリーズ」のテーマとしても用いられ、本作を視聴したことのない層にも知られることとなった。
SWATチームを率いるホンドーを演じるスティーヴ・フォレストは、ホンドーについて気に入っている一面は、“弱さがあるところ”で、それが彼をスーパーマンではなく、普通の人間たらしめているという。
本作は、2003年に映画『S.W.A.T.』としてリメイクされた。ホンドーをサミュエル・L・ジャクソンが演じ、ストリートにはコリン・ファレル。ディーコンにはLL・クール・J、その他ジェレミー・レナ―やミシェル・ロドリゲスら豪華メンバーが出演。オリジナル版に出演のスティーヴ・フォレストとロッド・ペリーもカメオ出演をしている。
注)初回放送当時の情報となります