ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則:2010年 インタビュー

爆発的人気で全米視聴者数ナンバーワンの座に輝く話題作!
仲良しオタク男子四人組と個性的な女の子三人組が繰り広げる、大ヒットラブ・コメディ

インタビュー

シェルドン役 ジム・パーソンズ

「ビッグバン★セオリー」に出演するようになって人生が変わりましたか?

一番大きな変化は、仕事がずっと続いているということかな。(笑)話を低レベルにしたくはないし、後でもっと面白い話を考えつくとは思うけど、一番大きな変化の1つは、これまでで一番、経済的な自由が持てるようになったことだね。そんなことは誰にだって判ることだけど。僕はTVに出演しているわけだから。でも、それは事実なんだ。あとは、全く見ず知らずの人が僕の顔が表紙になっている本を持っているのを見た時には、変な気持ちがした。僕たちの顔写真が載ったビルボードを見た時には、当たり前のことだから別に何とも思わなかったけど、手製だという僕の顔が付いたTシャツを着ている人とかを観ると、やっぱり戸惑っちゃうね。あと、道で声をかけられたりするのは平気だけど、レストランで食事している時とかショッピング中に指差されたりジロジロ見られたりするのは、あまり良い気持ちじゃないね。「気にするな」と自分に言い聞かせたりしてだいぶ平気になったけれど、それでもやっぱり変な気分になるな。

シェルドンのセリフは、どれぐらいが脚本に書き込まれていて、どれぐらいがあなたによるアドリブによるものなのでしょうか?

文字通りの意味では全てが書かれていることだけど、彼らが書いた脚本は僕というビョーキな人間を通して演じられるわけだからね。それに、脚本家たちと僕たちは一緒に仕事をして3年になる。彼らは、僕たちがオシャベリしているところなんかを聞いているし、僕らのために脚本を書いている。別に僕たちの私生活について書いているわけではないけれど、僕たちの話すリズムとか、僕たちの口からどんな台詞が出たら良いかということを考えて書いているんだよ。だから、どこまでが彼らの責任でどこからが僕らの責任なのかということでクリアな線引きは出来ないと思う。でも、僕は彼らの書いた通りに台詞を言うことで安心できる。僕の解釈を通してではあるけれど、僕の台詞を書いたのは脚本家たちであって、僕がでっちあげたわけではないということでね。だから君の質問に対する答は「判らない」ということになるだろうね。僕自身が影響を与えているとはいえ、書いているのは脚本家たちだから。

この番組に出演する以前はどのような役を演じてきましたか?シェルドン役はとてもはまり役だと思いますが、今後、オタクっぽい役のオファーばかりが来る可能性を心配したりしますか?

「ビッグバン★セオリー」の前は舞台に出ることが多かったから、いろいろな役をたくさん演じたよ。オファーされるのが同じような役になるかということについては、まあ、ある程度そうなると思うよ。毎週毎週、同じ役を演じる僕を観るだけではなく、僕をオーディションしない限りは他の役を演じる僕を観ることは無いわけだから。でも、与えられた仕事をしながら、僕に対する意見を変えさせるような役を探す以外のことは、今の僕にはできないだろう?仕事をし続けるしかないんだよ。それに、TVだろうが映画だろうが何だろうが、僕は俳優の仕事を続けていくつもりだ。僕の他の面を見せるような機会をきっと掴んでみせるさ。楽観的な見方なんだろうけれど、僕は今、自分の夢がかなったようなことをしているからね。

では、視聴者は知らないけれど、あなたが演じられると思うのはどのような役ですか?悪役とか?

ああ、僕は素晴らしい悪役になれると思うよ。(笑)いや、どのような役かと聞かれてもねえ…僕は、脚本を読んでいると、それが自分に語りかけてくるような時や、或る登場人物が特に印象に残ったりすることがある。そうすると「僕はこの人間を演じることができる」と思えてくるんだ。だから「どんな役を演じたいか」という質問だと具体的な答を出すのが難しいんだよね。

演じている役が「物理学博士」ということで専門用語が出てくる台詞を憶えたりするのは大変ですか?

そうだね。まあ楽しい奮闘努力ではあるけれど。毎年撮影の終盤になって、あと3つ4つのエピソードの収録を残すのみになるだろう。そうすると、僕の脳が「もういい加減にしろよ。もう沢山だよ!」と悲鳴をあげているのが本当に感じられるんだよ。それでもこの役が大好きだけどね。幸い、僕らの番組は火曜日収録でね。水、木、金とリハーサルした後、週末に自宅で一人になって専門用語を練習することができる。それが必要無いエピソードもあるけど、本当に必要な時もあるんだ。時としてイライラするけれど、すごく楽しいよ。オーディションの時は簡単ではなかったけどね。「オーマイガッ」って思ったよ。(笑)でも、パズルを解くみたいに楽しいんだ。「違うな、どうすればいいのかな。リズムは?これのどこが面白いんだろう?」なんてね。解くのが不可能なパズルではないから。でも、そうやって憶えても収録が終わったら忘れちゃうね。(笑)クロスワード・パズルをやっていて、憶えた単語が出てきたりしたことはあったけどね。例えば、「H・G・ウェルズの小説の中に出てくるrace」なんていうヒントに出くわしたことが何度もあって、「ウェルズの小説にはrace=体育大会が登場するらしい」だと思っていたんだけど、そのraceは「人種」という方の意味だったんだよね。答はエロイ。でも、この番組の中で「タイム・マシン」について語るエピソードが無かったら、クロスワードのその部分は永遠に空欄だったと思うよ。(笑)

あなたとジョニーはどっちが頭が良いんですか?

うーん…僕とジョニーって頭の構造がすごく違うんだよね。だから答えるのが難しい質問だなあ。でも、レナードとシェルドンだったら、シェルドンの方が頭が良いんだよ。以前、番組の中でIQのスコアについて話すシーンがあって、僅かな差だけどシェルドンの方が高得点だったんだ。だから、ジョニーと僕も何らかの共通テストでも受けないと頭の良さの比較なんてできないな。でも、そういうテストだって信頼できるとは限らないからなあ。(笑)とにかく僕たちは本当に個性が違うからね。これまでの人生だって全く違うし。でも、陰と陽というか、何だか解らないけれど、ジョニーと僕は相性が良いんだよね。僕たちだけじゃなくて、ペニーとシェルドンが一緒に居るところを観るのも面白い。彼らもお互いに全然違う個性の持ち主だからね。僕たちキャストはそれぞれの頭のフィルターを通して脚本を読み、火曜日の夜の収録に臨むわけだけれど、彼らの頭がどのように脚本を消化しているのかということについては、全く見当もつかないな。

エミー賞にノミネートされた感想は?

皆が優しくしてくれてね。陰で僕の悪口を言う人なんて居なかったと思う。授賞式は緊張したよ。理由さえ判らないのに緊張した。そうしたら(「ビッグバン★ セオリー」のクリエイターの)チャック・ロリーが、「何が起きてもとにかく楽しむことだ」って携帯にメールをくれたんだ。楽しまなきゃ意味が無いってね。僕だって、歳をとってから振り返って「あの授賞式を楽しめば良かったなあ。あの時は心配ばかりしていた」なんて後悔したくないからね。授賞式なんて、エピソードを収録するわけでもない、ただタキシードを着て出かければ良いだけなんだから。まあ、もしかしたら、それだからこそ逆にプレッシャーを感じるのかもしれないけどね。カメラは、ずっと間近で僕の顔を撮っているし。しかも、アレック・ボールドウィンの名前が呼ばれた時に僕の顔を撮っているんだから。(笑)それでも、笑って。とにかく笑って。(笑)でも、最悪なのは受賞者の名前が呼ばれる直前だね。もう手のひらが汗ばんじゃって。だって受賞するのは、僕が演じている人物じゃなくて僕自身なんだからね。よし、これで僕の恐怖が特定できたな。(笑)僕は自分のことをさらけ出すのが怖かったというわけだったんだ。(笑)
(ジム・パーソンズは2010年9月第60回エミー賞コメディー部門主演男優賞を受賞。)

【2010年3月】

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レナード役 ジョニー・ガレッキ

観客が居るライブでの収録というのは、どのような感じなのでしょうか?

舞台劇みたいだから楽しいよ。僕たち全員、演劇畑の出身だからね。毎週、収録の時には夢が実現したみたいな気持ちになる。ライブの観客たちが居なかったら、この半分も楽しめなかったと思うよ。もちろん、ジョークがウケないことなんかもあるさ。僕たちの脚本家チームはとても用意が良くて、代わりのジョークを4つも5つも準備してあるから問題無いけどね。僕たちの番組には専門用語がすごく多くて俳優の僕たちがアドリブするのは難しいから、脚本もとてもしっかりしているんだよ。

各シーン、何度ぐらい撮影するのですか?

1つのシーンは2回半ぐらい撮影するね。2回半の“半”というのは、違うカメラ・アングルのショットが必要な時があるので、そのシーンの一部をもう一度撮影することがあるからなんだ。2回というのは、すごく少ない撮影回数なんだよ。シーンによっては脚本12ページ分なんて長いシーンもあるからそうなるんだけど。収録日の前日の月曜日に、あらかじめシーンを撮影しておくこともある。そうすれば、とりあえず撮影済みの状態になるから。それでも火曜日に観客の前で収録はするんだけど、撮影は1回だけ。そういう時でも、編集係は99%は観客が居るライブの撮影分を選ぶそうだよ。さっきも言ったけど、観客が居るスタジオでの収録は舞台に立つのと似ていて、僕らと観客とがライブのエネルギーを分かち合うから、演技のレベルが上がるんじゃないかと思う。

どんな人たちが観に来るんですか?リピーターで、顔なじみになる観客なんかも居たりするんですか?

いや、最近はこの番組もちょっと人気があってスタジオ収録見学のチケットもなかなか入手しにくいらしいから、リピーターは居ないと思う。でも、彼らは熱心過ぎちゃって、僕らキャストや脚本家たちさえ驚くぐらい、登場人物に対して“過保護”気味なんだよ。まあ、ありがたいことなんだろうけれど、ゲスト出演者が演じる人物が僕らに対して意地悪だったりすると、観客が過剰に僕らの味方をしてゲストを敵視するので、困ることもあるんだよね。

専門用語満載の台詞をしゃべるにあたって、コーチなどはつくのですか?

うん、UCLAの天体物理学教授のデビッド・サルツバーグという人がアドバイザーになって、最初のエピソードを収録する前にジムと僕を指南してくれた。その際、僕たちは単純にも何かを学べるだろうと思っていたんだけど、それが間違いだったことはすぐ判ったよ。(笑)でも、あの経験はすごく勉強になった。僕らが、レナードやシェルドンのように思考できるふりをするなんて無意味なことだと判ったんだからね。彼らは、独創的で頭脳明晰で、かつ何年もの間、一流の教育機関で学んできたのだから、僕たちが真似できるわけがない。だから僕たちは、彼らがどのように感じ、行動するかということにフォーカスを置いて役作りをしていくことにしたんだ。

あなた自身とレナードとで、何か似ているところ、共通点はありますか?

うーん、そうだなあ… 僕は子供の頃、舞台劇オタクだったんだ。科学については何も知らないし、数学はからきしダメ。ニューヨークやロサンゼルスだったら、そういうヤツも面白いと思われるかもしれないし、そのことで学校でも人気者になれるかもしれない。でも、僕が育ったシカゴはその限りではなかった。スポーツができないと、受け容れてもらえないような所だったんだ。それは、ジムも同じさ。彼はテキサス出身で、もしかしたら、シカゴよりも状況はさらに悪かったかもしれない。だから僕は、部外者でいる気持ちや受け容れてもらえない苛立ちについて、レナードに共感できるんだ。僕もレナードと同じように、自分の人生には何かが徹底的に欠けていると、いつも考えてきたからね。

【2010年3月】

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ペリー役 ケイリー・クオコ

これまでペニーを演じてきて、彼女の成長、変化について感じることはありますか?

ええ、彼女はすごく変わったわね。彼女の成長に驚く人も多いのよ。でも、3年間に渡ってその成長を見せることができて、私たちはとてもラッキーだったと思うわ。TV番組ってすぐに打ち切られてしまうことが少なくないから、そのような成長を見せるのってなかなか難しいのよ。でも、私たちは登場人物たちを深く掘り下げていくことができたから、ペニーがシェルドンやレナードとより自然に接していくつきあい方を見つけ出すことができたのだと思う。彼女はとても自然体でカッコイイ女性なの。私は、ペニーって視聴者の視点で登場人物たちを観ているような気がするんだけど、それがとても上手くいっていると思うのよね。

今後、ペニーにさせたい事は何かありますか?

彼女にはまた女優の仕事をやらせてみたいわね。だって、彼女、すごい大根役者でどうしても女優の仕事ができないから、サイコーに可笑しいんだもの。この世で一番可笑しいことなんじゃないかと思う。昼メロとか、そういう馬鹿馬鹿しい仕事をつかんで、彼女の演技力を磨くなんて話にしたらいいんじゃないかなんてことまで考えたりしたわ。(笑)

あなた自身とペニーの共通点は?

隣に人が住んでるとか?(笑)ペニーはすごく優しいけれど、私は彼女が皮肉を言ったりするのが好きね。その方が自分自身に近いから。ペニーは私よりずっと善い子だわ。彼女は、レナードとシェルドンのことが好きなのよね。ペニーも私も料理できないのは一緒ね。自分が演じる役にはどれも自分自身に似たところを発見するものだと思うんだけど、自分とは全然違う人間を演じるのは好きよ。

ペニーと、レナード、そしてシェルドンの関係はどうなんでしょう?

レナードとは恋人同士になってもおかしくはないかも。友達になって、いつも一緒に居る間に魅かれ合うようになるというのは自然な成り行きだもの。そういうこともあるわよね。でもシェルドンとは無理。シーズン8かなんかで、悪夢のシークエンスでそういう展開になるなんてことはあるかもしれないけど(笑)、現実にはあり得ないわよ。シェルドンとペニーが付き合ったら、ペニーがシェルドンを殺すことになりかねないもの。

あなたはレギュラー出演者では唯一の女性キャストですが、それについてプレッシャーを感じることはありますか?

それは無いわ。むしろ大いに気に入っているぐらい。私は、男性と一緒に仕事をする方が女性と仕事するより居心地良く感じる人間だから。実際、私は、自分の父親にとっても息子みたいな存在なの。私は、熱狂的なスポーツ・ファンだったりするし、自分と一緒に仕事をしている男性たちより男っぽいぐらいかも。

これまでゲスト出演した人たちの中であなたのお気に入りの人は誰ですか?また、どういう人にゲスト出演してもらいたいですか?

ウィル・ウィートン(シーズン3第5話)は可愛かったわね。でも、私が必ずしも知らない人たちもたくさんゲスト出演したわ。頭脳明晰な天才タイプとか、 SF業界の人たちとか。だから、私にしてみれば「あれって一体誰?」なんてことがしょっちゅうだったのよ。「私たちはすごくワクワクしています。ドクター・ジョージ・スムートがゲスト出演します」なんて言われたって、私なんか「ドクター・ジョージって誰よ」なんて感じだったから。(笑)彼はノーベル賞を受賞した大物物理学者だったんだけどね。あと、「スタートレック」のファン・グループ、“トレッキー”たちも出演していたわ。出演して欲しいのは、ジャック・ホワイトね。彼もスーパー・オタクだから、私、大好きなんだけど、彼がただギターを持って立っているだけというシーンを夢想したりして。(笑)なぜ、そんなことを考えついたのか、解らないんだけど。彼は何も言わないで、皆が「あれってジャック・ホワイト?」なんて言ってると、忽然と消えちゃうの。私たちがこっちで座っていると、向こうの方でただギターを持って立っているのよ。それって可笑しくない?

他番組、例えば、同じチャック・ロリーの「ハーパー★ボーイズ」とのクロスオーバー・エピソードはやってみたいと思いませんか?

そういう話が出たことがあるのは知ってるわ。すごく面白くなると思うけど、近い将来、実現するかどうかについては判らないな。もし、実現したとしたら、そうね…チャーリーがチーズケーキ・ファクトリーに食事にやって来て、私が彼の接客を担当するとか?

脚本を書いたり、プロデュースしたり、あるいは監督することに興味はありますか?

監督してみたいと思うことはあるわよ。私が監督になったらリハーサルなんかしないで、さっさと撮影しちゃうから、俳優たちには喜ばれるでしょうね。監督の仕事って、長年観てきたけど、本当に興味深いと思う。ただ、この番組は絶対、監督しないでしょうね。自分の共演者を監督するって、なんか落ち着かない気持ちになりそうだから。

あなたの写真が男性誌Maximの表紙を飾りましたよね。その雑誌を、例えばスーパーの雑誌コーナーで見かけたら、雑誌を伏せてしまいますか?それとも、手にとって見てしまいますか?

あら、絶対、手にとって見ちゃうわよ。(笑)実は、先日、そうやっているところを写真に撮られちゃったの。恥ずかしいったらありゃしないわよ。(笑)Maximからは、前に2度オファーがあったんだけど、2度とも断ったの。前回、前々回は、私のキャリアの点でどのように撮影されるかというのをコントロールできるような立場には居なかったんだけど、今は人気番組に出ているし、自分の周りに優秀なスタッフが揃っているから、どのように撮影されるべきなのかを決めてもらって、それを実行したのよ。その結果にはとても満足しているわ。こういう事は、自分の人生で最適なタイミングを待たなかればならないのだと思うわね。

芸能生活が長い中、どうやって自分らしさを失わずに生活を送ることができたのでしょうか?

仕事は私の生活の一部であって、「ビッグバン★セオリー」は自宅には持ち帰らないの。私には馬も居るし、テニスとかのスポーツも楽しむし。ハリウッドや業界の世界にどっぷり浸かるようなことはしないし、仕事場と家とでは全く違う生活をおくっているのよ。私はラッキーだったと思うわ。私の両親は素晴らしい人たちで、子供の時に「何をするにしても、もう1つ他の事をしなさい」と教えられたの。1つの事に没頭しちゃうと頭がおかしくなりそうな気持ちになることもあるだろうし、もし何らかの理由で自分のしている事が上手くいかなくなっても、もう1つの事ができるという選択肢が持てて前向きで居られるからと。だから、私はずっと、俳優の仕事だけじゃなく、他の事もやってきたのよ。

女優を続けていくうえでは、神経を太くしていなければならないこともあると思いますが。

ええ、本当にそうね。若いうちから、何度も何度も不採用・不合格の通知を受け、「あなたのルックスはちょっと違う」とか「もうちょっと美人じゃないと」とか、「もうちょっとコレコレじゃないと」と言われ続けるんだもの。まじめな話、私はこれまで誉められたことよりも、けなされるようなことを言われたことの方がずっと多いのよ。そう言われても聞き流すしかないのよ。ファン雑誌やファン・サイトなんかも読まないようにしているわ。だって、私のことを気に入っている人が1人居たら、私のことを気にくわない人が25人居るって感じなんだから。もう、そういう状態に慣れるしかない、気にしないようにするしかないのよね。

そういう前向きな姿勢をどうやってキープし続けるんですか?

私は、物心ついたころからこの業界で生きているから、生きぬくコツを知っているのだと思うわ。皆が言っていることは、おそらく全部嘘で、信じちゃいけない。人の言うことを鵜呑みにしないで、とにかく、自分のやるべき事をやっていけばよい、と。自分が得意な事もあれば不得意な事もある。自分のことを好きな人も居れば嫌いな人も居る。「ビッグバン★セオリー」が大好きな人も居れば大嫌いな人も居る。そういう事はどれも私にはどうすることもできないでしょ。ただ、自分が人間としてどういうふうに生きていくか、ということしかコントロールすることはできない。私にできることは、欺瞞に満ちたおかしな世界の中で、とにかく自分に誠実に生きていこうと努力することだけなのよ。

【2010年3月】

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