麗わしき鬼

昭和47年3月。バー「壱岐」で働く幼馴染みの富弓と時子。結婚している時子は、赤ん坊の悠子を仕事中、ママ・みず絵の息子・みちるに面倒を見てもらっていた。ある夜、バーに、産婦人科医の英矢が訪れる。

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富弓は2度目にバーに来た英矢から、店が終わったら食事に行こうと誘われた。そこへ、長らく店を休んでいる時子から富弓に電話が入り、義正の暴力から逃れるため、富弓の部屋に泊めてほしいと言う。

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英矢とデートしていた富弓は、ひょんなことから英矢の病院で緊急出産の手伝いをすることに。看護師とした3年のブランクがあり緊張するものの、無事赤ん坊は生まれた。英矢は富弓に愛を告白してキスをする。

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みちる後継者にしてもいいと考えていた鞆泰だが、女性のような仕草をするみちるを見てあぜん。日曜日、英矢は富弓を眉川家に招き、彼女に看護師として眉川病院に復帰してもらいたい、と切り出した。

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義正の度重なる暴力に耐えかねた時子は、悠子と共に富弓のアパートに身を寄せていた。そんななか、英矢が富弓に、結婚式を6月に挙げようと言う。富弓は英矢の病院で看護師として働き始めるが…。

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富弓は義正に乱暴され、英矢とはもう結婚できないと絶望する。翌日、勤務が終わった富弓は英矢に誘われて眉川家で昼食を取る。その夜、富弓は英矢に昨日の事件を打ち明けようとするが、できないでいた。

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富弓が妊娠し英矢は手放しで喜ぶが、富弓は誰の子供かわからず、不安におののく。富弓の結婚式の前日、悠子をめぐって、時子と義正が激しくもめ、暴力沙汰となり、富弓は銅像の置物で義正を殴打して殺害する。

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時子は結婚式を明日に控えた富弓のために、自分だけが義正を殺害した罪を背負うと言い張り、ひとりで警察に自首した。翌日、富弓と英矢の結婚式が行われるが、富弓は昨夜のショックで心が張り裂けそうだった。

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富弓は7年の刑が決まった時子の面会に行き、自分は生まれてくる子供の父親を殺してしまったかもしれない、と声を震わせた。12月、富弓は女児を出産。洵子と命名された赤ん坊は義正に似ていて、富弓はがく然とする。

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昭和54年2月。眉川家では洵子が小学生になっていた。眉川病院では、富弓の安産祈願が評判になっていた。出所した時子は悠子会いたさに、義正の実家を訪ねる。那代子は英矢に生殖能力がないことを突き止め…。

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那代子から自分が無精子症だと告げられた英矢は、富弓や洵子に対して今までと同じように接することができなくなる。疑惑を否定するものの、改めて自分の体を検査した英矢は、洵子が自分の子供でないことを確信した。

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英矢から洵子の父親について追及された富弓は、半狂乱になって英矢の子だと訴えた。翌日、洵子を見ていたたまれなくなった英矢は、病院にも行かず衝動のままに萌子と再び関係を持つ。時子の行方を捜すみちるは…。

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ある日、富弓は洵子を連れて鬼子母神寺を訪ねると、悠子を連れたみちると偶然出くわす。赤ちゃんの時から2人の顔が似ていることをみちるに指摘された富弓は、義正の卑劣な行為を告白し、ついに英矢にも打ち明けた。

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英矢が過労で倒れた。鞆泰は那代子に命じて、昏睡中の英矢からこっそり血液を採取させ、英矢と洵子が親子でないことを英矢に突きつける。英矢はすでにそれを知っていることを打ち明けた。房子は富弓を軽蔑し…。

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富弓は鞆泰に離縁を願い出るが、それは同時に洵子と別れることを意味していた。そんな時、みず絵の店の客から、時子を見かけたという情報が入る。翌朝、洵子を学校に送り出した富弓は、置き手紙を残し…。

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平成2年4月。17歳になった洵子は、顔立ちがだんだん富弓に似てきた。洵子は英矢と2人仲良く暮らすなか、英矢は洵子ときめきのような複雑な感情を抱くようになっていた。富弓と時子は居酒屋「鬼」を開業し…。

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英矢は美しく成長した洵子に対して、いけないと思いつつも異性としての魅力を感じていた。ある夜、感情を抑え切れなくなった英矢は、眠っている洵子の唇にキスする。翌朝、自己嫌悪に陥った英矢は…。

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洵子から富弓に会わせてほしいと頼まれたみちるは、眉川家の人たちには内緒で洵子を富弓の店へ連れていく。2人は涙を流して再会を喜んだ。英矢の見合い相手・啓子は、結婚を前提にしない大人の付き合いを希望した。

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啓子と大人の付き合いを始める英矢。嫌悪感を募らせる洵子は、母親の愛を求めて富弓の店へしばしば顔を出すようになった。しかし、客の溝口に言い寄られている富弓の姿を見てショックを受ける。

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洵子のクラスに転校してきた悠子は不良っぽい態度でみんなに打ち解けずにいたが、どこかで悠子に会ったような気がした洵子は、みちるに問いただす。すると、小さい頃に2人は鬼子母神の境内で会っていたことを知る。

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悠子と永遠の友情を誓った洵子は、悠子を自分の家へ招待。祖父母の前で、いきなりたばこを口にくわえた悠子に、洵子は閉口する。悠子は、自分の父親が母親に殺された忌まわしい過去を打ち明けた。

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ある日、悠子のあまりの嫉妬深さに怒った洵子は絶交を宣言。その後、絶交を後悔した洵子は、悠子が忠雄に襲われているところを助け出し、2人はより親密になる。数日後、洵子は離婚した富弓のことを悠子に話し…。

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ある日、洵子は悠子を眉川病院へ連れていき、信頼できる友達として英矢に紹介した。それから間もなく、英矢はみちるから、洵子と悠子が異母姉妹だと知らされ、ぼう然とする。富弓が客の溝口に誘われて出かけた夜…。

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時子とひとつの布団で眠った翌朝、悠子は帰っていった。悠子の様子を知った時子は不憫さが募るばかり。一方、悠子は時子の親切過ぎる態度に、奇妙なものを感じた。数日後、悠子が洵子の部屋に泊まりにきた。

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時子に親切にされた悠子は、時子が自分の母親ではないかと疑い始めた。洵子が通う高校に、臨時の教師・比羅夫が赴任してきて、洵子はときめいてしまう。洵子はみちるに、時子が悠子の母親ではないかと尋ねるが…。

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比羅夫にキスされた洵子はのぼせ上がり、比羅夫にラブレターを渡す。比羅夫と洵子がキスしたことを知った悠子は逆上。悠子は比羅夫を尾行し、みちるの店に入っていくのを突き止めると、みちるにあるお願いをする。

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セクシーな衣装を着て化粧をした悠子は、「壱岐」でホステスとして比羅夫の前に現れる。悠子が生徒だと気づかない比羅夫は、悠子を誘惑。洵子が比羅夫に執着するのことに憤りを覚えた悠子は、店で比羅夫を誘惑し…。

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比羅夫の事件が原因で、洵子は再び悠子に絶交を宣言。みず絵から時子の子供について聞き出した洵子は、復讐のために悠子と時子をいきなり親子対面させる。富弓は洵子の暴走を止めようと、洵子の頬を叩く。

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悠子を傷つけたことを後悔した洵子は、悠子に謝罪の手紙を書き、2人は仲直りする。そんななか、吐き気に襲われた悠子は、比羅夫の子を妊娠したのではないかと不安になる。妊娠検査薬を手に入れ…。

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比羅夫の子を妊娠した悠子は、洵子との友情の証のために子供を産む決意をする。洵子は感激し、受験を1年遅らせて、一緒に子供を育てようと持ちかけた。英矢は、洵子が受験を見送ったこと知り…。

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悠子の妊娠をめぐり、対立する富弓と時子。やけ酒をあおった時子は溝口の前で、富弓が殺人の共犯者だと口走ってしまう。溝口から脅され、洵子に過去を知られたくない富弓は、溝口の待つホテルへ向かう。

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英矢の誕生日の夜、家族が集まった席で、啓子が洵子の出生の秘密や富弓の所業を口にした。衝撃を受けた洵子は、錯乱状態になって家を飛び出し、富弓の前に現れた。本当のことを言わない富弓に洵子は業を煮やし…。

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交通事故に遭い、眉川病院へ運ばれた悠子。流産しかかっている悠子を診察した英矢は、母体の安全を考え、子供を処置した。平成14年5月。眉川家では英矢が啓子と結婚。産婦人科医師・洵子は英矢の下で働いていた。

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ある夜、眉川病院の小児科医・水上に食事に誘われた洵子は、愛の告白をする彼にあぜん。実は、水上は医学生の頃からのみちるのバー客で、みちるの愛人の1人だった。洵子が当直の夜、急患が運ばれてきて…。

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水上から朝食に誘われた洵子は、水上に激しく迫られ、深い関係になる。水上はその場で洵子にプロポーズした。数日後、時子の見舞いにきた富弓は、洵子から水上を紹介された。英矢は洵子と水上のことを聞き…。

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洵子と水上の結婚に英矢は猛反対。英矢が洵子を異性として意識しているのを見抜いた啓子は、洵子を応援することに。洵子は富弓の力を借りにいくが、英矢に負い目を感じている富弓は、結婚を諦めるよう言い聞かせた。

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英矢は水上を呼び出し、洵子と結婚する気なら、洵子を連れて病院から出て行けと言い放つ。洵子を不憫に思う富弓は英矢を説得しにいくが拒絶される。洵子は、親子の縁を切っても水上を選ぶ覚悟を決めるのだった。

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家を飛び出した洵子は、みちるの店にたどりつくが、みちるからも水上との結婚を反対される。そこへ、水上が婚姻届を持って現れる。偶然やってきた英矢は婚姻届を水上の手からむしり取ると、引き裂いてしまう。

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運命の再会をした洵子と悠子。英矢はにこやかに2人を見守るが、2人の因縁を知った啓子は、悪い予感を覚える。数日後、時子は静かに息を引きとった。1カ月後、洵子は悠子のマンションを訪ねると…。

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洵子の泥沼の結婚問題を知った悠子は水上を訪ね、洵子のマネージャーになったと切り出す。産婦人科の女医として、洵子をマスコミデビューさせると言うのだ。そんな時、悠子のネイルサロンを訪ねた洵子は…。

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悠子が助手の留美と抱きあっているのを目撃した洵子。その後、水上の待つレストランに向かうと啓子が同席していて、2人を応援すると言う。いよいよ駆け落ちをしようとする水上の前に、悠子が現れた。

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英矢は洵子を睡眠薬で眠らせ、悠子が自分のマンションまで洵子を運んだ。翌朝、目を覚ました洵子は、すぐにマンションを出ようとする。それを止めようと悠子ともみあいになっているところに水上が乗り込んできた。

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洵子と引き離され、やけになった水上は、みちるの店で泥酔。そこへ、美青年を同伴した留美が声をかけてくる。その夜、悠子は洵子を連れ出し、あるホテルの一室へ案内する。そこには、水上が美青年と愛しあっていた。

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悠子が子宮内膜症で、洵子の緊急手術を受ける。その頃、悠子のマンションでは、留美が狂ったようにネイルサロンを破壊していた。手術を終えて病室で眠る悠子は、何者かに襲われたような気がするのだった。

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留美が患者を装って洵子の前に現れ、散々悪態をついて帰っていった。その夜、留美が店に来ていると富弓から洵子に電話が入り、那波と共に駆けつける。留美は、自分には悪いものがついていると涙を流し…。

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院した悠子は洵子と那波に、信じられない提案をする。自分は2人を愛しているから、2人が美しい愛情で結ばれたとしてもちっとも構わないと言う。一方、悠子が子宮摘出を隠していたことで、那波の怒りが爆発する。

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ホテル暮らしをしている那波が、洵子に会いにきた。女性しか愛せない悠子とはもう夫婦としてやっていけないと言い、さらに洵子を愛していることを告白する。やがて、新しい住まいに引っ越した那波は洵子に…。

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洵子と那波が自分に隠れて会っているのを目撃した悠子は逆上。洵子への愛情が押さえ切れない悠子は、自分は異常者なのかもしれないと富弓の前で泣いた。富弓は洵子を説得し、洵子は悠子の全てを受け入れることに。

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那波は、悠子と洵子の強い結びつきに屈服。悠子と洵子は自分たちの関係を那波に理解してもらうために、母親たちの殺人事件を告白。一方、太郎は抜き打ちの見合いをさせられ、相手の麗花は太郎に好感を抱く。

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太郎は見合い相手の麗花に交際を断ったのだが、見合いの仲介役をした太郎の伯母がやってきて、麗花がまた会いたがっていると伝える。その夜、洵子は悠子、那波の3人で楽しく酒を酌み交わし、3人で抱きあうのだった。

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自分と那波の子供を産んでほしい、と悠子から頼まれた洵子は、あまりの衝撃に言葉も出なかった。富弓の具合が悪くなったところに居合わせた那波は富弓を看病しながら洵子に連絡。洵子は那波に好意を感じ…。

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2人の子供を出産する決意をした洵子。太郎は賛成するが、英矢も富弓も猛反対する。そんな時、みちるが洵子たちのために、富弓と英矢の説得にあたってくれた。結局、富弓と英矢を折れて、晴れて出産の準備が始まる

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不妊センターの医師・香山の協力で、出産に向けてのスケジュールが確定した。洵子を慕う太郎は悩んでいた。そんななか、悠子の卵巣から卵子が吸引され、体外受精が完了。そして、受精卵が洵子の子宮に移植された。

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洵子の子宮に受精卵が移植されて2週間後、結局着床しなかったことが判明した。海外出張から帰った那波と会った洵子は、治療をやめるように言われて驚く。那波は生身の洵子と思い切り愛しあいたいと迫ってきた。

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2回目の不妊治療の準備段階で、洵子の妊娠が発覚。洵子が妊娠したことが悠子の耳にも入り、悠子は不妊治療が成功したのだと思い込む。洵子が絶望的な気持ちで那波に妊娠を知らせると、那波は勝利感を味わう。

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悠子を裏切り、那波の子を妊娠してしまった洵子は思い詰めていた。那波は富弓に洵子との恋愛関係を打ち明け、洵子と結婚したい気持ちを訴える。みちるは、自分が悠子に事実を話すから任せてほしいと洵子に言う。

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麗花から洵子の妊娠の真実を知らされた悠子は、自分を裏切った洵子と那波に激しい憎悪を覚える。洵子が真実を英矢に打ち明けると、お腹の子の父親について問い詰められる。悠子の洵子や那波への復讐が始まり…。

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洵子は那波は、悠子の前に土下座して許しを請うが、悠子の怒りは収まらない。疲れ果てて洵子が帰宅すると、麗花が来ていて、洵子と那波の不倫を英矢に暴露した。麗花は帰り道に暴漢に襲われ…。

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悠子が院長室へ押しかけ、英矢に詰め寄って自分と同じように洵子の子供を処置するよう騒ぎ立てる。一方、悠子は自己嫌悪と叶えられない愛への恨みに悶え苦しんでいた。富弓は悠子を呼び出して、ある忠告をする。

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悠子から離れようとした洵子の前に悠子が立ちはだかり、洵子の腹に出刃包丁を突きつける。2人は取っ組み合いとなり、バランスをくずした2人は階段から転落。駆けつけた那波は、悠子に離婚届を叩きつけた。

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消息を絶った悠子を心配する洵子は、思い立って鬼子母神寺へ出かける。悠子との思い出が蘇り、涙があふれた。そんな洵子を悠子は偶然見かけていた。洵子は那波との結婚を決意するが、嫉妬した太郎は…。

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洵子の結婚に衝撃を受けた悠子が自殺を図る。発見した那波は眉川病院とは別の病院へ悠子を運び、洵子には知らせなかった。洵子と那波の結婚式が1カ月後に迫った頃、洵子は悠子の自殺未遂を知らされ…。

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退院した富弓は、啓子から眉川家でしばらく静養することを勧められる。洵子は、店を1人で切り盛りする悠子の様子を見にいき、悠子への愛をせつせつと訴える。そんな矢先、洵子は思いも寄らない話を聞かされる。

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悠子が余命4カ月だと知った洵子は、悠子のために子供を産んであげたいと思い詰める。しかし、太郎は冷凍保存されていた受精卵を処分してしまっていた。結婚を間近に控えた洵子の発言に、悠子はあぜんとする。

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洵子と悠子の深い愛情に太刀打ちできないことを悟った那波は、洵子に別れを告げる。洵子は悠子に子供を作りたいと訴え、一旦は拒絶した悠子だが、あることによって決心した。2人は出産に向けて準備を始める。

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