商道 -サンド-

イム・ボンヘクは訳官になれなかった夢を息子・サンオクに託し、サンオクが幼い頃から朝鮮最高の訳官にするため厳しく育てていた。成人になったサンオクは、巧みな漢語を操る正しい品性を持った青年に育っていた。

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父のボンヘクがホン・ドクジュから簡単に五百両を借りたのを見ていてサンオクは、父とドクジュの関係について心配になる。ボンヘクとサンオクは、ドクジュから借りたお金でヨンギョンで売る商品を購入することに。

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最終地鴨緑江禁門へと到着したボンヘクとサンオク。商団の検問がさらに一層厳しくなるなか、特に心配もせず検問を受けるサンオクとボンヘクだったが、サンオクの荷物の中から硫黄を発見されてしまい…。

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危ういところで斬首刑を逃れることに成功したものの、サンオクは官奴として生き伸びることになった。そこで、宿場から脱出を図り、チリョン山の薬草屋の老人の家に隠れるが、老人の密告によって捕まってしまい…。

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サンオクは弟のサンヨンを逃亡させるため、捕らわれていた盗賊たちをほかの場所へと意図的に導こうとするが、銃に当たり捕まってしまう。再度官衙にサンオクは、ほかの罪人らと一緒にフチャン鉱山へ強制連行される。

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訳官の夢を捨てたサンオクはホン・ドクジュと会って商売を習いたいと話し、自分を使ってほしいと頼み込む。サンオクから強い意志を感じたホン・ドクジュは、サンオクを鍮器店の給仕として受け入れることを決める。

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高価な鍮器を全て売って帰ってきたサンオクを見て、ホ・サンボやチョン・チスを含む鍮器店の給仕たちは驚く。キム・ドゥグァンがサンオクにどのようにして鍮器を売り切ったのかを尋ねるが…。

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妹のサンヒを連れ戻すため、サンオクはホ・サンボにお金を貸してくれるように頼む。サンオクは義州松房に奪われたナプチョン鍮器先買権と一緒に多額の利益を条件として提示するが、ホ・サンボは要請を断り…。

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サンオクは錫を買い占め松房側の反応を待ちつつ、松房との取引で有利な立場に立つために義州に鍮器店を作ろうと提案する。チャン・ソクジュとチャン・マンチルはマンサンが錫を買い取った理由を探るが…。

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パク・チュミョンはホン・ドクジュに、高麗人参の貿易のために開城商人とマンサンが手を握るのは良策だと提案する。だが、それを断られたク・チュミョンは、国境貿易権を掌握するためマンサンと全面対決することに。

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パク・チュミョンがマンサンの高麗人参の取引を妨げるためにファジョクペを動かしたことを知ったタニョンは、このことを知らせるため鍮器店を訪ねる。しかし、サンオクはすでにそこにはいないことがわかり…。

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松商の大行首・タニョンは、平壌松房大行首の職位を剥奪したパク・チュミョンの処置に遺憾の気持ちを表す。パク・チュミョンは、私的な感情によって大義に逆らうなら、タニョンであっても排除すると警告し…。

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サンオクはホ・サンボともに高麗人参の秘密取引の販路を切り開くため、ヨンギョンへ発つ。するとそこで、開城商人側の代表として現れたのはタニョンだった。サンオクとタニョンは思ってもみなかった再会に驚く。

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朝鮮の高麗人参に全く興味を持たなかったヨンギョンの薬種商主人のワン氏に一種の詩を送ったサンオク。無事に紅参を全て売ることに成功したサンオクの商法と洞察力に、タニョンは驚き感心するのだった。

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高麗人参の取引販路開拓のため、サンオク一行はヨンギョンに向かうも義州に戻る。マンサンは大定江の船の火災が起きたことで緊張状況だった。ホ・サンボはサンオクに、妓生を助けたことを秘密にするよう伝える。

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マンサンを裏切ってチョン・チスが松房に入り、ホン・ドクチュをはじめマンサンの店の人たちに衝撃が走る。火災だけでなく、清国商人を遮断したのも松房の策略であると確信したマンサンは対決を決意する。

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タニョンから支援金の上納を拒否された宣恵庁の公人たちは、マンサンを訪ねる。そして、マンサンにも同じように絹の買い入れの代価として支援金を要求する。だが、ホン・ドクチュは頑なにそれを拒否する。

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朝廷の官吏が清国使節の行列を迎えるために義州を訪ねてきた。義州府尹は宴会を催すことになり、開城商人とマンサンは宴会に出席するように通知され準備を始める。この宴会には、サンオクも同行することになり…。

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漢陽に戦乱の噂が広がり、人々は避難を始める。サンオクは買い占めた紙の処分に悩んでいた。ホ・サンボは安値でも紙を売り払ってしまうべきと主張するが、サンオクは真相を確かめるまでは安値で売れないと言い張る。

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ユ・トチョルがチョン・チスに買収され開城商人と通じていたことを知ったサンオクたちは激怒する。サンオクはマンサンの戒律に則り、ユ・トチョルを呼ぶと懲罰を下し、ユ・トチョルは指示された策略を全て話す。

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マンサンは松房から戻ってきた換二千五百両の支給期限が近づくなか、現金を工面することができずにいた。開城商人に大定江船団の運営権を譲り渡さなければならない事態に。さらに、マンサンに危機が迫り…。

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長い時間待っていたサンオクが諦めようとしたその時、タニョンが現れる。サンオクはタニョンへの秘めた思いを打ち明ける。タニョンは喜びと惨めさが複雑に絡み合い、サンオクへの思いに涙を流してしまう。

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チョン・チスがとチャン・ソクチュの策略により、救出米の横領の疑惑をかけられたサンオクとホン・ドクチュは、義州官衙へと強制的に連行されてしまう。2人は今置かれている自分たちの状況を把握できず…。

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漢陽捕盗庁へ強制連行される危機に陥るサンオク。チェヨンはパク・チュミョンを訪ね、サンオクの釈放の代わりに自分が松島に行くと、条件を提示する。パク・チュミョンはチェヨンの提案を受け入れるが…。

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衰亡の危機に瀕したマンサンは平壌柳商に一新を依託し、平壌柳商一団と一緒に遠行に出ることに。一方、開城商人が柳商の確保した行商人権を蚕食してきたことで、ウ・ヨランは危機感を感じていた。

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山寺を訪ねてきたタニョンと再会したサンオクは、再び自分の気持ちを告白する。しかし、タニョンはサンオクの気持ちを受け取れないという。理由を尋ねるサンオクに、タニョンは静かに話し始める。

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ワン氏に会うためにヨンギョンへ向かったサンオク。サンオクが自分を訪ねてきてくれたことを歓迎するワン氏は、燕京の商界を牛耳るチュ・ビョンソンという人物がサンオクを捜していることを告げる。

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宣恵庁に高麗人参の交易権確保のための書類を提出したサンオクは、マンサンを皮肉っていたチャン・ソクチュに結果を見るように告げる。パク・チュミョンはマンサンが高麗人参の交易権の競合に参加したことを知り…。

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人参交易権の入札に参加したサンオク。宣恵庁から高麗人参の交易を専門的に受け持つ商団としてマンサン、イム・サンオク商団は七千斤の高麗人参の配分、パク・チュミョン商団は三千斤のみの配分を通達される。

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ホン・ドクチュからマンサン都房の席を譲ると言われたサンオク。マンサン都房を負担に感じるのではないかと考えたサンオクは、ホン・ドクチュが義州を意図的に離れたことを知り複雑な思いになるが…。

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懐かしい思いでタニョンを訪ねるサンオク。しかし、なぜかタニョンはあえて冷たい態度でサンオクに対応する。サンオクとタニョンが会っている様子を偶然目にしたチョレは、2人の関係に気づくのだが…。

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高麗人参の秘密取引によって義州松房も損失を被り、パク・チュミョンはチョン・チスに秘密取引した商団を調べるよう指示する。チャン・ソクチュとチョン・ソレは、チョン・チスに不安を感じていた。

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ホン・ドクチュの死を知り衝撃を受けたサンオクは、外出することもなく家にこもってしまう。周囲の人々がサンオクを心配するなか、サンオクはホン・ドクチュとの過ぎ去ってしまった日々を思い出し涙していた。

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サンオクが清国商団の受権競合に参加しないと知ったチョン・チスは、サンオクには何か他意があるはずだと疑う。さらにサンオクが互助によって、三万両という大金を融資されたことが開城商人にとって気がかりで…。

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清国薬材商が朝鮮人参を買わないという談合を結んだとの情報をワン氏から聞いたサンオクは、衝撃を受ける。さらに清国で朝鮮の人参師と蒸包技術者により大量の紅参が製造されているという情報得た各商団は動揺する。

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サンオクは開城商人と慶尚の高麗人参まで、全てを買い取り、高麗人参の値を斤当たり百五十両に上げて再公示することに。最初の公示価格よりも四十両も高い高麗人参の価格に、清国商人は衝撃を受けるが…。

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高麗人参の貿易で大きな損失を受けたパク・チュミョンは惨めな敗北に苦しみ、チョン・チスもまたサンオクへの敗北感と劣等感によって屈辱を受ける。サンオクは今こそ怨念を捨てて、ある決心をするのだが…。

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母親のハン氏がミグムとの婚礼を急ぐことを望んでいたため、焦る気持ちを抱えながらタニョンに会うサンオク。だが、タニョンはサンオクを胸中だけで思われることが自分の運命であると話すのだった。

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チョン・チスにより、パク・チュミョンとタニョン、ファン執事がマンサンから追い出されたということを知ったサンオクは山寺を訪ねるが、一行はすでに松島を離れていた。そして、サンオクとミグムの婚礼が行われる。

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松房の高利貸によって、飢饉に苦しむ民の被害が増えたことを憂い嘆くサンオク。ホン・テスは松房の高利貸金業による弊害を防ぐための策を提案する。それを聞いたサンオクはホン・テスの素晴らしい案に驚嘆する。

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盗賊と内通しているという嫌疑で、サンオクとテスは捕縛され官衙に引きずられて行くことに。だがその時、目の前に盗賊たちが出現し、救済品で助けてくれたサンオクたちを許してほしいと願い出るのだった。

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サンオクと一緒にいるテスを見つけたジンハンは、タニョンにそのことを知らせる。テスの正体に疑問を持ったタニョンは、サンオクにテスには注意するように警告し背を向ける。サンオクはタニョンの言葉に困惑し…。

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反乱軍を捕らえ、判官が検問をすると、彼らが押収した置簿冊を持っているのを見つける。その置簿冊からは、反乱軍に資金を渡した人々の名簿があった。そこには、パク・タニョンの名前が載っていて…。

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ホン・ギョンネの乱が無事に治まり、サンオクはタニョンを捜索するために定州城一帯を駆け回っていた。残念ながら、タニョンを発見することはできなかったが、ファン執事が官軍に引きずられて行く様子を目撃し…。

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ホン・ギョンネの乱が平定されて、功績を残した人たちが宮殿に招かれることに。主上殿下に拝謁し下賜品を受けるためサンオクも宮殿に招請される。純祖はサンオクのこれまでの功績を労い、テチョンの県監に任命する。

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県監と妓女として再会を果たしたサンオクとタニョン。2人の間には不自然な沈黙だけが流れていた。その時、ジンハンがサンオクを訪ねてきて、タニョンは官妓であることを話し、タニョンを逃がすと言う。

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サンオクと救い出されたタニョンを同じ部屋に案内し、外でただ冷静に淡々とした態度で静かに見守るミグム。朝になり、ミグムが再び部屋を訪ねるとサンオクはおらず、すでに東軒に行ったことを知る。

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サンオクを救うため、パク・ジョンギョン大監の家に向かうサンボ。その時、チスとソクチュが入っていくのを目撃する。開城商人とパク・ジョンギョン大監の関係を知り、サンオクを救うのは簡単ではないと察する。

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右議政のユン・ジョンホ大監は大乱に関係した人々を再度審判する。開城商人のパク・チュミョンとタニョンも再審判を受け悔しい気持ちを話すのだった。だが、パク・ジョンギョン大監は放免することはないと告げ…。

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ついにチョン・チスは資金難を何とか乗り切るために倭銀を偽造する。そのことを知ったタニョンは、収拾しようと動き出す。倭銀がこれ以上流出しないよう、タニョンは最初に倭銀を偽造している場所を急襲する。

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