恋鏡（こいかがみ）～双（ふた）つの魂、焦がれし姫～

泉先の鮫人は、空桑によって故郷の碧落海を追われた。そして7千年が経過。鮫人の蘇摹は難民と一緒に雲荒を目指していた。その道中、難民の少女の那笙が蘇摹を占った。すると、彼の脳裏に昔の悲しい記憶が蘇る。

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真嵐は空桑の王の子として鏡城に連れてこられ、皇天の指輪に認められたことで空桑の皇太子となる。その一方で、蘇摹もまた如意から自分が海皇だと告げられる。しかし、これを受け入れることはできず…。

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教養を身につけるために鏡塔で過ごすことになった白瓔は、楽師として蘇摹が鏡塔にいることに疑問を抱くようになった。どういった基準で従僕が選ばれたのか知ろうとするのだが、理由はわからない。

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蘇摹は侍女と偽り自分の目を気にかけてくれる白瓔を誘って、一緒に満月を眺めた。その優しさに触れたことで心は惹かれていく。また、滄流五師の師彭とひそかに通じていた青王は、真嵐に兵糧の件で問い詰められる。

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青王の間者に暗殺されそうになった白瓔を助けたのは蘇摹だった。一方、西京は滄流の大軍に立ち向かうが、師彭に妻を人質に取られ、自らの手で彼女を殺すことに。そんななか、蘇摹は如意を救い出すことに成功する。

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白瓔は蘇摹を愛したため封印が解かれ、后土の力を継承できず空桑を守ることができない。これにより白瓔は、誰かが后土の力を継承できるように鏡塔から身投げする。その後、真嵐の皇天と帝王の力も封印されてしまう。

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天闕を彷徨うなか、洞窟に落ちた那笙はそこである指輪を見つける。指輪は自然と那笙の手にはまるが、それは封印されていた皇天だった。驚がくする那笙の前に真嵐が姿を現し、皇天を桃源郡へ届けるという。

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蘇摹は滄流の将軍・羽幻と戦うことになった。隙をついて白瓔と那笙はその場を脱出し、さらに皇天と后土の力を合わせて真嵐はやっと実体化した。蘇摹の助太刀に向かった白瓔は光剣を使う羽幻を見て、不安に駆られる。

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羽幻の命を狙った鮫人の瀟は、炎汐をおびき寄せるためのおとりとなる。炎汐は何とか逃走するが、負傷する。作戦が失敗した瀟を南昭が始末しようとするが、羽幻は彼女を自分の部下にすると告げ連れ去った。

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桃源郡の外にいた那笙は、瀕死の炎汐を見つける。貴重な薬草・雪罌子を使って炎汐を助けるが、追っ手から逃げようと桃源郡へ向かう。一方、炎汐たちを見つけた蘇摹は手当てをするため如意が営んでいる賭場へ向かう。

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賭場の隠し部屋にいた蘇摹と再会を果たした白瓔。術の反動で様子のおかしい蘇摹に戸惑っているうちに気絶してしまった。一方、炎汐を捜していた那笙が如意を問い詰めていると、滄流兵を率いる羽幻が賭場に現れる。

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羽幻は鮫人の法力によって操縦する飛行機械・風隼の部隊を桃源郡へ発進させることにした。羽幻に救われた瀟は滄流軍の一員として出撃することに。一方、西京と再会した真嵐は、みんなで賭場からの脱出を試みるが…。

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剣聖門の秘訣、「寂」で深い眠りについた白瓔を心配した蘇摹は、雪桜花の香り袋で意識を回復させる。一方、羽幻率いる風隼の軍勢が、那笙の持つ皇天を求めて押し寄せたため、街は破壊されて那笙は追い詰められる。

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桃源村に空桑人を留めることに反対する如意に、蘇摹は彼らと一緒に滄流に立ち向かわないと対抗できないと説得する。一方、汀の葬送を行った夜、西京は蘇摹に、鮫人が碧落海に帰れるよう尽力することを誓う。

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蘇摹は白瓔の部屋を訪ねるが、2人の気持ちはいまだすれ違ったまま。滄流では風隼の大群が桃源郡を壊滅させたことの責任を負い、羽幻が五師たちに裁かれていた。そんななか、真嵐が行動を起こす。

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炎汐が碧落海に帰れるまで恋愛はできないと知った那笙は、皇天の力で彼が故郷に帰れるよう助力したいと考える。一方、空桑に協力することをためらっていた蘇摹だが、白瓔に説得され、空桑への協力を決心した。

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泉先と軍事同盟を結ぶことを決めた真嵐は、那笙を西京に預け、2人を隠れ家へ案内。一方、鏡湖に帰ってきた蘇摹は海皇として温かく迎えられ、泉長老に渡された氷晶にいた溟火から、鬼神淵の結界を破る情報を得る。

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蘇摹の得た力の反動で体に負担がかかっていることを心配した白瓔は、彼に会って体を大事にするよう告げ、治療する約束を交わす。一方、鬼神淵に那笙を連れていく方法を模索する真嵐たちは、ある事実を掴む。

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蘇摹は師彭に、皇天と后土を一緒に引き渡すことを約束して帰ろうとするが、これを怪しむ羽幻は鮫人を閉じ込める金色陣網を発動。古代空桑の王族だけに伝わる秘術を使い、蘇摹を捕らえようとする。

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那笙を捕まえた虞長老は、滄流に鮫人の殺りくをやめさせるため彼女を引き渡そうとするが、師彭にだまされて滄流軍に包囲される。そこへ空桑の六王が加勢に現れたが、六王は滄流の法術で体の自由を奪われてしまった。

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虞長老と寒洲の死を自身の過ちと感じる寧涼は、那笙を命懸けで守ることを誓う。一方、風隼庫焼失と軍営の損害の責を負い、師彭の兵権が剥奪された。鷙者の治療により、血契で受けた傷から立ち直った羽幻だが…。

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那笙が披露した音を遮断する泡に包まれた白瓔は、蘇摹の訪問に気づかないまま胸の内を吐露してしまう。これを聞いた蘇摹は陽光に弱い白瓔を守るため、自らの霊識を映して作る避光珠を作ろうと決意する。

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水鏡の男に鏡塔へ来るよう言われた真嵐は、その男を探るべく西京と鏡塔に到着。真嵐が天廟で男と会っている間に、西京が蔵書閣に忍び込んで玄黄経の下巻を探す。一方、那笙は鏡城で花神節が行われることを知る。

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白瓔と一緒に花神節を楽しんだ蘇摹は、日の出を見ようと持ちかける。白瓔は、蘇摹にもらった避光珠のおかげで久しぶりに日の出を見ることが叶う。一方、鷙者に会った真嵐だが、気がつくとそこは浜辺だった。

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九屹山を前にした一行は二手に分かれる。辟水珠のある左峰には皇天を持つ那笙と真嵐、西京が、闢天剣の眠る右峰には蘇摹と白瓔が向かう。蘇摹たちは、鮫人の天香夫人が営む秘密連絡所の酒楼に立ち寄って情報を得た。

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迷霧の森で蘇摹と白瓔は、瘴気に当たりながらも前進すると、姿を見せない敵に襲われる。一方、鷙者は羽幻を呼び出し、九屹山に行って蘇摹を殺すよう命じる。そんななか、左峰へと入った真嵐たちだが…。

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蘇摹から鏡の術を会得した経緯を聞いた白瓔は、反動が強過ぎることを心配し、術を使わないよう忠告する。一方、九屹王宮に着いた羽幻は九屹王青駿に協力を求め、集った九屹の兵に侵入者を殺すよう命じた。

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青駿に会った真嵐は太子の身分を明かし、星尊王の墓へ案内してもらう。一方、迷霧の森で白瓔と再会した白麟は、先王谷までの案内を申し出るが、姉が自分よりも蘇摹を思いやる姿を前に怒りを増大させる。

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先王谷で蘇摹と白瓔を待ち構えていた羽幻は、霊識を使って発動する火陣を繰り出した。倒れた白瓔だけを救出した白麟だが、実はひそかに羽幻と通じていた。蘇摹はどうにか羽幻を倒したが、重傷を負ってしまう。

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離珠の案内で星尊王陵墓への入り口にある生死亭にたどりついた真嵐たちだが、結界で閉じ込められてしまった。離珠はわざと危険な場所へ連れてきたことを告げるが、わなを承知で真嵐は生死亭に入る。

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蘇摹と白瓔は、自らが犠牲になって真嵐たちを先に進ませる決断を下し、共に生き延びることを誓いながら弱水の中に飛び込んだ。一方、2人の犠牲を悲しみながらも、王陵墓へ向かう真嵐たちだったが…。

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青辰のわなに落ちて王陵墓で閉じ込められた蘇摹らだったが、雅燃の助けで脱出に成功。だが力を使い果たした雅燃は、消える前に蘇摹へ辟水珠を渡した。蘇摹たちは六合の封印を持つ青辰と羽幻を見つけ、闢天剣を抜く。

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青辰を倒した真嵐は、無色城を開城させると六王が灰になって消える事実を知り、動揺を隠せない。一方、莵蘿たちを碧落海に帰した蘇摹もまた、白瓔が消えてしまうことを知って悲しみに打ちひしがれていた。

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西京に励まされ、太子の使命を全うする決意を強める真嵐。そこへ飛廉率いる滄流の追っ手が現れるが、炎汐と那笙は飛廉を拘束。一方、羽幻は蘇摹を捕らえたという誤報を流し、白瓔を捕まえて鏡塔に送る準備を進める。

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滄流の成り立ちを理解した蘇摹は、鷙者が自分に鏡の術を授けたことを知る。一方、鏡塔で鷙者と対峙する白瓔は、避光珠の中で霊識が目覚めた蘇摹と脱出の糸口を探り始め、そこで鷙者こそが星尊王・琅玕ではと疑う。

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倒れた真嵐を救うため、那笙と炎汐は海の底にある鬼神淵に眠る六合の封印を解くことにした。貝の化け物・蜃に妨害されるが、機転を利かせて封印を解くことに成功。だが、那笙が蜃の攻撃で辟水珠を失う。

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