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スパドラ!最新USレポート Vol.581:「ブラックリスト」のディエゴ・クラテンホフ、一気見は消化に悪い?じっくり見のススメ

December 13, 2017

blacklist_yr5_us250_1213.jpgカナダ人俳優のディエゴ・クラテンホフが、インタビューでシーズン1から出演中の「ブラックリスト」について語っている。

ディエゴが、「ブラックリスト」で演じるドナルド・レスラーFBI捜査官は、任務遂行にこだわりつつ、リズ(メーガン・ブーン)とは厚い信頼関係で結ばれ、レッド(ジェームズ・スペイダー)からも一目置かれる存在だ。

硬派なFBI捜査官を演じるにあたり、ディエゴはNY市警の元警官から指導を受けているという。

「彼の名前はジェームズ・ボドナー、NY市警の元警官だ。彼が、僕らを射撃場や武器の貯蔵庫に連れていき、銃に慣れる訓練をさせた。銃を使い慣れているように見せないといけないからね。あたかも、ずっと僕らの生活の中にあって、銃を持っていることが自然であるかのように。視聴者に(演技で)銃を持っていると気づかせてはダメなんだ」

これまで「HOMELAND」 や「マーシー・ホスピタル」にレギュラー出演、真面目な性格で、熱血漢の一面を持つキャラクターを得意としてきた。その集大成ともいえる「ブラックリスト」のレスラー役が、ディエゴの代表作だ。

「もうすぐ100話を迎えるんだ」と、胸を張るディエゴ。「ブラックリスト」は、大ヒットドラマの条件の一つ、100話超えを現在放送中のシーズン5で達成する。

「製作の第一日目から、(製作陣は)しっかりと構図を描き、深いキャラクター、人間関係を築き上げてきた。レッドとリズ、トムとリズ…、僕とリズの関係は、僕が彼女の高潔な精神を理解することによって、徐々に心が通じあってきた状態かな。番組を見ているファンは、彼らの関係がうまくいってほしいと願っているだろうね」

ロケでは、しばしばファンから声を掛けられることも。バスの運転手からは「皆(番組を)見てるぞ!」と嬉しいエールを送られた。番組の人気はひしひしと感じているが、実は不満が一つ。

「最近は何でも配信だよね。僕は番組を見た後、消化する時間が必要だと思っている。だから、一つのエピソードを見た後は時間を置いた方がいいと思うんだ。(食べ物は)消化するからそこ、おなかが空いて、おいしくご飯を食べることができる。それと同じじゃないかな。今は、見たい時に見たい番組を見たいだけ見る、それが自由だって言いたいのだろう。個人的にビンジ・ウォッチング(一気見)は好きじゃない」

米で「ブラックリスト」はDVR録画やネットフリックスで視聴者数を稼ぐドラマシリーズとして知られている。続きにやきもきするくらいなら、貯めて一気に見たい視聴者心理も分からないでもない。しかし、ディエゴら出演する側としては、やはり時間をかけて一話一話じっくり見を楽しんでほしいのだ。

もちろん視聴方法は人それぞれなれど、ディエゴの意をくむのなら、飲み込まずにじっくり噛み締めて。「ブラックリスト」は味わい深いドラマなのだ。


<「sundayguardianlive.com」 11月18日付け>