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スパドラ!最新USレポート Vol.575:知ってた?「SCORPION/スコーピオン」とジャスティン・ビーバーの意外な接点とは

November 30, 2017

SCORPION_yr3_us250_1130.jpg人気ドラマシリーズ「SCORPION/スコーピオン」に、カナダ出身のスーパースターで、ポップスターのジャスティン・ビーバーと意外な接点があることをご存じだろうか?

その接点とは、共に、その誕生にスクーター・ブラウンが大きく貢献していること。スクーター・ブラウンは、米国人の敏腕音楽マネージャー。Youtubeの人気者だったジャスティン・ビーバーをメジャーデビューさせ、天才的なプロデュースで、世界のスーパースターに育て上げた。ティーンエイジャーに絶大な人気を誇る、女性ポップスター、アリアナ・グランデのマネージャーでもある。

実は、そのブラウン、「SCORPION/スコーピオン」の製作総指揮者の一人なのだ。同番組はブラウン率いるエンタメ総合カンパニー、SBプロジェクトから誕生した。

「SCORPION/スコーピオン」は、SBプロジェクトが、世界で4番目に高いIQを持つ天才ウォルター・オブライエン氏と独占契約を結んだことから生まれた。SBプロジェクトは、オブライエン氏の頭脳を生かしたさまざまな企画を練り、そこからドラマ化案に進展。のちに米CBSに認められ、天才集団のドラマシリーズが実現したのだ。

トントン拍子で企画から製作、そして放送へと至った「SCORPION/スコーピオン」だが、ここまで順調に進むのは、ドラマ製作の世界でとても珍しいことなのだとか。

その企画を実現させた裏側には、ブラウンの優れた才能があった。SBプロジェクトで彼の右腕として働くスコット・メイソンがこう語る。

「スクーター(・ブラウン)には、たぐいまれなる直感力があります。そして何より重要なのは、彼がたぐいまれなるの運の持ち主であることです」

「SCORPION/スコーピオン」はSBプロジェクトが初めて手掛けたTVドラマシリーズ。最初の企画で番組を誕生させてしまったのだから、ブラウンの強運には舌を巻く。

しかしそんなブラウンも、「SCORPION/スコーピオン」の誕生までには紆余曲折があったと認めている。「最初は何から手をつけたら良いか分からないくらいでした。でも今は違います、最高の(製作)チームが最高の番組を率いて、シーズン4を迎えました」

そしてブラウンにドラマ製作のイロハを教えたのが、米CBSのCEOレス・ムーンヴェス。「彼からたくさんのことを学びました。彼は僕の知る限り最も頭の良い一人だと思います」(ブラウン)

「SCORPION/スコーピオン」がヒットした実績から、SBプロジェクトは番組製作でも注目を浴びている。まだ初期の段階だが、現在、CBS、ABC、FX、E!、ディズニーチャンネル、ネットフリックス、フェイスブックとの間で番組製作を検討中だ。

エンタメ界の風雲児的存在になりつつあるSBプロジェクトだが、あくまでも姿勢はどん欲。「僕らは受け身のプロデューサーではないんです。幅広い層に受け入れられるような題材探しに一生懸命ですよ」と、メイソンたちに気の緩みはない。

そして、やっぱり頼りになるのが、ブラウンの直感。「音楽ミュージシャンと契約するとき同様、僕らはスクーターの意向を大切にしています。彼は本当に優れた直感を持っているし、タレントから信頼を得ているのです」

「SCORPION/スコーピオン」には、他に『ワイルド・スピード』シリーズの監督ジャスティン・リン、「プリズン・ブレイク」などベテランTVプロデューサーのニック・サントーラらが製作総指揮に名を連ねている。一流のタレント(才能)を呼び集め、一流の作品を生み出す、これこそがブラウンの腕の見せどころなのだ。


<「variety.com」 11月22日付け>