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海外ドラマ最新レポート Vol.729  クリスティーン・バランスキー激白 「グッド・ファイト」に出演できたのは「当たり前じゃない!」

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米配信サービスParamount+の看板シリーズとして2017年にスタートした「グッド・ファイト」は、シーズン6をもってフィナーレを迎えた。現実に起きている社会問題、時には政治問題にまで踏み込み、製作陣の矜持を示した「グッド・ファイト」の主演クリスティーン・バランスキーが最終シーズンにあたり、米エンタメサイトの取材に答えている。


クリスティーンが闘う弁護士ダイアン・ロックハートを演じたのは、「グッド・ファイト」が初めてではない。「グッド・ファイト」の前作「グッド・ワイフ」から足掛け13年ダイアンを演じてきた。
「13年の間にはいろいろなことが起こりました。私の娘は結婚して、今や私には3人の孫がいます。主人は天国に召されました。こんなことってショービジネスの世界では滅多にあることではありません。たいていの場合、俳優は次の作品から次の作品へ飛び移るのです。だからもし、こんな長い付き合いの出来る作品に出会えたなら、信じられないほどラッキーだったと思わなければなりません」


家族のような深い付き合いだったダイアン・ロックハートとのお別れは突然訪れた。それはシーズン6撮影中のある日のこと。
「その日はジョン・スラッテリー、ゲイリー・コールと出番が一緒の日でした。楽しい一日でしたから、まさかあんな連絡をもらうなんて思ってもいませんでした」
撮影が終わり、家に着いた頃、「グッド・ファイト」クリエーターのロバート・キングとミシェル・キングから電話があり、「これで終わり」と告げられた。
「がく然としましたし、落ち込みもしました。楽観的に見方を変えてみようとか、彼らの言う理由も理解しようとしましたが、それには失うものが多すぎました。毎日仕事に来られること、素晴らしいスタッフや脚本家チームと作品を創り上げること......」
「グッド・ファイト」がチャレンジングな題材を扱えば扱うほど、"やっかいな"存在になっていたことは否定できない。キングたちが自分らしさを失うくらいなら、作品を閉めたいと考えたのも無理はない。
「こんなクオリティの高い作品に出演できたことを、当たり前だとは決して思いません」とクリスティーン。彼女ほどのベテランとて、「グッド・ファイト」のような至宝に出会うことはまれ、いやベテランだからこそ、その貴重さを尊ぶ。


「ギルデッド・エイジ -ニューヨーク黄金時代」「ナイン・パーフェクト・ストレンジャー」と売れっ子クリスティーンの出演作は引きも切らないが、少し休みが欲しいとも。
いつかリフレッシュしたら、再びダイアン・ロックハートを演じる可能性はあるのだろうか?
「あるかもしれません。絶対終わりなんてことは絶対言いませんね」
その姿勢こそが、クリスティーンがダイアン・ロックハートを演じ続けてきた理由。13年の深くしぶとい付き合いはそうそう簡単に断ち切れるものでない。



<「tvline.com」 2022年9月1日>