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海外ドラマ最新レポート Vol.534  「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」のLL・クール・Jはヒップホップのレジェンド!!

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8月11日はヒップホップの誕生日と言われる。1973年のこの日、DJのクール・ハークがヒップホップの原点となるパーティーを開いたのだ。彼の生み出す新しい音楽スタイルは瞬く間に当時の若者たちに受け入れられたという。
それから50年。ヒップホップは50周年を迎えた。Run–D.M.C.がエアロスミスの曲「ウォーク・ディス・ウェイ」をカバー、大ヒットさせたのが1986年。その2年前の1984年にシングル「アイ・ニード・ア・ビート」でデビューしたのがLL・クール・Jだ。まだヒップホップがメジャーでなかった頃から活躍していたレジェンドの一人、LLが米エンタメサイトのインタビューに答えている。
 
「ヒップホップには人を引きつけるような磁力がある。子供の頃から大好きだった」
彼らの醸し出す強烈な磁力に惹きつけられ、ヒップホップを始めたLL。ラッパーらが誇示する自らを信じる力は、ずっと以前から健在だったのだ。
「だけど、大人になるにつれ、アーティストとして成長するにつれ、創造的なインスピレーションや喜び、エネルギーを維持すること、それこそがヒップホップと思えるようになった」
50年を経て、音楽として成熟し始めたヒップホップ。以前はちょっとした勘違いに何度も遭遇したという。
「昔はね、ステージに上がった僕らを見て、『バンドはどこにいるんだ?』なんて聞かれたものさ。『レコードプレーヤーで何をするの?』とかね。まだターンテーブルという言葉がなかったんだ。DJのテクニックを皆に説明していたことを覚えているよ。興味しんしんで話を聞いてくれた」
 
ステージを重ね、スーパースターとして人気を極めたLLは、それまで他のヒップホップ・アーティストと無縁だったものに挑戦した。演技だ。映画『チャーリーズ・エンジェル』や『S.W.A.T.』などでクールな演技が賞賛されたのち、「NCIS: LA 極秘潜入捜査班」主演は古くからのファンを驚かせたかもしれない。「NCIS」シリーズは幅広い層をターゲットにしたTVシリーズだからだ。
「おもしろいことを言うね。ファンから否定されたとは思ってないよ。むしろ僕はマルチな才能を持っていると胸を張りたいくらいさ。たとえば僕は今、ラジオ番組『Rock the Bells』のパーソナリティなんだけど、リスナーの大部分は25歳以下だ。彼らは僕のことをラジオのパーソナリティだと思ってるかもしれないし、俳優だなんて知らないかもしれない。つまり新しいことに挑戦するのは、何だって、僕を知ってもらうチャンスになると思うんだ」
LLは、ある意味ヒップホップのゲートを開放する番人のような役割を演じているのかもしれない。
「ブルース・スプリングスティーンやボブ・ディラン、ポール・マッカートニーがロックの世界でどれほど崇められているか。それに比べ(初期のラッパー)ラキムやメソッドマン、リュダクリスはどうだろうと。彼らはもっと高いレベルで賞賛されるべきじゃないのかい?」
 
ヒップホップが誰からも愛され、尊敬される音楽ジャンルの一つとなることがLLの願い。そのためなら“番人”LLは、これからもマルチな才能を発揮するつもりだ。
 
 
<「deadline.com」 8月5日>