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海外ドラマ最新レポート Vol.388  「グッド・ファイト」のクーシュ・ジャンボ、母になって女優との二足のわらじを語る

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グッド・ファイト」で優秀な弁護士ルッカ・クインを演じるクーシュ・ジャンボが豪紙のインタビューに答えている。英国人のクーシュは舞台やTVで活動後、米国に渡り、「グッド・ワイフ」「グッド・ファイト」に出演した。人気シリーズのメインキャストとして、一気に知名度を上げたクーシュだが、2018年に息子マキシミリアン君を出産、母国で家族に囲まれて育児をしたいとの思いから、英国に帰ってきた。
 
スターとなったクーシュに母国は優しかった。これまでの脇役やゲスト扱いではなく、英のTVシリーズ「The Beast Must Die(原題)」では主演。役のランクが上がっただけでなく、作品を選べる立場にもなった。 「自分の可能性を伸ばせるような仕事をしたい」と、クーシュは出演作にこだわっている。 「(女優として)どんな仕事も6か月はかかりきりになる。それだけ時間を取られるのだから、自分の実にならないとね。そうでなければ、女優業はただ自分が目立ちたいだけの仕事になってしまう」
 
両親ともに看護師。比較的恵まれていた家庭に育ったから、お金には執着したことがない。「お金のために、演技をしたいとは思わないの。お金に不自由したことがないから、貧乏の怖さを知らないのかもしれないわね」 過去にはギャラ無しで仕事を引き受けたこともある。お金の有無に関わらず、クーシュが怖いのは、アンハッピーになること。
 
「演技というものは、その人をさらけ出すことだと思っているの。だから自分がアンハッピーだったら、絶対にいい仕事はできない。きっと意地悪な人間になってしまうだろうし」 クーシュがハッピーになれるもの。それは演技であり、息子の存在でもある。母親としても最善を尽くしたいから、そこに悩みも出てくる。 「自分のしたいことをできる立場になったけれど、悩みもあるわ。もし、二つの仕事を引き受けたとしたら、それは一年仕事にかかりきりになるということ。つまり息子との時間が奪われるわけでしょう。だから、仕事はよく考えて選ばないと」
 
時間は限られている。母親になってなおさらだ。「だから私はプロデュースにも力を入れ始めたの。脚本を書いて、製作段階にも参加したい。クリエイティブな作業に参加した時の方が、満足感を得られると分かったから。自分の仕事にもっと決定権を持ちたいと考えている」 「グッド・ファイト」以降、クーシュは女優として階段を一足飛びに駆け上がった。二つの仕事を引き受けることは、息子が小さい限り、難しくなった。それでも今が最高。 「心から人生を楽しんでいるわ、コロナはまだ怖いけれどね」
 
これからもお金のために仕事することはないだろう。しかし、貪欲ではい続けるつもりだ。クリエイティブに生きてゆくために。
 
 
<「smh.com」  2021年12月15日>