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海外ドラマおすすめコラム vol.25 20年も活躍が続くルーシー・リューの凄さを再確認したい! 「エレメン タリー ホームズ & ワトソン in NY シーズン5」

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2019年1月のスーパー!ドラマTVの目玉は「エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY」のシーズン5の開始だ。
 
ニューヨークを舞台に、英国出身のシャーロック・ホームズ(ジョニー・リー・ミラー)とジョーン・ワトソン(ルーシー・リュー)という男女コンビが難事件に挑むヒットミステリーだが、このシーズン5の第4話で通算100話に到達。全米CBSネットワークではシーズン7への継続が決まっている。
 
毎回、ホームズとワトソンの名推理を見ものにした娯楽性の高さが魅力だが、それ以外では、個人的には“ルーシー・リューってやっぱり凄い”が重要かと思う。2018年、『クレイジー・リッチ!』という映画が大ヒットしたが、その原題は“クレイジー・リッチ・エイジアンズ”。つまり主要登場人物陣がアジア系であることを強調しているが、主要キャラ陣がアジア系というハリウッド映画は1993年の『ジョイ・ラック・クラブ』以来、25年ぶりだ。
 
そしてルーシーは、そんな1990年代に始まったヒットドラマ「アリー・my ラブ」を出世作に。以後、『チャーリーズ・エンジェル』『キル・ビル』など映画にも出演し、気がつけばルーシーは20年も、特にアジア系にとっては競争が厳しいアメリカ映像業界で活躍し続けているのだから凄い。
ジョーンの役どころも魅力だが、演じるルーシーは本作のシーズン4第14話「女たちの戦い」で監督デビューを飾り、シーズン5も第22話の「逆転の推理」を監督。2018年に50歳になったルーシー、前進は止まらないのだ。
 
ちなみに“キャストが監督も手掛けるドラマは現場のチームワークがいい”とは筆者の持論だが、このドラマはジョニー・リー・ミラーもグレッグソン役のエイダン・クインも監督をしている。またシーズン5は原作小説のシリーズにある「高名な依頼人」に登場したシンウェルが準レギュラーキャラになるというホームズ好きをそそる趣向も。見どころ満載の人気作、ぜひお楽しみに。
 
 
【アメリカTVライター 池田敏 2018/12/28】
 
池田敏: 海外ドラマ評論家。海外ドラマのビギナーからマニアまで楽しめる初の新書「『今』こそ見るべき海外ドラマ」 (星海社新書) 発売中。