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S.W.A.T.「S.W.A.T. シーズン5」 アレックス・ラッセル(ジム・ストリート役)
オフィシャルインタビュー

シーズン5の見どころを教えてください。
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シーズン5の最初のエピソードはメキシコが舞台で、現地で撮影をした。第1話からアクション満載の劇的なエピソードになっているよ。シェマーの荒々しいファイトシーンもあって、非常にエキサイティングな内容だ。SNSで見たかも知れないけれど、シェマーが砂漠のような場所でカウボーイハットをかぶって馬に乗っている。ストーリーにもひねりがあって、いつもとは一味違ったシーズンスタートになっている。それでも「S.W.A.T.」の物語を語る上ではぴったりとハマる内容になっているエピソードだ。第2話も一部メキシコでの話が続いている。このストーリーラインはシーズン4のラストでホンドーに起きたことを受けて制作されたんだ。彼のLAPD内の役割はどうなっていくのか。視聴者のみんなが気になっていることが、徐々に明らかになっていく。プレミアエピソードは素晴らしいアクションと充実した内容になっていて、非常に楽しめると思うよ。

 

「S.W.A.T.」の脚本は素晴らしいものばかりだけれど、その中でも際立ってすごいものが出てくる時がある。特別なものがね。今シーズンの脚本は、どのエピソードも本当にレベルが高くて素晴らしいものばかり。ストリートとクリスの関係にも興味深い展開が待ち受けている。クリスは自分の警察官としての役割について内省する。そんな中、クリスとストリートの関係はどうなっていくのか描いていくよ。

 

そしてもう一つの見所は、僕が監督を務めた第8話かな。すごく良いエピソードに仕上がっていると思うよ。ありがたいことに、製作総指揮のショーン・ライアンや他のクリエイターたちが僕に監督させてくれる機会を与えてくれた。最初に第8話の台本を読んだときに、とても良い回の監督をすることができてラッキーだと感じた。シーズン3に出てきたマーコスというキャラクターが再登場する。覚えているかな?ルカの近所に住んでいるギャングと関わりのある人物だよ。たまに警察の協力者になるけれど、いつもという訳ではない。完全に信用できるヤツではないけれど、ルカは信用を築きたいと思っている。僕はあの地域の危険な感じがする雰囲気が好きで、それが今回の監督したエピソードの世界観になっている。ホンジュラスのギャングが女の子を誘拐して、S.W.A.T.が救出する物語だ。

 

シーズンのほぼ半分の撮影を終えた段階の見どころはそんな感じ(インタビューは2022年1月に実施)。でもきっと見どころはもっと出てくると思うよ(笑)

 

 

 

第8話を監督されたとおっしゃいましたが「S.W.A.T.」の監督をしてみて、いかがでしたか?また、周りの反応はどうだったでしょうか?

ずっと前から「S.W.A.T.」の監督をしてみたいと思っていた。夢が叶った瞬間だ。短編映画の監督を務めたことはあるけれど、この規模の作品は初めて。さっき制作チームが僕に監督する機会を与えてくれたと言ったけど、徐々に経験を積ませてもらっていたんだ。まずはいろんな監督に付いて仕事の内容を見せてもらって、その後は第2班監督をやらせてもらった。昨シーズンまでにそんな経験を積んでいて、ついにシーズン5でエピソード監督を務めることになった。すごく大変な体験で、他の監督たちに尊敬の念を抱いたよ。睡眠時間もすごく削られたけど、夢が叶った楽しい出来事だった。あとすべてのキャストとスタッフを良く知っていることは、監督をする上でとてもプラスに働いたよ。他のネットワーク局の番組にゲスト監督として関わるのとはまったく違うよね。そこでキャストに好かれて、彼らが協力的になってくれることを願いながら仕事をするのとは。みんながそうだとは限らないから。「S.W.A.T.」で僕はゲスト監督だったけれど、みんなにとても気を使ってもらったし、キャストもすごく協力してくれた。

 

そしてネットワーク局やショーン・ライアンなど、周りの反応はとても良かった。CBSからのフィードバックも非常に好意的なもので、みんなに喜んでもらえてすごくホッとしたよ。

 

 

 

 

 

撮影現場では役者として演じているときと、監督としてみんなを導いているとき、どちらが大変でしたか?

監督をしている間に演技をすることが大変だったね。結局両方とも大変ということになってしまうのだけれど。演技をした後に走ってカメラの後ろのモニターをチェックしに行っているんだ(笑)。そんな状況の中でベストを尽くすのみだ。監督としてずっとモニターを見ていられないから、周りで起こっていることや、撮れている映像が大丈夫だと信用して進めるしかない。事前にセットアップした状況を信用して、その中で演技をして、戻ってモニターで確認する。モニターをチェックする時間を取れない時もあるけどね。すべてのシーンをモニターで確認できないのはチャレンジングなことだけど、脚本家もプロデューサーも現場にいるから助けてくれる。あと業界内で屈指のカメラクルーもいるので、自分が見えていない動きがあったら教えてもらえる。例えば僕には見えていなかったけれど、撮影していたシーンの背景にドーナッツの箱を持って横切って行く人がいて映り込んでいた。僕はそのシーンで演技をしていて気がつかなくて、そのままOKして撮影を進めようとしていたから、教えてもらえてすごく助かった。みんなのチームワークには本当に救われたよ。

 

 

 

 

 

 

シーズン4でS.W.A.T.チームの関係や環境に変化が生じていましたが、シーズン5ではどのように発展していくのでしょうか?また、今後ストリートはチームの中でどのような役割を担っていくのでしょうか?
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シーズン5はチームがこの先どうなるか分からない、不確かな状況から始まる。ホンドーがいない状態からのスタートだ。メキシコにいることは分かっているけれど、いつ戻って来るのか、戻って来ないのか、誰も知らない。だからチームの存続も不明瞭な状態で、みんな将来に不安を抱いている。タンにはロッカーのチームに移動になるという噂があり、ストリートとクリスはやっとロマンチックな関係になれるチャンスが訪れたと思われたけれど、それもチームの今後の行方によって変わるかもしれない。その他のみんなにとっても、不透明な状況からストーリーは発展していく。

 

今後のストリートの役割だけれど、今までと変わらないと思うよ。ただ彼はチーム内に残れるのか、他に移るのかを最初は知らない。あとファンのみんなはSNSなどを見てホンドーが戻ってくると予測していると思うけど、彼がリーダーとして戻ってくるかどうかは言わないでおくね。昨シーズンの終わりの方で彼がしたことに対しての処罰もあるから。ストリートはホンドーのことをリーダーではなく、同僚として接する場面も出てくる。そして新しい人物がチームリーダーとして入ってくる。そんな不確かな状況の中、物語は進んでいくよ。

 

 

 

 

 

5年間ストリートを演じていますが、ストリートを演じていて最初の頃と今では演じ方で変わったところはありますか?また変えていない部分はありますか?
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演技の仕方というところでいうと、最初の頃から変わっていないと思う。ただ人として年齢を重ねていくにつれ、自分をもっと信じてリラックスして演じられるようになった。役者であるということは、自分を信じ、演じている瞬間に身を委ねることが大切だ。それが実生活でも役にたつ時もある。もともとは何でも自分でコントロールしないと気が済まないたちだけれど、もっとバランスよく瞬間に身を委ねられるように自分を変えていかなくてはならなかった。人生では物事が思うように行かなくてストレスを感じたり、何かに対して不安を覚えたりすることもある。だけれども、その状況を無理なく受け入れることができれるようになれば、無理にコントロールしなくても困難を乗り切ることができるようになる。そうすると自分も様々な状況に支配されなくなる。このことはそのまま演技にも当てはまる。演技をするということは、とてもスピリチュアルなこと。例えばあるシーンの撮影が自分の思っていた通りに進まなくても、コントロールしてはいけないんだ。そうではなく、身を委ねることが大事だということを学んだね。

 

芸術というのは結果がすべてではなく、その過程や体験がとても大切。このことを念頭に演じていると、奇跡のような瞬間が訪れたりする。2人の登場人物の間に、想像もしなかったような素晴らしいニュアンスの演技が生まれることがある。そういった演技がしたい。シーズン1から今日まで、素晴らしい経験を積んで"その瞬間に身を委ねる"ということを学び続けているよ。

 

 

 

 

ストリートの性格や価値観と、自分が似ている部分や共感できるところがあれば教えてください。

少し生意気なところは似ているかな。ストリートとタンのちょっとしたジョークのやりとりも気に入っている。また忠誠心があって、聞き上手なところも自分と似ていると思う。

 

 

 

 

 

この作品はあなたにとってどのような作品ですか?あなたのキャリアにどのような影響を与えましたか?

「S.W.A.T.」に出演できたのは、まるで夢のような出来事。この作品は自分が誇りに思える素晴らしい番組で、僕にとっての宝物だ。タン役のデヴィッド・リムと、自分たちがどんなに恵まれているかという話をよくするんだ。まずパイロット版が正式に制作されることだけでもすごいことなのに、シーズン1の前半13話が作られ、キャンセルされずに全22話のシーズンになるなんて奇跡だ。そしてシーズン2が決まった時も奇跡だと感じたし、そのあとも更新されるたびにずっとそう感じている。先が見えない、チャレンジングな業界内で僕たちは起きていることを感謝せずにはいられない。この業界で仕事ができていること、そして自分が誇りに思える仕事をしていることをとてもありがたく思う。それでも一緒に仕事をする人たちが酷い人たちということもあり得る。だけれども「S.W.A.T.」のチームは違う。スタッフもキャストも一緒に仕事をしていて本当に楽しい人たちばかり。仕事以外の場所でこんなに笑える場所は他にはない。家族や親しい友達以外で一緒にいてあんなに笑えるのは、「S.W.A.T.」のセットだけだ。

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キャリアとしても大きな影響を受けた。世界中に大勢のファンがいて、応援してくれている。シーズン2のプロモーションで日本に行った時のプレミアイベントではファンの声援に圧倒されて感激したよ。世界中にファンがいる作品に出演しているということは、未来のキャリアにとっても意味があることだ。映画制作の他の分野の人たちにも僕の存在を知ってもらうことができたと思う。エピソードを監督する機会も与えてもらった。他の番組ではこんなに早く実現することはないからね。けれども「S.W.A.T.」ファミリーのおかげで可能になった。このことは僕のキャリアにおいて、とても意味のあることだ。そしてさっきも少し話したけれど、この番組のおかげでより良い演技ができるようになった。素晴らしいキャリアを積めて、最高の自分としてこの先も歩んでいけると思う。次に挑戦する準備もできているし、すべてはこの番組のおかげだ。

 

 

 

 

アクションシーンが見どころの一つになっている「S.W.A.T.」ですが、撮影中に苦労したエピソードがあれば教えてください。

今パッと思いついたものを言うけれど、かなり難しい、変わったタイプのファイトシーンがあった。リハーサルにもかなり時間をかけた、シーズン2のエピソードだ。長回しで撮影するシーンで、僕は銃を構えて家の中の階段を上がって行って、悪党と対面し、戦いが始まる。何分も続く戦いを、カメラを回しっぱなしでずっと撮影している。事前にリハーサルをした通りに演じ続けて、カメラも僕たちを追い続ける。その後、窓ガラスに飛び込んで下のプールに落ちるまでカットはかからない。その後はまたプールからびしょ濡れの状態で出て戦闘は続くけれど、身につけているベストやギアなどが水を吸ってかなり重くなっていた。その状態でまた数分間戦い続けなくてはならなかったから、かなり大変。その間パンチを正確に受けるなど、振り付け通りにアクションを行わなくてはならない。シーンをカットできないから100%正確に演じるしかない。だから映画とかテレビを観ていて長回しのアクションシーンを目にすると感心してしまう。例えばリメイク版の『オールド・ボーイ』の見所になっているジョシュ・ブローリンの大ファイトシーン。僕たちはあのシーンから大いに刺激を受けた。実際にあのシーンを参考にしてみたらどうかと提案もしたんだ。それで長回しのアクションシーンを撮ってみようということになった。とても苦労したけれど、やってよかったシーンだね。

 

 

 

 

最後に、日本のファンへメッセージをお願いいたします。

シーズン5に至るまでずっと応援してくれてありがとう!今シーズンもみんなの期待に応えられる内容になっているといいな。僕としては、今までの中で一番のシーズンだと自信を持って言える。特に初めの方では驚きの展開が待ち受けているよ。みんなが予想していなかったような、今までとはまったく違ったワクワクするような内容の物語。それと同時に超絶なアクション、様々な対立、それぞれのキャラクターの掘り下げなど、「S.W.A.T.」ならではの醍醐味も健在。みんながシーズン5を観てくれるのが待ちきれない。いつも本当にありがとう!Love all you guys!