生存者たち

アビー・グラントはデビッドの妻であり息子ピーターの母。ごく一般的な主婦だ。ある日夫婦が休暇から戻ると謎の伝染ウイルスが世界中に蔓延していた。11歳の息子ピーターは学校主催のアドベンチャー休暇に出ている。テレビで謎のウイルスのニュースが何度も流れており、アビーは息子を案じてデビッドと共に迎えに行くことにするが、途中で自分自身の体調に異変が起こり寝込んでしまう。そして三日後、アビーが目を覚ますと、なんと夫が死体となって倒れていた！

驚いて外に出たアビーは、街中が死体であふれかえっていることに気付く。正体不明の伝染病によって、社会は壊滅状態に陥っていたのだった。幼い息子を捜すアビーは、普通ならば決して関わることのなかったような、様々な過去を背負う赤の他人と出会う。元多国籍大企業のシステム・アナリストで過去に背負った傷を隠すグレッグ、全てを知り過ぎた若い医師のアニャ、リッチでプレイボーイのアル、アルに拾われたイスラム教徒の少年ナジド、そして対外的には都会的でハンサム、だが凶悪犯罪者として投獄されていた危険なプライス。

意外なことに、息子を捜すための強い意志が彼女を突き動かす原動力となり、リーダー的な資質のなかったアビーが、疑心暗鬼になっている５人を徐々にひとつにしていく。社会も警察も法も秩序もない新世界に生き残った生存者たちが、生きるための物資確保だけにとどまらない、他の生存者との危険な生存戦争を繰り広げる。そして、このウイルス蔓延の裏には隠されたある陰謀が……。

テリー・ネイション原作、TV「プライミーバル」のエイドリアン・ホッジスが製作総指揮・脚本を手がけ、出演はTV「ボーンキッカーズ」のジュリー・グレアム、映画「ザ・ビーチ」のパターソン・ジョセフ、TV「ホテル・バビロン」のマックス・ビースレイ、TV「秘密情報部 トーチウッド」のニキ・アムカ＝バードら。