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海外ドラマ最新レポート Vol.375  「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」のマリスカ・ハージティ、ロケ中のトラブルを解決

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米で23シーズン続いている超ロングラン・ドラマシリーズ「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」。NY市警性犯罪特捜班のオリビア・ベンソン刑事を演じているのは、エミー賞女優のマリスカ・ハージティだ。かつては同僚刑事エリオット・ステイブラー役のクリストファー・メローニと2トップだったが、現在はマリスカ一人で「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」の看板を背負う。マリスカの出演料は、シーズン19の段階で、すでに一話あたり54万ドル(約6150万円)と言われている。まさに「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」を体現化するような存在のマリスカ。その存在感は演技だけではなかった。
 
昨年11月の終わり、「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」シーズン23のロケ中での出来事だ。いつものようにNYマンハッタンで一行は撮影を進めていた。人通りの多いワシントン・スクエア公園。一角を区切り、人の流れを遮った。なるべく静かな環境を確保していたにもかかわらず、一行を悩ますトラブルが発生した。野次馬だろうか、一人の男性が大声で歌を歌いだしたのだ。米国は自由の国、どこで歌を歌おうと勝手なのかもしれない。しかし、現場に立ち会わせた人のSNSによれば、その男性は撮影を邪魔するように歌い始めたという。「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」の劇中、彼の歌声が聞こえては、なんとも具合が悪い。それなのに止めてくれと頼むスタッフを男性は無視した。
 
一行のピリピリとした雰囲気を察したのはマリスカだった。スタッフ数人をひきつれたマリスカ、その男性に近づき声をかけた。「あなたの歌声、素敵ね。だけど私たち、ここで撮影しているのよ」 叱るわけでも、懇願するわけでもない口調だ。「だから、『アクション』(撮影開始の掛け声)の声がしたら、歌うのを止めてもらっていいかしら?」 男性は驚いたことだろう、いきなりスターがやって来て、フレンドリーに話しかけてきたのだから。SNSによれば、その男性はきまりが悪くなったのだろうか、マリスカに声を掛けられた後、現場を去ったという。
 
「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」はNYを代表するようなTVシリーズであり、マリスカはその主演スター。上からでも下からでもない、その魔法にも似たスターパワーをマリスカは使ってみせたというわけだ。23シーズンもの間、主演を務めてきた人間力はダテじゃないのだ。
 
 
<「variety.com」  2021年12月1日>