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海外ドラマ最新レポート Vol.98 「NCIS ネイビー犯罪捜査班」のマーク・ハーモンを支える、亡き父の厳しい教え

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米の大人気シリーズ「NCIS ネイビー犯罪捜査班」の主演マーク・ハーモンは、銀髪イケメンの67歳。アメリカンフットボールのプロ選手を父を持ち、自身も大学までアメフトで鳴らした、スターになる星の元に生まれてきた男だ。一見、恵まれた育ちに思えるマークだが、ここまで昇りつめることができたのは、父の厳しい教えのおかげだと信じている。
 
「僕は労働者階級の出身だよ、それを誇りに思っている。毎日早起きして、一生懸命働くのさ」とマーク。プロアスリートの息子は、努力する父を見て育ってきた、それが言いたいらしい。「だから、今も僕は朝起きたら、同じように考える。今日も全力を尽くそうと」
 
母は女優。華やかな両親の元、ロサンゼルスで生まれ育った。軟派になりがちな環境であったが、マークはたくましく育った。アメフトの練習でも手を抜くことは一切無かった。
 
「僕は練習の虫だ。何度も同じことを繰り返して自分の身につけた。誰かに『お前には無理だ』なんて言われても、僕にとっては、励ましの言葉をもらったように思えた。アイツは間違っていると証明したくて、練習したものさ。僕は体育会系出身だから打たれ強い。一日中怒鳴られたって平気なんだ、痛くも痒くもないね。もっとうまくやろうと思うだけ。ハリウッドでは、僕みたいなのが得をするのさ」
 
マークが38歳の時、父は亡くなった。強靭な精神の大切さを教えてくれた父。その言葉は今もマークの心の支えだ。
 
「必死に働け、努力は人に見せるな。人を平等に扱うこと、相手の名声や職業なんて気にするな。おべっかを使って寄ってくる奴らに浮かれず、常に正直であれ」
 
ややもすれば時代遅れな人生訓は、マークを成功に導いた。ハリウッドでスターに成長した今、マーク自身が教えを諭す立場だ。
 
「僕らの仕事は全て自分次第。全て準備して、あとはチャンスを待つだけだ。いつかチャンスはやってくるけど、いつになるかは分からない」
 
その時、100%の力を出せる自分を準備できるか。それがスターになれるか否かの差だ。
 
「チャンスがやってくるまで、僕らに出来るのは自分を磨くことだけだ。努力して頑張って、どんな小さなことも見逃さず気を配る。もっとも、この業界に“小さなこと”なんて無いのだけどね」
 
31年目を迎えた、女優パム・ドーバーとの結婚。2人の息子にも恵まれたが、家族と一緒の姿を見せることはほとんどない。プライベートは密やかに、だから一層、「NCIS ネイビー犯罪捜査班」のマークは光輝く。
 
 
<「people.com」 2月20日>