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海外ドラマ最新レポート Vol.41 「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」のジョン・マイケル・ヒル、エピソードを初監督 今後の野望も明かす

 

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「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」で、ニューヨーク市警のマーカス・ベル刑事を演じている、ジョン・マイケル・ヒルが、米にて現在放送中の同ドラマ最新シーズンで監督デビューを果たしたことが分かった。
 
ジョンが初メガホンを取ったエピソードは、シーズン6第17話「The Worms Crawl In, the Worms Crawl Out」。「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」では、これまでもルーシー・リュー、ジョニー・リー・ミラー、エイダン・クインがそれぞれエピソードを監督しており、レギュラー出演者の中ではジョンが4人目となる。
 
ジョンは以前から監督業にも興味を持っていたものの、実現するとは考えていなかったとか。風向きが変わったのは、ルーシーが初めて監督に挑戦したシーズン2。シーズン3からは、ジョンも監督の動きを観察し、製作クルーともより親密な関係を築き始めた。全てはいつの日か監督業に挑むための下準備だった。
 
そして夢がかなったシーズン6。ジョンは、番組を監督の視点から見ることを「マジカル」と表現し、たった1エピソードのためにどれほど裏方の仕事が必要かを実感したという。
 
「脚本に書かれた文字の羅列を見て、それを物語として形づくってゆく、最高にやりがいのある仕事だよ」(ジョン)
 
今回の経験で得も言われぬ達成感を感じたジョン、これからも「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」でベル刑事を演じてゆくつもりだし、さらに監督としてエピソードも、そして脚本さえも手掛けてみたいと考えている。
 
走り始めたジョンは止まらない。すでに「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」以後のチャレンジとして、コメディ作品の脚本を書いているのだとか。ベル刑事を演じ終えたら、その脚本を持って、売り込みをかけるつもりだ。
 
ジョンが、これほどまでに監督や脚本業に意欲を見せるのは、一つ理由があった。才能のある仲間たちを世に出してあげたいのだ。
 
ジョンは、シカゴの有名劇団ステッペンウルフ・シアター・カンパニーに所属している。ジョン・マルコヴィッチ、ジョアン・アレンなど数々の才能を抱える同劇団には、まだ世に出ていない俳優たちがいる。舞台でも活躍してきたジョンは、埋もれたままの無名俳優が、無名アーティストが、存在することを知っているのだ。
 
実際、今回の監督エピソードで、ジョンは一人の友人(ピート・マックエリゴット)の起用を決めた。脚本を読んで、ピートが適役だと感じたからだという。
 
「たくさんの才能がチャンスを与えられずに足踏みしている。いつか、そんなアーティストたちにドアを開いてあげられる人間になりたいと思う」(ジョン)
 
身長165センチ。アメリカ人にしては小柄だが、夢はデッカイ。仲間たちの夢を乗せて、ジョンはもっともっと背伸びしてゆくつもりだ。

 
<「chicago.suntimes.com」 8月17日>