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「WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え!」で、育ちの良さを引け目に感じる優等生捜査官から、犯人逮捕時のミスを始めとする様々な苦い体験を経て成長する等身大のフィッツジェラルド捜査官を演じるエリック・クローズ。90年代後半、クローズ主演の「ダークスカイ」と「Now and Again」の打切りが続き、そのまま消えてしまうかと思いきや、「WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え!」では監督までこなし、着実に夢を実現している。
役者では食べて行けないからと堅実に家業の医者を目指したが、医学部に入ることもできなかった。スペイン留学時代に会った映画マニアの影響で、映画監督を目指したものの、カメラの前に立つ方が近道と何度も言われた。「俳優組合に入らないと仕事ができないと悩んでいたら、モデルの弟が『CFの方が割が良い』と教えてくれ、CF数本ですぐ組合に入れました。とんとん拍子に役者になり、神に進路を修正されたような気がします。」と秘密を披露する。芸能生活20年足らずでやっと監督が実現、家族で本の映画化も企画中、芸能人として深みを増している。
「WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え!」シーズン1 第1話「自由の代償」は、番組のカラーを決めたインパクトの強いストーリーだったので、クローズの好きな逸話のナンバーワン。更に「シーズン3 第63話「マイクとブライアン」はマーティンの心の葛藤が鋭く描かれていて、演じ甲斐がありました。」と付け加える。「こんなに長く続いたシリーズに出演できるだけでも、役者冥利に尽きますが、テレビは役作りに積極的に参加できるのが醍醐味。」と仕事が楽しくて仕方がない様子だ。
過去の番組では「荒野の七人」のカウボ-イ役と、初のレギュラー出演番組「McKenna」は、ハイキングやキャンプ、ロッククライミングが大好きなクローズには仕事とは思えない役だった。巨匠グレン・ゴードン・キャロンの手になる「Now and Again」に出た体験は忘れがたく、未だにDVDを観て懐かしんでいるとか。今後について尋ねると、「余り過激なものは好みではありませんが、汚れ役とか悪役をやりたいです。待っていても仕方ないと、自分で脚本を書くかもしれません。」と声が弾む。
スペイン留学からも明らかだが、異文化体験が大好きなクローズ。「親友が日本に転勤赴任したので、尋ねて行こうかな?「WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え!」のプロモーションで日本へ行けたら最高!リクエストしてください。」とPRも忘れない。ハンサムな優等生タイプの俳優は中年を過ぎると色褪せるものだが、30代後半で良い番組に恵まれ、どんどん深みを増すクローズから目が離せない。
【2008年2月 ロサンゼルス(米) Meg Mimura】
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