TOP > 作品一覧 > 池田憲章の海外TVシリーズ 検証ファイルSPECIAL > エピソード

ページタイトル

池田憲章の海外TVシリーズ 検証ファイルSPECIAL 「スタートレック/ヴォイジャー」対談完全収録版

特別ゲスト:

沢海陽子さん(そうみようこ 声優 「スタートレック/ヴォイジャー」セブン・オブ・ナイン役)
青山穣さん(あおやまゆたか 声優 「スタートレック/ヴォイジャー」トゥヴォック役)

警告!ネタばれ注意!

この特別対談中「スタートレック/ヴォイジャー」のこれまでお送りしたエピソードや第169話(3月13日他放送)について触れているため、本編放送前にエピソードの内容をお知りになりたくない方はお読みにならないようご注意下さい。

★最終シーズンについて

池田 検証ファイル「スタートレック/ヴォイジャー」ですが、きょうは特別ゲストとしてセブン・オブ・ナイン役の沢海陽子さんとトゥヴォック役の青山穣さんをお呼びしました。よろしくお願いします。
沢海 よろしくお願いします。
青山 よろしくお願いしま〜す。
池田 いよいよ最終シーズンなわけですけれども、セブン・オブ・ナインは見せ場続出。
沢海 はい(笑)。
池田 トレスがパリスと一緒になった以降、ヒロインはセブンに集中するといった感じですよね。
沢海 すばらしいボディも持っていますし。
(一同笑)
青山 それが見せ場ですか(笑)。
池田 でも、なぜかドクターと絡む話が多いですね。
沢海 多いですね。仲良しさんなんですかね。でも、何となくそんな感じですけど…。
池田 自分の言うことを聞いてくれるし(笑)。
青山 ドクターの愛の告白もありましたしね。
沢海 ありましたね。
青山 「おまえのことが好きなんだ」って言っちゃいましたね。呆然としてそれを見ているというシーンがありましたけどね。
沢海 あった、あった(笑)。
池田 青山さんは、トゥヴォックは。
青山 トゥヴォックがどうしました(笑)。
池田 結構、最終シーズンはニーリックスと同居することになって慌てたり、意外な面が。
青山 そうそう。お笑いの、コメディのほうに走っちゃって。本当はそういう路線じゃなかったはずなんですけどね。扱いがどうしても軽くなってしまってということがありますけれど。でも、長いことこのシリーズをやれたので、それだけでも楽しかったなということは感じます。本当に。
池田 バルカン星人の役って難しいですよね。
青山 そうなんですよ。例えば、保安部長をやっていて、魚雷とかフェーザーなどの火器も担当していますから、そういうときに声を張ってやっちゃうと感情を込めているような芝居になってしまいます。だから、張っているんだけど感情は入っていないようにしなければなりません。魚雷が来ると言っているんだけれども、別にビビって「魚雷が来る!」と言っているのではなくて、ただ警告する意味でやってるという。そこの線分けが微妙なんです。
池田 そうですよね。
青山 ただ、あの広いブリッジの中ではある程度張らないと、号令は艦長まで届かないんだろうし。でも感情は込めていないというニュアンスが非常に微妙です。
池田 しかもあの中でパリスたちに比べるとチャコティとトゥヴォックも年齢が高く、高い両極ですよね。声の中にそういうトーンも入れなければならないわけですし。
青山 声のニュアンスとしては、僕はそんなに意識はしていないんですけれど。あの顔を見るとああいうふうになっちゃうとしか言いようがないので。
池田 逆にホログラムなどで別の設定になって出てくると、突如、あちらの役者も明らかにつくってるだろう、みたいな。
(一同笑)
池田 ジェインウェインもすごいですよね。
青山 本当にそうですね。毎週セットの撮影で、みんな同じユニフォームで、もちろん毎回話は違いますけれど基本的にSFの類似した話で、ずっと同じことをやっていなきゃいけないと、向こうの役者も遊びたいんでしょうね。ちょっとでも変わった設定が出てくると、食らいつくようにして遊ぼうという姿勢が手にとるようにわかります。

★お2人の思い出のエピソードは?

池田 「スタートレック/ヴォイジャー」もいよいよ最終回が近づいてきましたよね。いかがですか、セブン・オブ・ナイン。
沢海 すごく残念ですよね。私は途中から出てきてそれでも100本くらいやったのですが、これで本当にできなくなっちゃうんだなと思うととってもさみしいです。
池田 最終シーズンはバラエティーなストーリーですよね。
沢海 そうですね。おもしろいよね(笑)。
青山 おもしろいね、本当にね。
(一同笑)
沢海 全部通しておもしろいですけど。
青山 最終回に向けて力が入っているっていう感じがしますよね。エピソードごとに。いままでやれなかった題材を全部やっちゃおう、みたいな。Qは出る、ドクターの無茶な話はある。
沢海 トゥヴォックもいろいろ。
青山 いろいろありますけれども。お笑いも。
池田 ニーリックが同居して困ってしまうというシーンがありましたね。
青山 あれで完全にお笑いのほうにいっちゃいましたけれど。でも、トゥヴォックをこれまでずっとやってきて僕も成長できたというところがうれしいですね。長いシリーズだったので。
池田 キャラクターとしてはセブンと絡むシーンも多いですね。
青山 そうですね。でも、どうなんだろう。最近はそんなに突っ込んだ話はそうないかな。
沢海 そうね。2人のはあまり。
青山 ここのところ減っている感じがします。
沢海 ドクターと艦長とは多いですけど。ラストに近づいてチャコティともちょっと……。
青山 無理な接近がちょっとありますね。
池田 トレスがパリスとある種ああいう形になったので、ヒロインは集中といった感じですよね。
沢海 うれしいことで(笑)。そんなこと言ったら怒られちゃうけど。
池田 ドクターと融合しちゃうみたいな話がありましたけれど。(第153話「セブンになったドクター」)
沢海 ドクターがセブンの体の中に入っちゃう。本当にいろいろよく考えるなって感じ。
池田 演技にもドクターふうな演技をしているのがすごいですね。
沢海 楽しかったですね。もちろん、セブンのジェリ・ライアンも向こうのドクターの役者さんの芝居を盗んでやっているんですけれど、吹き替え版側としてはドクターの声をやっている中博史さんのしゃべり口調はどうだったかんとか、このときに中さんだったらどういう芝居をしていたかなというのを、いろいろと自分の中でなぞってみました。中さんとのニュアンスの違いみたいなのがすごくあって、私にとってもプラスだったなと思いました。
池田 ドクターがぞろぞろ出てきたりとか(笑)。ああいうのはSFだからできる世界ですけれど。
沢海 本当に。なんでもありでね。
青山 なんでもありで。1話読み切りの、1話完結のいろいろなSFのアイデアを盛り込める「ヴォイジャー」ならではですね。「DS9」にはできない仕掛けですね。
沢海 そんなこと言っちゃっていいのかな(笑)。
青山 言っちゃったらちょっと(笑)。すみません。
沢海 仲間だからね。
青山 そうそう、仲間です。
池田 前後編でトゥヴォックが精神を改造されて、ちょっと気弱な……。(第162・163話「人間改造惑星クアラ パート1・2」)
青山 そんな感じでやりましたかね(笑)。でも、精神にちょっと異常を来しているような感じではやっています。
池田 「助けてくれ〜」みたいな。「普段言わんよな、こういうこと」みたいな。
青山 ああいう話のときは気持ちがいいんですよ、やってると。
池田 これはおいしい回だな、みたいな。
青山 普段できないですからね。時々あるんですけれども。
沢海 あるよね。
青山 よく覚えているのは、ある惑星にかつてヴォイジャーという凶悪な船が大昔にやって来て、そいつらのおかげでひどい目にあったという、歴史を偽って認識しているというテーマの話のとき(第91話「700年後の目撃者」)に、イメージで出てくるホログラムの中のトゥヴォックなり艦長なりが、ものすごく悪い奴らで、ヴォイジャーも艦橋の上に戦艦大和の主砲みたいなのがついていて、無茶なデザインなんですよ。それで、乗っているのがみんな海賊みたいな連中ばっかりで。ああいうときに普段、芝居を抑えてやってるじゃないですか。それを解放できるという喜びが、時々あります。この間も1本あったんですけどね。
沢海 あったね。
青山 ドクターが書いたホロ小説の中の人物が、そっくりなんだけどみんな性格が悪いやつ。(第166話「夢みるホログラム」)
沢海 でも、セブンだけはドクターがお気に入りだからいい人なんです。トゥヴォックはもちろん悪い人。
青山 ひげ生やしちゃってねえ。
沢海 ところがそういうのになると、普段抑えた芝居をずっとしているからキレちゃって、ディレクターさんに「もうちょっと抑えてください」って。
池田 そこまでやる必要はないって。
沢海 言われちゃうのね。すごく気持ちはわかるんだけど。
青山 普段がああだから、どうしてもああいう話のときは僕もウキウキしちゃって。

★バルカン人トゥヴォック

池田 トゥヴォックを最初に演じられたときは、やはりスポックみたいなのを意識したわけですか。
青山 やっぱりね。スタート地点はそうですよね。トゥヴォックに関して聞かれるのは、スポックと比べてどうだとか。どうしても「スタートレック」という大きな流れの中できているから、スポックの前提なしにしてトゥヴォックという存在はあり得ないわけで。でも、最初はそこからきたけれども、5年も撮っているといまは自分のいいところでやっているかなと思います。たまに初期の「ヴォイジャー」の作品を見ると、かなり苦しんでいるなというのは自分で見ていてわかります。
池田 最終シーズンでニーリックスと結構いい話があるという……。
青山 そうです。トゥヴォックというキャラクターを語る上で絶対に外せないのは、最初のうちは艦長かなと思っていたんですけれど、実はニーリックスなんです。よく考えてみると、最初に「ヴォイジャー」第1話、正確に言うと第2話なんですが後編のほうの最初でニーリックスが初めて出てきて艦長と交信があり、その後、トゥヴォックが転送室にニーリックスを迎えに行くんです。で、この間録ったニーリックスが出る最後の回、ニーリックスがヴォイジャーを降りるという回(第169話「帰り行く処(ところ)」)があるんだけれども、最後にニーリックスに声をかけるのもトゥヴォックなんです。だから、こうやって考えてみるとニーリックスとトゥヴォックは全然違うようでいて結構共通点があるんです。
池田 全員から少し浮いているという……。
青山 いや、そういう(笑)。
(一同笑) 
青山 そうですね。そうかもしれません。要するに、「ヴォイジャー」のお話の目的というのは故郷に帰るというのが目的じゃないですか。故郷というのはアルファ宇宙域なのだけれども、ほとんどの人間にとっては地球なんです。ところがトゥヴォックは地球ではなくてバルカン星。ニーリックスというのは逆に地球に近づけば近づくほど自分の故郷から遠ざかっていってしまう。目指しているところは地球じゃないんだよというところが、トゥヴォックとニーリックスに共通している部分です。ケスもいましたけれど、彼女はそれを察知したか何かで先にさっさと降りてしまいました。
この2人は全然違うようでいて、やはり2人とも異端児なんだという悲しさが共通しているかなと思います。よく考えたら、ニーリックスに対してトゥヴォックは、らしからぬイライラさを見せます。その理由は何だろうなと考えていくと、トゥヴォック自身は惑星連邦の一員のつもりでいるんだけれども、実は帰り着くべき場所は彼ら、艦長たちとは違うところなんだよという、そういったことを微妙に察知してしまうがゆえのイライラなのかなと思います。
池田 近親憎悪というかね。
青山 どちらかというとトゥヴォックはニーリックス側の人間なのじゃないかなと思います。それを悟ってしまうがゆえのいらいら感なのかなと考えたりします。

★セブン・オブ・ナインのボーグから人間への道のり

池田 セブン・オブ・ナインも、人間らしい芝居があったかと思うと、また、みたいな。非常に振幅の強い役ですね。
沢海 そうですね。成長したかと思うと一歩後退するような。だから私も「あれ、先週もっと人間っぽくなったはずなのに。今週またちょっとボーグに近くなっちゃったわ」というのがあって。それでね、いま青山君が言ったように、セブンにしてみても生まれは地球なんだけどそのものは……。
池田 覚えてないわけですよね。
沢海 ないわけです。でも、セブンに関しては、このラストシーズンの中で、セブンも地球に帰る必要性といったものが入ってきています(エピソード検索中)。母親のお姉さんだったか妹だったかが……。 
青山 ああ、出てきましたね。
池田 親戚の人が。
沢海 親戚の人が出てきて。
青山 「あなたが生きているとは思わなかった」って(笑)。
沢海 セブンも「私はやっぱり帰らなかったほうがよかったのか」みたいなことを言うんだけど、「あなたは昔、イチゴが大好きで」といった子どものころの話を聞いて、ふと地球に対する思いみたいなものが出てきて。セブンの帰り着くところは地球なんだ。というストーリーがつくられていたんだなと思いました。

★最終回に向けて

池田 最終回はまだこれからの録音なんですか。
青山 まだ台本も読んでないんで、最後どうなるか楽しみですよね。
沢海 うん。
池田 現場はいよいよ最終回という形で、声優さんたちにも何かあるのですか。
青山 あるんじゃないですか。沢海さんはいなかったんですけれど、ニーリックスが下船しちゃう回なんて、結構、艦長の松岡さんとか泣いちゃったりして。ナオミ・ワイルドマンをやっている永迫舞ちゃんとか、テストのときに泣いちゃったりして。僕も泣きそうになったりとか。
(一同笑)
青山 でも最後にせりふが残ってたので泣きませんでしたけど。やはり長くやっていると、どうしたって感情移入します。
池田 長い航海みたいなもんですよね。
沢海 そうですよね。
青山 その間に僕らも一緒に旅をしているというものがあります。実際、心の中で旅はしているんですけれども。
沢海 だから、自分も気づかないんだよね。長い間やっていて、まさか泣くはずはないというところでフッと込み上げるものがあるというのは、やはり長いシリーズならではのよさというか。スタジオの雰囲気もすごくいいし。
青山 いいというのかなあ、わかんないけど(笑)。
池田 最近の第7シーズンというのは、結構キャラクターを絞って、全員というよりは、この回はトゥヴォックなりセブンが中心といった回が多いじゃないですか。あのときはレギュラーの皆さんは横で見ているんですか。
沢海 見てますね、同じスタジオの中で(笑)。
青山 見てない時は外に出て遊んでます(笑)。
沢海 でも、お当番というか。スーパーチャンネルを見ていると憲章さんもよく言っていらっしゃいますけれど、必ずその人中心のお話というのがあるから。でも、みんなそういうときは、客観的に人ごとのようにお話をみちゃっています。
青山 そうそう。観客になっちゃっていますね。
沢海 せりふが1個〜2個しかなかったりすると、あとは内容を追って見ている感じがあります。

★お2人の思い出のエピソード-パート2

池田 最近の2シーズンぐらいで印象に残るお話をお一人ずつお聞かせください。
青山 どうですか、沢海さん(笑)。
沢海 私、たくさんあるので。セブンがお当番の話がとても多かったから。お当番のたびにセブンは喜怒哀楽のいろいろな部分を一つずつ吸収していくお話になるんですよ。涙を知ったとか愛を知ったとか笑いを知ったといったものがある。必ずエンディングにジェインウェインとお話する場面があって。「それはあなたに何々が芽生えたのよ」みたいな。何となく似てる話が多いんですけれども。
だから、私は一個一個ズーンと胸に……。私、セブン沢海として胸に響くものが多かったな。私はセブンお当番の話はすべて好きです。
池田 青山さんはいかがですか。
青山 意外とトゥヴォックの当番の話ってあんまりないんです。でも、当番じゃなかったけれども、さっきのニーリックスが降りる話というのはトゥヴォックが結構重要な役割を果たしていました。やはりニーリックス絡みの話は印象に残っています。最近のだと「魂を探した男」(第126話)というお話があって。あれは事故でトゥヴォックが子どもみたいになっちゃって。トゥヴォックはよくそういう目に遭うんですけれども(笑)。そうすると急にニーリックスと仲良くなるんです。ドクターが最後に手術をして元に戻せるというと、それを彼は嫌がるんです。
沢海 そうなんだよね。あれはよかったね。
青山 あの辺がトゥヴォックの抑えている本音というか。別な人格になっているのかもしれないけれども、ああいうところがトゥヴォックとニーリックスの関係はいいなと思えるようなお話でした。別の話だと、どうしてもしゃべっていないことが多いから観客として見ちゃうんです。結構今回おもろいやないか、というか。ちょっと前のプロメテウスにドクターが乗り込んでEMH2とかけ合い漫才をするような話(第81話「プロメテウスの灯を求めて」)とか。破滅型SFみたいなテーマも好きなんです。ヴォイジャーのクルーが実はちょっと前に降りた惑星でコピーされ、本当のヴォイジャーのクルーではなくてコピーされたクルーが乗っているコピーされたヴォイジャーだったという話(第112話「崩壊空間の恐怖」)。ヴォイジャーがどんどんどんどん崩れていっちゃって、艦長とかも四谷怪談みたいになっちゃう。
沢海 とけていっちゃうのね。
青山 最後はみんないなくなっちゃって終わりという。何の救いもない、本当に典型的な破滅型SFを久しぶりに見たなという暗い話とか。ああいうのが結構好きですね。
池田 「スタートレック」だからできるみたいな世界がありますね。主人公も容赦なしみたいな。
青山 本当にそうなんですよね。それはあります。
沢海 出演者の方も「容赦なしにして!」みたいな感じでね(笑)。
池田 役者は逆にそのほうが燃えるよ。まして、あの作品はいつも同じ服じゃないですか。僕は役者の人は絶対そう思うと思いますよ。
沢海 だから艦長はホログラム好き、というか。
青山 あのクモの女王みたいなのはすごいよね。
沢海 楽しそうだよね。
青山 ノリノリで本当にうれしそうにやっていますからね。
沢海 恋愛も好きだしね。
青山 恋の話ね。やはり潔さが結構いいですね。初期のころの話で、ヴォイジャーが二つ出てきて片方が自爆しちゃってみたいな無茶な話(第37話「二つのヴォイジャー」)があって、結局、こっちのほうのヴォイジャーのキムは死んじゃって。しょうがないからおまえのほうのキムよこせや、みたいな(笑)。あっちのキムが乗っかってきて、あっちのヴォイジャーがなくなっちゃうような無茶な話が結構あったんです、初期は。
池田 初期は意外とストイックですよね。
青山 潔いなって。あんまりこういう話をしてはいけないかもしれませんね。この辺はカットになるかもしれませんけれど、当たりはずれはやはりありますよね。
池田 そうですね。テレビシリーズは完全に遊びの回というのがありますよね。レギュラーも3人しか出ないような。お休みとったのね、皆さん、というような。
青山 ホログラムのキャプテン・プロトンの話なんて、本当に遊んでるとしか思えないような感じです。
沢海 3本くらいありましたか。(第106話「侵略されたホロデッキ」ほか現在検索中)
青山 ありました、ありました。好評だったんです。ほとんど全編白黒でやって。ただ、ああいう話のほうが僕らもおもしろいんです。普段やらないような。
沢海 息抜きみたいな部分もあるかもしれない。
青山 そうそう。息抜きでやれるから普段やれないことをやれる。

★お2人のその他の声の出演作について

池田 いま、スーパーチャンネルだと沢海さんは「ダラス」(パメラ役)。あちらは感情愛憎激ですから、すごいじゃないですか。
沢海 そうですね。あれはあれで楽しいですね。ただ私のやっているパメラというのはネチネチネチネチして、すぐ「わからないの」とかって言って逃げるの。私的には「もうちょっとはっきりしろ!」とか思ってるんですけど(笑)。でも、セブンとは全然違う役で、これもまた楽しいですね。
池田 青山さんは「OZ/オズ」のサイードというとてつもない役を……。
青山 やってますね、本当に。イスラム原理主義のリーダーなんで、あれはあれで……。あのテロの事件が起きる前に(アフレコが)始まったので、随分イスラム教を勉強していたころにあの事件が起きたのでショックでした。「OZ/オズ」は放送できるのかなと思ったりしました。
池田 「ホミサイド」よりも発声を強くしているじゃないですか。
青山 そうですか(笑)。自分じゃあ…(そんなに…)。そう聞こえますか?
池田 姿勢がよくてピンとしているからああなるんですか。あちらの役者さんがやられているから。非常にパワフルな発声をされているなと思っていました。
青山 そうですか。結構無意識でやっている部分があります。やはり絵を見るとこの絵だからということで、自動的に自分の中の何かが反応しちゃうということがほとんどで。いや、ほとんどでもないんですけれど。かなりその要素は強いです。それはいま初めて言われて気がつきました。
池田 変な言い方なんですけれど、「ホミサイド」で青山さんがやられているペンブルトンは揺れますよね。ある種強いキャラクターであると同時に、非常に揺れる。千変万化して揺れるじゃないですか。でも、サイードというのは本当に張りつめた糸のように、あるトーンで闘っていますよね。
青山 イスラムというよりどころがあるという。
池田 それが非常にキャラクターのパンチ力として、見ていてこちらまで緊張するような気持ちよさがあります。
青山 ありがとうございます。そういう意見は貴重です。僕はそんなに意識してやっていないんですけれども。
池田 作品に没入すると日本語ということを忘れて密着している感じなんですけれど、「OZ/オズ」というのは、僕としては日本の声優さんたちのパワーが届いてくる気がします。もちろん、ほかの作品もそうなのでしょうけれど、特にあの作品は閉じこめられた舞台劇的なところがありますよね。
青山 舞台劇みたいなところがありますからね。勢力関係みたいなのがせりふの応酬で表現されるという部分があるので。現場も大変ですよね、あれは本当に。あれだけたくさんの人が出ていて、ああいう濃いドラマですから。結構、尺も60分ビッチリあるんです。スーパーチャンネルの中でCMを入れる余地がないくらいビッチリやっているドラマなので、尺もあるし内容も濃いし、向こうの役者は結構うまいし。ああいう作品をやれてよかったなと思います。
沢海 ずるい。
青山 いや、おもしろいよ。
沢海 だって、男の人ばっかりなんだもん「OZ/オズ」は。
池田 そうですね。
青山 入る余地はないよ。
(一同笑)
池田 でも「ダラス」は女性陣のほうが印象は圧倒的に残りますね。
沢海 「ダラス」はそうですね。
池田 (JR役の)大塚明夫さんなんかがJRがおもしろいというのは、JRが絡む相手が女性のときのほうの大塚さんのノリのおもしろさというのか。女性相手のときの駆け引きというのがビジネスの駆け引きとちょっと違いますね。
沢海 女性と会っても絶対何かに使ってやろうという(笑)。絶対そっちにいくから。 ★お2人のその他の声の出演作について
池田 いま、スーパーチャンネルだと沢海さんは「ダラス」(パメラ役)。あちらは感情愛憎激ですから、すごいじゃないですか。
沢海 そうですね。あれはあれで楽しいですね。ただ私のやっているパメラというのはネチネチネチネチして、すぐ「わからないの」とかって言って逃げるの。私的には「もうちょっとはっきりしろ!」とか思ってるんですけど(笑)。でも、セブンとは全然違う役で、これもまた楽しいですね。
池田 青山さんは「OZ/オズ」のサイードというとてつもない役を……。
青山 やってますね、本当に。イスラム原理主義のリーダーなんで、あれはあれで……。あのテロの事件が起きる前に(アフレコが)始まったので、随分イスラム教を勉強していたころにあの事件が起きたのでショックでした。「OZ/オズ」は放送できるのかなと思ったりしました。
池田 「ホミサイド」よりも発声を強くしているじゃないですか。
青山 そうですか(笑)。自分じゃあ…(そんなに…)。そう聞こえますか?
池田 姿勢がよくてピンとしているからああなるんですか。あちらの役者さんがやられているから。非常にパワフルな発声をされているなと思っていました。
青山 そうですか。結構無意識でやっている部分があります。やはり絵を見るとこの絵だからということで、自動的に自分の中の何かが反応しちゃうということがほとんどで。いや、ほとんどでもないんですけれど。かなりその要素は強いです。それはいま初めて言われて気がつきました。
池田 変な言い方なんですけれど、「ホミサイド」で青山さんがやられているペンブルトンは揺れますよね。ある種強いキャラクターであると同時に、非常に揺れる。千変万化して揺れるじゃないですか。でも、サイードというのは本当に張りつめた糸のように、あるトーンで闘っていますよね。
青山 イスラムというよりどころがあるという。
池田 それが非常にキャラクターのパンチ力として、見ていてこちらまで緊張するような気持ちよさがあります。
青山 ありがとうございます。そういう意見は貴重です。僕はそんなに意識してやっていないんですけれども。
池田 作品に没入すると日本語ということを忘れて密着している感じなんですけれど、「OZ/オズ」というのは、僕としては日本の声優さんたちのパワーが届いてくる気がします。もちろん、ほかの作品もそうなのでしょうけれど、特にあの作品は閉じこめられた舞台劇的なところがありますよね。
青山 舞台劇みたいなところがありますからね。勢力関係みたいなのがせりふの応酬で表現されるという部分があるので。現場も大変ですよね、あれは本当に。あれだけたくさんの人が出ていて、ああいう濃いドラマですから。結構、尺も60分ビッチリあるんです。スーパーチャンネルの中でCMを入れる余地がないくらいビッチリやっているドラマなので、尺もあるし内容も濃いし、向こうの役者は結構うまいし。ああいう作品をやれてよかったなと思います。
沢海 ずるい。
青山 いや、おもしろいよ。
沢海 だって、男の人ばっかりなんだもん「OZ/オズ」は。
池田 そうですね。
青山 入る余地はないよ。
(一同笑)
池田 でも「ダラス」は女性陣のほうが印象は圧倒的に残りますね。
沢海 「ダラス」はそうですね。
池田 (JR役の)大塚明夫さんなんかがJRがおもしろいというのは、JRが絡む相手が女性のときのほうの大塚さんのノリのおもしろさというのか。女性相手のときの駆け引きというのがビジネスの駆け引きとちょっと違いますね。
沢海 女性と会っても絶対何かに使ってやろうという(笑)。絶対そっちにいくから。

★ジーン・ロッデンベリーと「スタートレック」シリーズ

池田 お二人ともジーン・ロッデンベリー(「スタートレック」シリーズのクリエイター)の「アンドロメダ」にキャスティングされているそうですけれども。ロッデンベリーのファンの人も多いと思うので。どうですか「アンドロメダ」は。
沢海 おもしろいよね。
青山 おもしろいですよ。この間、第1シーズン……。あんまりおもしろいって言っちゃいけないんだっけ。
沢海 大丈夫、大丈夫。第1シーズンがちょうど終わったんですよね。
青山 第1シーズンがちょうど終わったんですけれど。第1シーズンの終わり方っていったらないよね、あれ。すごかった。何の救いもない、艦長もみんな倒れてやられちゃって、最後はアンドロメダも砲撃でど真ん中にどでかく撃ち抜かれちゃって。言っちゃいけないですね。残念ながら。
沢海 でも不思議だよね。2人でよく話をするんですけど、「スタートレック」の時代設定とアンドロメダの時代設定は、どっちがどの時代に位置するんだろうって。トーンが全然違うからね。
青山 そう。全然違う感じでね。
沢海 「スタートレック」はおしゃれなカフェバーっぽいニュアンスだとしたら、「アンドロメダ」はそこらへんの居酒屋さんで「うーっ。酒持って来い」みたいな。ちょっと泥臭さとがありますよね。
池田 ある種、「スタートレック」というのは「新スタートレック」以降、ロッデンベリーの手を離れで進んでいくところがありますよね。「DS9」とか。でも、「アンドロメダ」ってロッデンベリーがつくってゴーが出なかったのでそのままあそこにあった企画みたいな部分があります。そのあたりが特にいまの「スタートレック」世界というのは「新スタートレック」あたりがベーシックになっているので、「アンドロメダ」には逆にロッデンベリーの古風な人間設計があるんじゃないんでしょうか。(「宇宙大作戦」の)カークとスポックとドクターのやりとりというのは、どちらかというと「ダラス」のようです。友人なんだけど実はケンカしちゃうみたいなところがあります。それがロッデンベリーのよさですけれど。
青山 「アンドロメダ」は登場人物をすごく絞り込んでいて、宇宙西遊記みたいな(笑)。
(一同笑)
青山 艦長が如意棒みたいなのを持ってグルグル振り回して敵を倒したり。
沢海 結構、日本を意識していますね。
青山 コンピュータに日本の漢数字で「一」とか「五」とか書いてあったり。そういう東洋趣味みたいなものがあちこちにあります。基本的には「西遊記」をベースにしているような話です。少人数で全宇宙を行脚して、世直しの旅じゃないけれど。
池田 レギュラー少なくていけるぞ、みたいな。
(一同笑)
沢海 本当に。
青山 最初、何千人もアンドロメダの中で働いていたはずなのに、いま5〜6人しかいなくて、「本当に飛ぶのかよ、この宇宙船は!」っていう。不思議ですよね。無茶なところがおもしろくて。
池田 いまはアメリカのSFテレビというのは「スタートレック」の世界観とどう違うタイプの宇宙ものをつくるのかというのが、一つのチャレンジなんです。
沢海 そうですね。
青山 (「スタートレック」が)スタンダードになっちゃっているっていうことですよね。
沢海 「スタートレックがSFだ」というイメージが強いです。私もそんなにほかでSFを見ているわけではないのですが。
池田 (スタートレックTVシリーズ)新作の「ENTERPRISE」も岸川靖さんに聞くと「スタートレック」よりも古風な世界があるようです。光線銃などもフェーザーになる前のタイプみたいなものをやったり、転送装置で、「やってもいいけれど復元できないかもしれませんよ」「裏返しだけはごめんだぞ」みたいな冗談が出たり。転送装置も開発途上という感じです。それは作り手もおもしろいというか、これの何年後は「スタートレック」だということでその前をつくるとちょっと違うじゃないですか。かえって新作の「ENTERPRISE」はこれはこれでファンにはたまらないものではないでしょうか。
青山 結構いいところに着目しましたよね。確かに時代を前に戻しちゃって、あまりきれいな宇宙船じゃないというのは、いまふうでもあります。作業着のにおいがする、油の染み込んだにおいのするSFというものは。
池田 またバルカン人も地球人のことをちょっと不思議な目で見つめているという設定にしてあるんです。そういうのは逆にスポックとも違う、トゥヴォックとも違う、人類対バルカン人みたいな緊張感を持っている時代なんです。それは、よくぞこんな設定を思いついたなという感じです。
青山 バルカンって初めて地球に来た異星人という設定で、映画「ファースト・コンタクト」で中田和宏さんがやったんだ。
(一同笑)
青山 この間、ニーリックスのお話のときに、コクレーンがいるころに初めてバルカン人が地球に降りたときの儀式を再現しろとニーリックスがトゥヴォックに言って、「そんなことする必要があるのか!」とトゥヴォックが怒るシーンがありました。でも一応「長寿と繁栄を」をやってみせるんですけれどもね。ちょっと「ENTERPRISE」を意識した感じなんですかね。
池田 ああいうサーガものになっていくときの難しさとおもしろさですよね。セブン・オブ・ナインみたいな者があらわれることによって、ボーグのドラマのつくり方が変わってしまいますよね。ああいうキャラクターがいることで、ボーグとも闘う以外の物語ができるんだ、みたいな。
沢海 いっぱいありましたね。知られざるボーグみたいなお話が(笑)。
青山 セブン・オブ・ナインがあんなに重要人物だったのか、と。ボーグの中で。なんでボーグクイーンがあそこまでセブン・オブ・ナインにこだわるのか。ドローンの1人に過ぎないはずじゃなかったのか。
池田 とられてしまってみるとやっぱり貴重な奴だったと。
青山 貴重な人材だったということですね。
沢海 恋愛みたいなものですね(笑)。
青山 何なんだろうな。すごい強引な気がするんだけど(笑)。 (一同笑)

★いよいよ「ヴォイジャー」最終回に向けて…

池田 いよいよこれから最終回ということで、是非頑張っていただきたいのですが。最終回はこれからですけれども、是非皆さんにごあいさつをいただけるとうれしいのですが。
青山 沢海先輩、どうぞ。
沢海 そんな(笑)。何も考えてなかったな。「スタートレック」シリーズをご覧の皆様。スーパーチャンネルは「スタートレック」ファンのためにあるようなチャンネルです。その人気番組「ヴォイジャー」もいよいよ最終回になってしまいます。私もとても残念なのですが、最後の最後まで気を抜かずにしっかりと見届けてやってください。
池田 青山さん。
青山 すみません、苦手なんです(笑)。スーパーチャンネルをご覧になっている皆さん、いよいよ「ヴォイジャー」も地球に帰れるかどうかというところまでやってきました。アテレコ現場のほうも非常に盛り上がっていまして、皆、毎回、次はどうなる次はどうなるということで僕たち役者も固唾を飲んで見守っているところです。どうか最終回まで、是非1本も見逃すことなく、「スタートレック/ヴォイジャー」をどうぞご覧になってください。よろしくお願いいたします。
池田 どうもきょうはありがとうございました。
青山 お世話になりました。ありがとうございます。
沢海 ありがとうございました。